B級映画って言うなw
再見して語る映画館
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
DCEの第3作目は、舞台を海上に移した幽霊船モノ。
TV洋画劇場で死ぬほど観た「ゴースト/血のシャワー」が、私の記憶では一番面白かったかな。
意外と多そうで少ないジャンルですが、今作の監督は『13ゴースト』のスティーヴ・ベック。
連続での監督作の出来栄えや如何に・・・。
物語は・・・
1962年5月・・・洋上を航行中のアントニア・グラーザ号では、豪華な船上パーティーが開かれていた。とはいえ、少女にとっては退屈なだけの催し。歌がチークタイムになると、船長が気遣って小さなレディをダンスにお誘いする。その頃、謎の男がレバーを操作し、巻上機が高速で作動、張り詰めたワイヤーは船上の乗客を
一気に切断してしまう・・・。一瞬にして地獄と化した船上に船長に庇われた少女の悲鳴が響きわたる・・・。
サルベージ船アークティック・ウォリアー号のクルーは、今日も一仕事を終え、打ち上げの真っ最中。そこにジャック・フェリマンという青年が現れ、航空機で天候調査中にベーリング海峡で、難破船を発見したと告げる。曳航してくれれば、自分が儲けの20%を貰い、残りを報酬にと依頼する。相談の結果、報酬をクルー6人で等分する事、フェリマンの取り分は10%に下げ、その代わり仕事に同乗することで話をつける。
雨のベーリング海を進むアークティック・ウォリアー号は、ほどなく漂流船の反応を見つけるが、突然眼前に出現したアントニア・グラーザ号に衝突してしまう。40年前に忽然と姿を消した、伝説の「海の宮殿」に興奮するクルー達。船内に入った船長のマーフィー、エップス、ドッジ、マンダーの4人は、生還者のいなかった船に救命艇や救命具が無く、船内にも生存者は一人もいないことを確認する。
その途中、柱時計が時を告げ、文字パズルが来訪者へメッセージを示していた・・・。
有名なマリー・セレスト号の話を引き合いに出し、この客船に居たはずの乗客・船員計1100人の遺体すら無いことに不審を感じるマーフィー。エップスは、船内で見かけた少女の姿が気になっていた。操舵室にあったデジタル時計・・・、全員が何かを感じながらも、元豪華客船の魅力に負け曳航に取り掛かるクルーたち。船底に空いた穴を塞ぎ、ポンプで海水を汲み出してから曳航するプランが決まり、クルーはアークテック号のエンジン修理と平行して作業に取り掛かる。
無数の弾痕と薬莢の残ったプール、血の着いたカミソリ、船長室の酒、歌が流れる通信機・・・少女の霊、鏡の中の船長、血が流れ出る弾痕のプールには無数の遺体が・・・。
徐々に本性を現し始めた幽霊船の中で、エップスらは選択室で新しい遺体と、倉庫で金塊を発見する。
金塊だけを手にして、アントニア号を離れることにしたクルー。だが、機関長のサントスが作業をする後ろでプロパンのバルブが開き、エップスに少女が警告するが、アークティック号は爆発してしまう。サントスは焼死し、やさぐれるクルーたちと自責を感じる船長のマーフィー・・・。
エップスは、あの霊がケイティーという少女であることを調べ、彼女の船室へ向かう。
ドッジとマンダーは缶詰が蟲に化けて嘔吐する。
航海士のグリーアは、再生したホールで歌姫フランチェスカと出会い。
マーフィーは、船長室で船長と酒を飲む。
船長は、消息を絶つ2日前にローレライ号を救助し、一人の生存者と金塊を乗せたことを説明する。その生存者の写真を見たマーフィーは驚きの声を漏らす。
ケイティーの霊は、自分も悪の刻印が無い者も、皆が船に囚われていると話す。船が魂で満杯になると・・・私たちは・・・そこまで話すとケイティーは何かに怯え、「早くこの船から逃げて」と言葉を残して消えた。
フランチェスカに誘惑されたグリーアは、誘われるまま抱きしめようとして、体を透き抜け船底へ転落して死ぬ。
マーフィーは、早くこの船から脱出するべきだと気づいたが、途中でサントスの霊に責められ、精神に異常をきたしてしまう。エップスは錯乱したマーフィーに襲われるが、間一髪でフェリマンに救われる。マーフィーをタンクに監禁し、当初の予定通り、船底の穴を塞ぎポンプで海水を汲み出す4人。
グリーアの死体を発見したエップスは、そこで再びケイティーの霊と出会う。ケイティーはエップスの肩に触れると、この船で起こったことを見せ始める。
食堂では殺鼠剤入りのスープが作られ、ワイヤーでパーティー客が斬殺され、金塊を奪うためにプールでは乗客の銃殺が、ケイティも自室のクローゼットで絞首され、金塊を得たグループも互いに殺し合い、フランチェスカだけが生き残った。
その背後に現れ、フランチェスカを殺し悪の刻印を押した男こそフェリマンと同じ顔の男・・・。
真相を知ったエップスは、マーフィーの元へ向かうが、先に正体を知ってしまった彼はタンクに注水され殺されていた。
操舵室のドッジに銃を渡し、現れたフェリマンを暗に見張るように言うと、エップスは水中で修理中のマンダーを呼びに行く。だが、すでにマンダーは船底の歯車に全身を砕かれて死んでいた。
操舵室では、見張りに業を煮やしたフェリマンが正体を表し、本心を言葉にして揺さぶりを掛けるが、ドッジは彼を撃つ。
エップスは、最後の手段として、解体用のC4爆薬をセット。しかし、そこに来たドッジは、金塊のためにここで助けを待ち、エップスと一緒に人生を歩みたいと語る。拒否されたドッジは、ヤケになってみせるが、エップスの「どうして、マンダーのことを聞かないの?」という言葉で本性を表す。
ドッジの姿からフェリマンへと変貌し、「罪の無い魂は支配できないが、船が浮いている限り魂の解放は無い」と言う。フェリマンは、自らを船が魂で一杯になれば地獄へと送る回収屋だと言い、それがサタンに与えられた仕事であり、それが罪深い人生を送ったせいだと話す。
船が沈めば魂は逃げ出しサタンが怒る、エップスの命は助けてやるから止めろ、と交換条件を出す。
仲間を返して、という要求は「地獄行きだから、ダメだ」と聞くとエップスは起爆装置を押そうとするが、フェリマン能力を使いエップスを船底の海水へと落とされてしまう。
怒りに満ちたフェリマンは、船だけ直しておけば良かったのだ、とエップスを襲うが、もがきながら水中銃を手にして反撃。
余裕を見せながら「俺を撃つ気か?」と笑うフェリマン、だがエップスの狙いは横に動き起爆装置へ・・・
船は爆発炎上し、爆風で飛んできた鉄骨でフェリマンは木っ端微塵。
エップスは、ケイティーの霊に導かれ、海中で無数の魂と共に昇っていく。
手を振り青い光になったケイティーと囚われの魂たちは、沈み行く船から解き放たれ、渦になってオーロラの空へと昇ってゆくのだった・・・。
奇跡的に救助されたエップスは、担架に乗せられ救急車に乗せられる。
朦朧とする視線の中を、幾つかの木箱が運び込まれ、その後ろから乗り込む男・・・・・・。
「ノー」という絶叫と共に扉は閉ざされた・・・・・・END
第2作と同じ監督なのですが、どうも歯切れが悪いというか、面白みが薄い。
せっかくの幽霊船なのに、全く航行してる雰囲気が無いんですよね、セットばかりで。
船もCGバリバリで浮いてるし、恐怖感の演出が失敗してるなら、せめてゴアが良ければ救いもあるんですが、冒頭のぶった斬りシーンぐらいしか凄さを感じない。
脚本はストレートに悪魔の下僕を出して、霊ばかりの全2作より悪側が強い印象なのに、実際は小物にしか見えない、という。
これ、サタンの下僕役をもっと印象的な役者に変えて、悪の刻印側と善良な霊側の葛藤とか足したら、もう少し面白くなったんじゃないのかな?
終った作品に口を出しても仕方が無いので、視聴者として言うなら、怖くない幽霊船映画。
これなら「ゴースト/血のシャワー」の方が古いのを差し引いても、まだ面白いと感じる。
元々DCEの方針は、B級映画(低予算)を最新の技術と解釈でリメイクしたかったはずなのに、このレベルじゃちょっと頂けないな、と。
*メアリー・セレスト(Mary Celeste)号事件・・・作中ではマリー・セレステ号と言われているが、これは小説化された際に変更されたもので、海難史での正式名称はこっちです。多分にミステリー要素の多い事故ですが、英国は怪談の国とも呼ばれるぐらい神秘主義やオカルトが横行しているので、必要以上に誇張され、また捏造されている事件でもあります。wikiで良ければご参照ください。
さまよえるオランダ人(*フライング・ダッチマン号)も、海難オカルトの定番ですので、好きな方は御検索ください。(ついでに英国人の国民性も良く理解できると思います)
TV洋画劇場で死ぬほど観た「ゴースト/血のシャワー」が、私の記憶では一番面白かったかな。
意外と多そうで少ないジャンルですが、今作の監督は『13ゴースト』のスティーヴ・ベック。
連続での監督作の出来栄えや如何に・・・。
物語は・・・
1962年5月・・・洋上を航行中のアントニア・グラーザ号では、豪華な船上パーティーが開かれていた。とはいえ、少女にとっては退屈なだけの催し。歌がチークタイムになると、船長が気遣って小さなレディをダンスにお誘いする。その頃、謎の男がレバーを操作し、巻上機が高速で作動、張り詰めたワイヤーは船上の乗客を
一気に切断してしまう・・・。一瞬にして地獄と化した船上に船長に庇われた少女の悲鳴が響きわたる・・・。
サルベージ船アークティック・ウォリアー号のクルーは、今日も一仕事を終え、打ち上げの真っ最中。そこにジャック・フェリマンという青年が現れ、航空機で天候調査中にベーリング海峡で、難破船を発見したと告げる。曳航してくれれば、自分が儲けの20%を貰い、残りを報酬にと依頼する。相談の結果、報酬をクルー6人で等分する事、フェリマンの取り分は10%に下げ、その代わり仕事に同乗することで話をつける。
雨のベーリング海を進むアークティック・ウォリアー号は、ほどなく漂流船の反応を見つけるが、突然眼前に出現したアントニア・グラーザ号に衝突してしまう。40年前に忽然と姿を消した、伝説の「海の宮殿」に興奮するクルー達。船内に入った船長のマーフィー、エップス、ドッジ、マンダーの4人は、生還者のいなかった船に救命艇や救命具が無く、船内にも生存者は一人もいないことを確認する。
その途中、柱時計が時を告げ、文字パズルが来訪者へメッセージを示していた・・・。
有名なマリー・セレスト号の話を引き合いに出し、この客船に居たはずの乗客・船員計1100人の遺体すら無いことに不審を感じるマーフィー。エップスは、船内で見かけた少女の姿が気になっていた。操舵室にあったデジタル時計・・・、全員が何かを感じながらも、元豪華客船の魅力に負け曳航に取り掛かるクルーたち。船底に空いた穴を塞ぎ、ポンプで海水を汲み出してから曳航するプランが決まり、クルーはアークテック号のエンジン修理と平行して作業に取り掛かる。
無数の弾痕と薬莢の残ったプール、血の着いたカミソリ、船長室の酒、歌が流れる通信機・・・少女の霊、鏡の中の船長、血が流れ出る弾痕のプールには無数の遺体が・・・。
徐々に本性を現し始めた幽霊船の中で、エップスらは選択室で新しい遺体と、倉庫で金塊を発見する。
金塊だけを手にして、アントニア号を離れることにしたクルー。だが、機関長のサントスが作業をする後ろでプロパンのバルブが開き、エップスに少女が警告するが、アークティック号は爆発してしまう。サントスは焼死し、やさぐれるクルーたちと自責を感じる船長のマーフィー・・・。
エップスは、あの霊がケイティーという少女であることを調べ、彼女の船室へ向かう。
ドッジとマンダーは缶詰が蟲に化けて嘔吐する。
航海士のグリーアは、再生したホールで歌姫フランチェスカと出会い。
マーフィーは、船長室で船長と酒を飲む。
船長は、消息を絶つ2日前にローレライ号を救助し、一人の生存者と金塊を乗せたことを説明する。その生存者の写真を見たマーフィーは驚きの声を漏らす。
ケイティーの霊は、自分も悪の刻印が無い者も、皆が船に囚われていると話す。船が魂で満杯になると・・・私たちは・・・そこまで話すとケイティーは何かに怯え、「早くこの船から逃げて」と言葉を残して消えた。
フランチェスカに誘惑されたグリーアは、誘われるまま抱きしめようとして、体を透き抜け船底へ転落して死ぬ。
マーフィーは、早くこの船から脱出するべきだと気づいたが、途中でサントスの霊に責められ、精神に異常をきたしてしまう。エップスは錯乱したマーフィーに襲われるが、間一髪でフェリマンに救われる。マーフィーをタンクに監禁し、当初の予定通り、船底の穴を塞ぎポンプで海水を汲み出す4人。
グリーアの死体を発見したエップスは、そこで再びケイティーの霊と出会う。ケイティーはエップスの肩に触れると、この船で起こったことを見せ始める。
食堂では殺鼠剤入りのスープが作られ、ワイヤーでパーティー客が斬殺され、金塊を奪うためにプールでは乗客の銃殺が、ケイティも自室のクローゼットで絞首され、金塊を得たグループも互いに殺し合い、フランチェスカだけが生き残った。
その背後に現れ、フランチェスカを殺し悪の刻印を押した男こそフェリマンと同じ顔の男・・・。
真相を知ったエップスは、マーフィーの元へ向かうが、先に正体を知ってしまった彼はタンクに注水され殺されていた。
操舵室のドッジに銃を渡し、現れたフェリマンを暗に見張るように言うと、エップスは水中で修理中のマンダーを呼びに行く。だが、すでにマンダーは船底の歯車に全身を砕かれて死んでいた。
操舵室では、見張りに業を煮やしたフェリマンが正体を表し、本心を言葉にして揺さぶりを掛けるが、ドッジは彼を撃つ。
エップスは、最後の手段として、解体用のC4爆薬をセット。しかし、そこに来たドッジは、金塊のためにここで助けを待ち、エップスと一緒に人生を歩みたいと語る。拒否されたドッジは、ヤケになってみせるが、エップスの「どうして、マンダーのことを聞かないの?」という言葉で本性を表す。
ドッジの姿からフェリマンへと変貌し、「罪の無い魂は支配できないが、船が浮いている限り魂の解放は無い」と言う。フェリマンは、自らを船が魂で一杯になれば地獄へと送る回収屋だと言い、それがサタンに与えられた仕事であり、それが罪深い人生を送ったせいだと話す。
船が沈めば魂は逃げ出しサタンが怒る、エップスの命は助けてやるから止めろ、と交換条件を出す。
仲間を返して、という要求は「地獄行きだから、ダメだ」と聞くとエップスは起爆装置を押そうとするが、フェリマン能力を使いエップスを船底の海水へと落とされてしまう。
怒りに満ちたフェリマンは、船だけ直しておけば良かったのだ、とエップスを襲うが、もがきながら水中銃を手にして反撃。
余裕を見せながら「俺を撃つ気か?」と笑うフェリマン、だがエップスの狙いは横に動き起爆装置へ・・・
船は爆発炎上し、爆風で飛んできた鉄骨でフェリマンは木っ端微塵。
エップスは、ケイティーの霊に導かれ、海中で無数の魂と共に昇っていく。
手を振り青い光になったケイティーと囚われの魂たちは、沈み行く船から解き放たれ、渦になってオーロラの空へと昇ってゆくのだった・・・。
奇跡的に救助されたエップスは、担架に乗せられ救急車に乗せられる。
朦朧とする視線の中を、幾つかの木箱が運び込まれ、その後ろから乗り込む男・・・・・・。
「ノー」という絶叫と共に扉は閉ざされた・・・・・・END
第2作と同じ監督なのですが、どうも歯切れが悪いというか、面白みが薄い。
せっかくの幽霊船なのに、全く航行してる雰囲気が無いんですよね、セットばかりで。
船もCGバリバリで浮いてるし、恐怖感の演出が失敗してるなら、せめてゴアが良ければ救いもあるんですが、冒頭のぶった斬りシーンぐらいしか凄さを感じない。
脚本はストレートに悪魔の下僕を出して、霊ばかりの全2作より悪側が強い印象なのに、実際は小物にしか見えない、という。
これ、サタンの下僕役をもっと印象的な役者に変えて、悪の刻印側と善良な霊側の葛藤とか足したら、もう少し面白くなったんじゃないのかな?
終った作品に口を出しても仕方が無いので、視聴者として言うなら、怖くない幽霊船映画。
これなら「ゴースト/血のシャワー」の方が古いのを差し引いても、まだ面白いと感じる。
元々DCEの方針は、B級映画(低予算)を最新の技術と解釈でリメイクしたかったはずなのに、このレベルじゃちょっと頂けないな、と。
*メアリー・セレスト(Mary Celeste)号事件・・・作中ではマリー・セレステ号と言われているが、これは小説化された際に変更されたもので、海難史での正式名称はこっちです。多分にミステリー要素の多い事故ですが、英国は怪談の国とも呼ばれるぐらい神秘主義やオカルトが横行しているので、必要以上に誇張され、また捏造されている事件でもあります。wikiで良ければご参照ください。
さまよえるオランダ人(*フライング・ダッチマン号)も、海難オカルトの定番ですので、好きな方は御検索ください。(ついでに英国人の国民性も良く理解できると思います)
PR
この記事にコメントする