忍者ブログ
B級映画って言うなw 再見して語る映画館
[83]  [82]  [81]  [80]  [79]  [78]  [77]  [76]  [75]  [74]  [73
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

原題:DAGON7a3a0b85.jpg
監督:スチュアート・ゴードン
制作:ブライアン・ユズナ
ネタバレ全開です


珍しく制作も名前を載せているが、ゴードン&ユズナはコンビ名じゃないとダメだろ、ということで・・・。
クトゥルフ神話(この表現は好きじゃないが)を元にしたモンスター・パニック映画・・・としか表現できない。
長らく積みDVDにされていたのだが、他のレビューで思い出したので鑑賞してみました。

物語は・・・
海中をダイビング中のポールが見たのは、海泥に埋もれた黄金細工と牙で襲ってきた人魚の夢。バカンス中も株価を操作するポールに怒ったバーバラが、PCを海に投げ捨てます。4人のヨットでのバカンスも、突然の嵐に邪魔され座礁、沈みかけるボートでポールとバーバラは港町へ助けを求めに行きます。その頃、足の怪我でヨットに残ったビッキーとハワードは水中から何かに襲われます。村に着いた2人でしたが、辺りは全く人影なし。歌を頼りに訪れた教会に「ダゴン秘密教会」のレリーフ、中に居た神父に助けを求め、どうにか船が救助に行ってくれますが、警察へ事情を説明するためポールだけが船に同乗します。
残ったバーバラに、電話はホテルにあると指差す神父の手には水かきが、町の人間は無気力でゆらゆら歩いてます。ようやくホテルに着いて電話を貸して欲しいと頼み込むバーバラ、しかしホテルマンと神父は彼女を拉致してしまいます。
一方、ヨットに戻ったポールでしたが、船内に2人の姿は無く血の付いた衣服だけ・・・。岸に戻ると、このインボッカには警察が無いので、バーバラは50km先のサンチアゴへ行った、と神父。仕方が無いので部屋を借りることにしたポールですが、振り向いたホテルマンの首筋にはエラのような筋が・・・。部屋は5分で病気になりそうな不潔さとカビだらけ、ぼんやりしていたポールは女の幻影が口から触手を出すのを見てビックリお目覚めです。窓の外が煩いので見てみると、雨の中に群集が集まってポールを指差し、何事か叫んでいます。危険を感じたポールは群集から逃げるべく窓から飛び降り、乾燥室の中へ、尚も追跡してくる住民から身を隠しますが、辺りは人間の生皮だらけな上にハワードの死体とご対面。ちょうど灯油があったので放火したドサクサにまぎれて逃げ出し、会うなり命乞いしてきた爺さんと隠れます。エゼキル爺さんの話ではビッキーもバーバラも殺され、訊いて無いのにインポッカの秘密を教えると話し始めます。
「ずっと昔―インポッカは違った”プエブロ・デ・クリスト”神の村だった」爺さんの回想によると、カンバロ船長がキリスト教を否定し、偉大なる神ダゴンを連れてくるために黄金の飾りを海に投げ入れ呪文を唱えた。
「イア イア カトゥル ファタガン」
それから村は、魚も大量、金まで流れてくるものだから、神父を殺しキリスト教を廃棄、ダゴンを崇めるようになった、と。だが、ダゴンは生贄を求めるようになり、エゼキル爺さんの両親も捧げられてしまった・・・。
それはそれとして、脱出のためにザビエル・バンガロ(船長の孫)が乗っている町に1台しか無い車を狙うピート。エゼキル爺さんの名演技(半分素)で、どうにか車に辿りつき、直結してエンジンを掛けようとしますが、ドジなのでクラクションを鳴らしてしまい、結局教会に逃げ込みます。
教会の一室で夢や幻で会った女に匿ってもらったピート、いきなり熱烈なベッドシーンへ連れ込まれますが、女の下半身はイカゲソ。もちろん逃げ出したピートは、運転手と地味な乱闘の末、また車へ。イカ娘が「行かないで(ゲソ)」とか言ってますが、やっと車で逃げ出します。途中で何人か撥ねますが、やっぱりドジなので事故ります。逃げ込んだ一軒家は水没してますが、そこでキーキーうるさいガキとイカ男に襲われます。かなり無理のある体勢から反撃しますが、結局あえなく捕まってしまいましたw

捕まった先で、実は生きていたバーバラと再会。ジョークとキスを交わしたりしますが、エゼキル爺さんも捕まってました。ついでにビッキーも先に捕まっていたそうで、ダゴンに犯されたそうです。
わらわらとインスマス顔共が来たので応戦しますが、ピートは戦力外、バーバラが華麗に蹴り飛ばします。多勢に無勢なので、全員捕まりますが、ビッキーは切腹して果てます。
エゼキル爺さんは生きたまま皮剥ぎの刑に処され(やっとゴアらしいゴアが・・・)、ピートも危ないところでしたが、イカ娘の一喝で救われます。
「私の男だから助けた(ゲソ)」と意味不明なことを言いますが、バーバラの事は忘れて私たちと素敵な所へ行きましょう、と誘いを掛けます。イカ娘が移動した後で解放されますが、ブチギレモードのピート君は、やっと覚醒してイカ男’sと神父をナイフで殺します。ガソリン片手に秘密の入り口を見つけたピートは、バーバラが生贄に捧げられている祭壇へと乗り込みますが、儀式はもう最終段階。
人の皮を被ったインスマス顔の連中も絶好調で「イア イア」言ってます。ガソリンぶちまけて、教徒共をとても不自然に燃える炎で追い払い、バーバラを水中から引き上げますが、突如として伸びてきた触手にバーバラは両腕を残してお持ち帰りされてしまいました。
茫然自失のピートは、もうどうにでもなれと不貞腐れモード。そこでイカ娘が示した横腹の傷痕を見て、ザビエル・カンバロが「お前はカンバロだ」と爆弾発言。若い頃はハンサムでお金持ちだったザビエルは(今では見る影もありませんが)外部の人間と結婚し、生まれた子供がピートだった。正式名称はパブロ・カンバロ、ここでザビエルが人の皮を脱ぎ捨てると、現れた顔はカエル顔に触手のようなヒゲ。
イカ娘に兄と呼ばれ、バケモノに息子と呼ばれたピート改めパブロは、自らガソリンを被って着火。イカ娘が慌ててパブロと共に海中へ身を沈めると、全身ケロイド状態のパブロとイカ娘は深遠の淵を潜っていくのでした・・・。
H・P・ラヴクラフト「インスマスの影」から引用、とエゼキル爺さん役のフランシスコ・ラバルの遺作ということで、本作を捧げられてました。(何か微妙

さて、珍しく全編をレビュー、というより暴走してしまいました。
すっかりイカ娘呼ばわりしてスイマセン(でゲソ)、ウシア役の
マスカレーナ・ゴメスは良い女優ですね、目にも演技にも魅力があります。
どうも制作サイドに複雑な事情があるようでゴアシーンは控えめでしたが、このコンビらしいラストでしたね。(グロいのに美しい)
ただ、このコンビの割に全体的にテンポが悪いというか、不気味さをじっくり見せているというか、これは好みが分かれるところですね。私はラストで全て許せましたので、途中の脱力感を我慢して最後まで観て良かった、と感じました。
ラヴクラフトマニアとしては、少々物足りないというか、詰めが甘い気はしますが、ダゴンの全体像を出さなかったのには好感が持てました。ダゴン(ダグオン)とハイドラ(ヒュドラ)は、ある意味最も理解し易い邪神だと思いますが、あれで怪獣みたいに出てこられたらブチ壊しですからね、映画がw
深きものども、の設定もはっきりとさせず、イカ男が出てきた程度で止めといて正解でしょう。原作のイメージを大事にするからこその出し惜しみですからね、多分。

ただでさえ映像化し難い原作ですから、このコンビのラヴ・クラフト3部作の中では、一番雰囲気が良いかな。作品としては並ですけど(褒めてます、並以下の映画ばかりなので)。



PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フリーエリア
最新コメント
[06/04 離脱ラバ]
[03/18 つぶ]
[05/17 backlink service]
[05/09 れおん]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
崖っぷちのボレロ
性別:
非公開
趣味:
B級映画の収拾
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
忍者ブログ [PR]