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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:They Liveccd0015a.jpeg
監督:ジョン・カーペンター



侵略SFカーペンター風味ともいうべき、愛すべき低予算映画。
反権威主義者であり、反骨の男ジョンがコマーシャリズムに叩きつけた怒りの鉄拳作品。

物語は・・・
流れ者のバックパッカーのネイダは、仕事を求めて街に来たものの、役所では冷たく扱われ、自力で飛び込んだ現場でフランクという黒人に出会う。その日のねぐらにも困っていたネイダは、フランクの誘いでドヤ(貧民集落)に入り、食事と寝床にありついた。街では不景気が続き、公園やTVの海賊放送では、反社会的なプロパガンダが叫ばれていた。ネイダは、好奇心からドヤの一員が入っていった教会に潜り込むが、そこがプロパガンダの放送局であることを知る。盲目の神父に触られ、慌てて教会を出たネイダだったが、好奇心は消えず教会を双眼鏡で覗いていると、無数の段ボール箱が運び出されていた。更に教会は夜半になって警察隊の急襲を受け、ドヤも強制的に排除されてしまう。警察の過剰な暴行から一夜が明けてから、再び教会を訪れたネイダは、壁の隠し部屋から無数のサングラスが入った箱を発見し、一つを頂戴する。何気なく掛けたサングラスから見る灰色の街の景色には、「服従」「結婚し、出産しろ」「考えるな」「消費しろ」「買え」「TVを見ろ」・・・看板も本も命令だらけ、しかも骸骨のような
生物が人々の中に混じっていた・・・・・・

侵略というか、もう侵略済みの世界なわけだが、そこで隠されたメッセージや電波によって、異星人の言いように洗脳されている社会。
それを見抜くサングラスを得た主人公ネイダとフランク、そしてレジスタンス組織と異星人の傀儡たち、信じられない世界の現実に戸惑いながらも、戦いを挑む肉体派コンビの顛末は・・・という作品。

アイデアは秀逸(レイ・ネルソン原案)で、それに反骨の男ジョンが物欲と貧富社会の不公平への苛立ちをSF仕立てで撮りきった快作。
スポンサーからの資金不足で、どうやっても尺が足らず、派手なシーンも撮れなかったため、苦肉の策として元プロレスラーのロディ(ネイダ役)とキース(フランク役)に延々5分間に渡るプロレスばりの格闘をさせた。
作品としては侵略SFの割に小粒であり、何の緊張感も無いが、このあっけらかんとしたムードとチープとさえ言える異星人の造形や小道具がマッチし、低予算映画のプロの貫禄を見せ付けた。
脚本にも捻りがあり、ご大層な大戦争は無いが、これでいいのだ、と思わせるラストに仕上がっている。

*ジョンの発言。「ふたたびテレビを見てすぐに気づいたことは、テレビ画面に映し出される映像は全て、我々に何かを売りつける意図のもとにデザインされているということで す。映像は全て、我々に何かを買いたいという欲望を起こさせることを意図して作られているのです。彼ら(映像の作り手)がやりたいことと言えば、我々のお 金を奪うことだけです」wiki抜粋
TV嫌いの私は深く頷いた。こういうスポンサーに嫌われることを堂々と言い放つジョンは、やっぱり私の感性と馬が合うのだろうw

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