B級映画って言うなw
再見して語る映画館
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この映画と出会ったのは、私がまだ青春を謳歌していた頃だった。
連日のレンタル屋通い、国外出張での映画館巡り、友と語り合った映画への情熱・・・今では全てが思い出に変わってしまった。
そんな日々を思いつつ、本作の紹介をさせて頂く事にしよう・・・。
物語は・・・
重苦しい扉が開かれ、その奥で眠っていた”信じられぬ物語の語り手”が棺から甦った・・・。
彼の名はクリスウエル、だが人は”夜の帝王”と呼ぶ。
現実と虚構、生と死が交錯する空間で、かつて人であった化け物や死霊がさまよう。
哀れで卑しい甦りし魔物どもの祭りが始まる・・・。
夜の道を走る一台の車・・・ホラー作家のボブは、構想のヒントを得るため、恋人のシャーリーと墓地へ向かっていた。
車内で哲学にも似た高尚な会話を交わす2人。だが、車外は真昼のような明るさであったり、闇のベールに包まれていたり、徐々に世界は狂い始めていた。
後部の窓には、映り込むはずの景色が無く、2人は知らず知らずの内に別の世界へと進んでいることに気がついていなかった・・・。
そして、車は別の次元へと誘われるように回転し、目覚めた2人は車も傷も無い奇跡の恩恵を受けていた。例えそれが、神ではなく、魔界からの賜り物だったとしても・・・。
澄んだ夜空には、冷え切った月の光だけが溢れ、闇から生まれた男は墓地の玉座へと進む。
”夜の王”は、時の流れが淀む空間で、”闇の女王”と邂逅し、哀れな死霊を招くのだった。
”炎を愛した女”は、恋人と共に炎の中で死に、永遠の業火で焼かれたかのように衣服を失った。先住民の呪術師のような振る舞いは、神聖な舞踊にも似て、それが死霊のものだとは信じられない。
”孤独にさすらう女”は、永遠の彷徨の宿命を背負い、霧の中から現れた。肩から垂れ下がった青いベールを揺らしながら、胸の虚無感をさらけ出すように衣服を失う。
奇跡の恩恵で目覚めた2人は、若さゆえの好奇心から、破滅への誘いを受け起き上がった。
異なる世界の異様さゆえか、空間を支配した”夜の王”は視線を動かしながら、死霊の哀れさを楽しむように笑顔を形作った。
墓地で繰り広げられる光景は、2人の理解を遥かに超え、怯えながらも目を離さずにはいられない・・・。
”夜の帝王”の求めに応じて、”闇の女王”は、”黄金を愛した女”を呼び覚ます。
衣服も髪も金色の女は、真に黄金を求める業の深さから、衣服を脱ぎ捨て、金色の下半身を曝け出す。
飽くことなく求め続ける心を込めて、両手を差し出しては戻し、玉座の2人を前に欲深な舞を演じるのだった。
女の舞いに興を起こした”夜の帝王”は、女に惜しみなく金貨の雨を降らせ、その醜態を楽しむ。
そして、最後には溶解した黄金の中へ女を投じさせ、永遠の黄金をその身に与えるのであった。
この人ならざるものの行為に、招かれし2人は心の底から恐怖した。
その衝撃から立ち直れぬ間に、王の手下に捕らえられ、2人は死の試練を受けるため柱へと縛り付けられた。
冷酷なるかな”夜の王”、非情なるかな”闇の女王”・・・魔の宴は、まだ続くというのに・・・。
王の奴隷に鞭打たれ操られるのは、”猫の女”。
逃れようとしても、奴隷の鞭は休むことなく放たれ、ついに毛皮は剥がれ、猫の面影は頭だけに残る。
”奴隷の女”は、その哀れな鎖の姿で王を楽しませる間だけ、鞭から逃れることができる。
それを慈悲とは到底言えないが、奴隷は服を脱ぎ捨てて、刹那の自由を踊り続ける。
真の闇の狂宴を見せ付けられた2人は、逃れる術を探すが、この空間では王と女王の支配から逃れることは適わない・・・。
”自分の死のために舞う女”は、闘牛と闘牛士を愛する余り、死霊と化した今も尚フラメンコを踊りつける。
その愛ゆえに赤い衣服を脱ぎ捨て、頭蓋骨となった男を愛し続けるのだ。
”恋人の死を嘆き火山に身を投げし女”、炎で衣服は燃え、苦しみ悶える。
”毒蛇と炎と煙を崇拝する女”は、その異教さゆえに悪夢の世界で身を揺らす。
王を満足させた褒美に、女は永遠に毒蛇と暮らす幸福を与えられる。
宴の終焉を予感した”闇の女王”は、シャーリーを求めるが、王は今しばしの猶予を宣告する。
”死んだ夫を愛する女”は、すでに抜け殻と化した夫の骸骨と共に裸で踊る。
狂ったように小さめの乳房を揺らし続けながら、狂気の笑みをボブへと送りながら・・・。
この悪夢のような光景にボブは気力が弱り、シャーリーは絶対に逃げられない気がする、と嘆く。
夜の掟の刻限が近づき焦る”闇の女王”はシャーリーを再び欲するが、”夜の帝王”は「私が掟だ」と言い放つ。
”生前にゾンビとなり、死して尚ゾンビとして踊る女”は、死後硬直で固まった体を時計仕掛けのように動かし、奇妙な舞いを全裸で披露する。
時をも支配する”夜の帝王”は、次なる哀れな死霊を命じ、”羽飾りのために命すら捨てた女”の軽やかな踊りに満足そうな笑みを見せる。
”夜の帝王”は、ようやく”闇の女王”の願いを聞き届け、シャーリーの命を奪い女王のものにすることを許す。
生者の魂を我が物にするため、女王は魔界の刃を手に、厳かな儀式の舞踊を行う・・・。
だが、すでに夜と月の刻は過ぎ去り、現実と虚構の境は離れ、”闇の女王”はシャーリーの魂を奪う寸前に仮初めの生を終えてしまうのだった・・・。
全ては朝の光の中に溶けるように消え、2人は現実の世界へと戻る事が出来た。
医師や警察が事情を問うが、2人の答えは闇の中に吸い込まれたも同じで、ただ恐怖の記憶が残るだけだった・・・・・・。
再び、”闇の王”は棺へと還り、長い夜は終わりを告げるのだった・・・・・・ END
すいません、私は嘘つきです。
本当に、本当に、辛かった・・・「死霊の盆踊り」を好意的に解釈し、名作であるかのように偽るのが、これほど精神的に疲労するなんて・・・。
昔、そう10年ぐらい前に「究極の駄作を面白そうにレビューする」という企画を仲間内でやりまして。
私はクジ引きで「トマト」だったんですが、あれより遥かにキツイ!
まだ、トマトの方が、何と言うかコメディとして書き上げた分ましでした。
ふと、その時のことを思い出して、スペシャルにしてみようかな、と。
わざと邦題も隠して、ジャケも米版にしてみたんですが、すぐバレますよね、これ・・・。
最後に私と同じ視線で、もう勘弁してくれ、と言いたそうなお2人の画像でお別れしましょう。
*次は、もう少しライトな作品と言うか、脳をやられないようなレベルで気が向いたら書いてみます・・・。
連日のレンタル屋通い、国外出張での映画館巡り、友と語り合った映画への情熱・・・今では全てが思い出に変わってしまった。
そんな日々を思いつつ、本作の紹介をさせて頂く事にしよう・・・。
物語は・・・
重苦しい扉が開かれ、その奥で眠っていた”信じられぬ物語の語り手”が棺から甦った・・・。
彼の名はクリスウエル、だが人は”夜の帝王”と呼ぶ。
現実と虚構、生と死が交錯する空間で、かつて人であった化け物や死霊がさまよう。
哀れで卑しい甦りし魔物どもの祭りが始まる・・・。
夜の道を走る一台の車・・・ホラー作家のボブは、構想のヒントを得るため、恋人のシャーリーと墓地へ向かっていた。
車内で哲学にも似た高尚な会話を交わす2人。だが、車外は真昼のような明るさであったり、闇のベールに包まれていたり、徐々に世界は狂い始めていた。
後部の窓には、映り込むはずの景色が無く、2人は知らず知らずの内に別の世界へと進んでいることに気がついていなかった・・・。
そして、車は別の次元へと誘われるように回転し、目覚めた2人は車も傷も無い奇跡の恩恵を受けていた。例えそれが、神ではなく、魔界からの賜り物だったとしても・・・。
澄んだ夜空には、冷え切った月の光だけが溢れ、闇から生まれた男は墓地の玉座へと進む。
”夜の王”は、時の流れが淀む空間で、”闇の女王”と邂逅し、哀れな死霊を招くのだった。
”炎を愛した女”は、恋人と共に炎の中で死に、永遠の業火で焼かれたかのように衣服を失った。先住民の呪術師のような振る舞いは、神聖な舞踊にも似て、それが死霊のものだとは信じられない。
”孤独にさすらう女”は、永遠の彷徨の宿命を背負い、霧の中から現れた。肩から垂れ下がった青いベールを揺らしながら、胸の虚無感をさらけ出すように衣服を失う。
奇跡の恩恵で目覚めた2人は、若さゆえの好奇心から、破滅への誘いを受け起き上がった。
異なる世界の異様さゆえか、空間を支配した”夜の王”は視線を動かしながら、死霊の哀れさを楽しむように笑顔を形作った。
墓地で繰り広げられる光景は、2人の理解を遥かに超え、怯えながらも目を離さずにはいられない・・・。
”夜の帝王”の求めに応じて、”闇の女王”は、”黄金を愛した女”を呼び覚ます。
衣服も髪も金色の女は、真に黄金を求める業の深さから、衣服を脱ぎ捨て、金色の下半身を曝け出す。
飽くことなく求め続ける心を込めて、両手を差し出しては戻し、玉座の2人を前に欲深な舞を演じるのだった。
女の舞いに興を起こした”夜の帝王”は、女に惜しみなく金貨の雨を降らせ、その醜態を楽しむ。
そして、最後には溶解した黄金の中へ女を投じさせ、永遠の黄金をその身に与えるのであった。
この人ならざるものの行為に、招かれし2人は心の底から恐怖した。
その衝撃から立ち直れぬ間に、王の手下に捕らえられ、2人は死の試練を受けるため柱へと縛り付けられた。
冷酷なるかな”夜の王”、非情なるかな”闇の女王”・・・魔の宴は、まだ続くというのに・・・。
王の奴隷に鞭打たれ操られるのは、”猫の女”。
逃れようとしても、奴隷の鞭は休むことなく放たれ、ついに毛皮は剥がれ、猫の面影は頭だけに残る。
”奴隷の女”は、その哀れな鎖の姿で王を楽しませる間だけ、鞭から逃れることができる。
それを慈悲とは到底言えないが、奴隷は服を脱ぎ捨てて、刹那の自由を踊り続ける。
真の闇の狂宴を見せ付けられた2人は、逃れる術を探すが、この空間では王と女王の支配から逃れることは適わない・・・。
”自分の死のために舞う女”は、闘牛と闘牛士を愛する余り、死霊と化した今も尚フラメンコを踊りつける。
その愛ゆえに赤い衣服を脱ぎ捨て、頭蓋骨となった男を愛し続けるのだ。
”恋人の死を嘆き火山に身を投げし女”、炎で衣服は燃え、苦しみ悶える。
”毒蛇と炎と煙を崇拝する女”は、その異教さゆえに悪夢の世界で身を揺らす。
王を満足させた褒美に、女は永遠に毒蛇と暮らす幸福を与えられる。
宴の終焉を予感した”闇の女王”は、シャーリーを求めるが、王は今しばしの猶予を宣告する。
”死んだ夫を愛する女”は、すでに抜け殻と化した夫の骸骨と共に裸で踊る。
狂ったように小さめの乳房を揺らし続けながら、狂気の笑みをボブへと送りながら・・・。
この悪夢のような光景にボブは気力が弱り、シャーリーは絶対に逃げられない気がする、と嘆く。
夜の掟の刻限が近づき焦る”闇の女王”はシャーリーを再び欲するが、”夜の帝王”は「私が掟だ」と言い放つ。
”生前にゾンビとなり、死して尚ゾンビとして踊る女”は、死後硬直で固まった体を時計仕掛けのように動かし、奇妙な舞いを全裸で披露する。
時をも支配する”夜の帝王”は、次なる哀れな死霊を命じ、”羽飾りのために命すら捨てた女”の軽やかな踊りに満足そうな笑みを見せる。
”夜の帝王”は、ようやく”闇の女王”の願いを聞き届け、シャーリーの命を奪い女王のものにすることを許す。
生者の魂を我が物にするため、女王は魔界の刃を手に、厳かな儀式の舞踊を行う・・・。
だが、すでに夜と月の刻は過ぎ去り、現実と虚構の境は離れ、”闇の女王”はシャーリーの魂を奪う寸前に仮初めの生を終えてしまうのだった・・・。
全ては朝の光の中に溶けるように消え、2人は現実の世界へと戻る事が出来た。
医師や警察が事情を問うが、2人の答えは闇の中に吸い込まれたも同じで、ただ恐怖の記憶が残るだけだった・・・・・・。
再び、”闇の王”は棺へと還り、長い夜は終わりを告げるのだった・・・・・・ END
すいません、私は嘘つきです。
本当に、本当に、辛かった・・・「死霊の盆踊り」を好意的に解釈し、名作であるかのように偽るのが、これほど精神的に疲労するなんて・・・。
昔、そう10年ぐらい前に「究極の駄作を面白そうにレビューする」という企画を仲間内でやりまして。
私はクジ引きで「トマト」だったんですが、あれより遥かにキツイ!
まだ、トマトの方が、何と言うかコメディとして書き上げた分ましでした。
ふと、その時のことを思い出して、スペシャルにしてみようかな、と。
わざと邦題も隠して、ジャケも米版にしてみたんですが、すぐバレますよね、これ・・・。
最後に私と同じ視線で、もう勘弁してくれ、と言いたそうなお2人の画像でお別れしましょう。
*次は、もう少しライトな作品と言うか、脳をやられないようなレベルで気が向いたら書いてみます・・・。
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