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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:Village of the Damned4431ddde.jpeg
監督:ジョン・カーペンター




古典SF小説の佳作「呪われた村(原題:The Midwich Cuckoos)」ジョン・ウィンダム著 は、1960年に映画化されTV等では「未知空間の恐怖 光る眼」として放送された。
「遊星からの物体X」で、古典SFのリメイクに成功したジョンが、やっちまった作品である。

物語は・・・
カリフォルニア州ミッドウィッチ、牧歌的な村では皆が陽気に過ごし、広場は祭りの準備で賑わっていた。だが、その上空に何かが影を落とし、午前10時に村の生き物は一斉に気を失った。車の事故をきっかけに周辺の人々は異変に気づき、村を隔離しガスマスクを装着した警官が中へ進むが、糸が切れたように気絶してしまう。様々な憶測が飛び交ったが、午後4時になると人や動物は皆意識を取り戻し、死者1名を出したものの村には平穏が戻ったかに見えた。ところが、意識を失った妊娠可能な女性が全員身篭っていることが判明し、全員が同じ日に出産、村は謎のベビーラッシュに戸惑うが、まだ歓びの方が大きかった。
成長した子供たちは、全員が銀髪で高い知能を示し、光る眼でアラン(クリストファー・リープ)の妻を操り、大火傷をさせたうえ崖から飛び降りさせた・・・

小説の原題が示す通り、郭公(カッコウ)の托卵からヒントを得ている。何故、宇宙人(?)がこんな面倒なことをするのか、単なる実験なのかは知らないが、侵略SFとしては異質のアイデアであり、それだけに記憶している人も多い作品。
また、純粋なはずの(私は懐疑的だが)子供が、光る眼で自分たちを操り、邪魔と判断すれば排除する冷酷な生物だと思いたくないという葛藤も本作のテーマである。(旧作は特に不気味)

さて、リメイクである本作だが、ジョンが何故これを選んだのか理解に苦しむ。確かに光る眼の子供たちは不気味で、白黒時代の映画ならば更にインパクトは強いのだが、現在の技術でリメイクしても更なるインパクトは望み難いと思う。
そのため、さして重要でもないSFXシーンを入れる必要があり、それも中途半端な出来栄えなので、余計に蛇足が目立つ。特に眼の描写については、確かに気味は悪いが怖くは無く、操られた側の一人芝居になるので、絵的にもかなり見栄えが悪い。
不思議な事に、この作品にはジョン特有の熱意や執着が感じられないのである。今回、観直してみても、やはり気の抜けたソーダのような後味の悪さが全体に漂っている。
ジョンが少年時代に観たSF黄金期の作品を愛しているのは周知の事実だが、それにしても本作には味が無い。残念な映画である。

*主演のクリストファー・リープ(アラン)が、落馬で半身不随の重症を負ったことは有名で、wikiにも記載されている。本作が最後の主演映画となった。(出演だけなら、その後「裏窓」のリメイクに出ている)
*旧作「未知空間の恐怖 光る眼(1960)」には、続編があり「続・光る眼 宇宙空間の恐怖(Children of the Damned 1963)」という邦題が付いている。内容は直接的な続編ではなく、天才少年少女6人を各国が奪い合った挙句、子供たちに人質を取って篭城され、人間は勝手に殺しあえばいい、僕たちは違う道を選ぶ、と言われる始末。そして、驚天動地なミスで子供たちは軍の総攻撃で全員死亡、という脱力満載の凡作。驚天動地なミスが知りたい方は↓(反転してくださいね)
通信装置にうっかりドライバーを落として、攻撃が開始される。ラストは、そのドライバーにパンしてEND


ちなみに旧作のトレーラーです。



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