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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:BEYOND THE LIMITS56cf163a.jpeg
監督:オラフ・イッテンバッハ


ゾンヴァイアでは監督、脚本でパワーを抑えられたオラフが、原点回帰というか元通りのスタイルで帰って来た本作。
特殊効果(人体破壊)のテクは上達して、映画制作についてはハリウッドで何も学ばなかったのかお前と言いたくなるような、私の知ってるオラフのご帰還です。

物語は・・・
新米記者のビビアンは、由緒ある墓地の管理人フレデリックからネタ話を聴こうと訪れる。温厚な紳士然としたフレデリックは申し出を快く引き受け、「永遠の心臓」に纏わる話を語り出すのだった・・・。
前半は、ギャングの抗争に絡んだ、ある屋敷での虐殺。この殺し屋を演じている2人が、どこから見つけてきたんだと思うほどのキ印で、気持ちの悪い演技と屠殺と呼べるような残虐で一方的な殺人を繰り広げる。基本、イスに括りつけられた被害者’sなので、殺し方もオラフの十八番である頭部破壊を徹底的に披露している。自称「人体破壊のアーティスト」の辣腕振りを堪能できる。

後半は、一気に中世へと時代が飛び(オラフ映画のファンにはお馴染みの展開)、異端審問に託けた司祭が拷問の限りを尽くします。お馴染みの宗教批判と拷問、そして地獄絵図ですね。永遠の心臓については後半の方が説明が多いです(例によって意味不明ですが)。
こうして、オラフ流のオカルトな理由と地獄絵図を繰り広げた挙句、当然のようにフレデリックはビビアンを殺すわけです。

基本的な脚本と進行は、デビュー作のバーニングムーンのまんま、格段に上達した特殊効果(人体破壊)で、これがオラフ映画だと言い放ったような会心の出来。
「永遠の心臓」なんて、いつものようにどうでもいい小道具に過ぎず、人体破壊を成立させるためのこじつけと割り切ってます。
本当に元気だなぁ、こいつw

ちなみにオラフ自身は陽気でジョークも言いますし、変質的な狂人をイメージすると肩透かしを喰うような普通のドイツ人です。
まぁ、これが平均的なドイツ人と思ったら大間違いなわけですがw

*余談ですが、ドイツに出向した友達の話によると、ドイツ人はグロやゴアに耐性がある人が多く、これは自宅で家畜を捌いたりソーセージを作るのが日常的な風景のためだとか。
それと人間とはもちろん違いますが、経験として生物の死や血肉を見て育ったわけですから、パック詰めの肉や魚しか知らない日本人とは耐久度が違うのかもしれません。
ちなみにドイツの注意を喚起するチラシや標識は、かなりリアルで気持ち悪いものが多く、会社の機器説明で渡されたパンフの挿絵がグロすぎて気分が悪くなったと言っておりました。
勤勉さとゴア耐性を併せ持つドイツ民族、その極端な鬼子たちがドイツ映画のニュージャーマンゴアを作り上げたのでしょうね(ただし、検閲は他国より遥かに厳しく、暴力描写やナチを連想させるシーンは絶対にカットされるというお国柄でもあります)

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