B級映画って言うなw
再見して語る映画館
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ジョン・カーペンターのオカルト・ホラーにして、監督第7作目。(ダークスター含む)
スティーヴン・キングの原作を映画化し、斬新な映像と恐怖で楽しませてくれる。
物語は・・・
1957年、デトロイトのクライスラー自動車工場。初期型の生産ラインで、赤いプリムス・フューリーは、作業員がボンネットで両腕を挟み、中でサボリを決め込み葉巻の灰を落とした黒人は謎の死を遂げる。
1978年現在、カリフォルニア州ロックブリッジ。冴えない眼鏡青年アーニーは、親友のデニスが気を揉むほど女性に消極的。その意気地の無さからバディら不良グループに目を付けられイジメに遭う日々を送っていた。デニスの助けで救われたものの、不良グループは懲罰を受けることになる。その帰り道、デニスの車に同乗していたアーニーは、スクラップ同然の58年型プリムス・フューリーを見つけ、一目惚れの挙句デニスの忠告も聞かずに、ルペーという男から弟の愛車だったという「クリスティーン」を250ドルで買ってしまう。アーニーの勝手な行動に怒った両親は、家に車を置く事を許さず、仕方なく傲慢なリーが経営するガレージでクリスティーンの修理を始めるのだが・・・
車を女性になぞらえるのは、ヨーロッパのメーカーに多く、代表的なものはアルファロメオのシリーズに見られる。今作のクライスラー製プリムス・フューリーもローマ神話の女神フリアイから付けられたもので(実話)、古くは「止まないもの」「復讐の殺戮者」「嫉妬するもの」の3女神の総称でもある。この映画のクリスティーンに、これほど相応しい車名は無い。キングが、この由来から逆に本作を思いついたのは間違いないだろう。
映画としては、クリスティーンを手に入れてからのアーニーの変貌ぶり、復讐と嫉妬から殺戮を繰り返すクリスティーンの恐怖、デニスの親友を心配する行動、の3つから展開している。
特筆すべきはクリスティーンの復讐で、撥ね殺す、轢き殺すはもちろんのこと、車内の空気を抜き窒息させる、どんな狭い路地でも車体を潰しながら侵入し押しつぶし、驚くほどの自己再生能力も持っている。
ジョンは、CGを使わず同じ型のプリムスをジャンクも含め5台用意させ、あの不気味にボコボコと再生するシーンを撮影した。まだCGが高価な時代だったとはいえ、このシーンと今作に、かなりの拘りと熱意を持っていたことが分る。
赤い復讐の女神「クリスティーン」の美しさと恐怖を充分に堪能してもらいたい映画である。
*前の持ち主ルペーの弟は、自分の5歳の娘が車内で不可解な死を遂げた後でも乗り続けた、という語りがある。クリスティーンに魅入られたという点から悪魔を連想する人も多いと思うが、前述の通りクリスティーンに宿っているのは嫉妬と復讐の女神である。
*一般にスティーヴン・キングの小説は映画化が難しい、と言われる中で、本作は数少ない成功例として扱われている。
スティーヴン・キングの原作を映画化し、斬新な映像と恐怖で楽しませてくれる。
物語は・・・
1957年、デトロイトのクライスラー自動車工場。初期型の生産ラインで、赤いプリムス・フューリーは、作業員がボンネットで両腕を挟み、中でサボリを決め込み葉巻の灰を落とした黒人は謎の死を遂げる。
1978年現在、カリフォルニア州ロックブリッジ。冴えない眼鏡青年アーニーは、親友のデニスが気を揉むほど女性に消極的。その意気地の無さからバディら不良グループに目を付けられイジメに遭う日々を送っていた。デニスの助けで救われたものの、不良グループは懲罰を受けることになる。その帰り道、デニスの車に同乗していたアーニーは、スクラップ同然の58年型プリムス・フューリーを見つけ、一目惚れの挙句デニスの忠告も聞かずに、ルペーという男から弟の愛車だったという「クリスティーン」を250ドルで買ってしまう。アーニーの勝手な行動に怒った両親は、家に車を置く事を許さず、仕方なく傲慢なリーが経営するガレージでクリスティーンの修理を始めるのだが・・・
車を女性になぞらえるのは、ヨーロッパのメーカーに多く、代表的なものはアルファロメオのシリーズに見られる。今作のクライスラー製プリムス・フューリーもローマ神話の女神フリアイから付けられたもので(実話)、古くは「止まないもの」「復讐の殺戮者」「嫉妬するもの」の3女神の総称でもある。この映画のクリスティーンに、これほど相応しい車名は無い。キングが、この由来から逆に本作を思いついたのは間違いないだろう。
映画としては、クリスティーンを手に入れてからのアーニーの変貌ぶり、復讐と嫉妬から殺戮を繰り返すクリスティーンの恐怖、デニスの親友を心配する行動、の3つから展開している。
特筆すべきはクリスティーンの復讐で、撥ね殺す、轢き殺すはもちろんのこと、車内の空気を抜き窒息させる、どんな狭い路地でも車体を潰しながら侵入し押しつぶし、驚くほどの自己再生能力も持っている。
ジョンは、CGを使わず同じ型のプリムスをジャンクも含め5台用意させ、あの不気味にボコボコと再生するシーンを撮影した。まだCGが高価な時代だったとはいえ、このシーンと今作に、かなりの拘りと熱意を持っていたことが分る。
赤い復讐の女神「クリスティーン」の美しさと恐怖を充分に堪能してもらいたい映画である。
*前の持ち主ルペーの弟は、自分の5歳の娘が車内で不可解な死を遂げた後でも乗り続けた、という語りがある。クリスティーンに魅入られたという点から悪魔を連想する人も多いと思うが、前述の通りクリスティーンに宿っているのは嫉妬と復讐の女神である。
*一般にスティーヴン・キングの小説は映画化が難しい、と言われる中で、本作は数少ない成功例として扱われている。
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