REC クアランティン

原題：QUARANTINE
監督：ジョン・エリック・ドゥードル

え～と、ものすごい速さで制作されたＲＥＣのハリウッドリメイクです。
日本でＲＥＣが公開された頃には、ほぼ完成されていたとのことですので、速いにも程がある。
よく言われることですが、9.11のテロ以降、ハリウッドには様々な制約が課され、それまでハリウッドの十八番だったジャンルが事実上封印されたことも理由の一つだとは思います。
近年、黄金の’７０～’８０年代の映画が、どれもこれもリメイクされていることからも、ハリウッドの必死さが伺えます。

さて、物語は・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ＲＥＣ（本家スペイン版）のレビューを読んでください。

私は、ここまで忠実なリメイクは観たことがない、俳優が違うだけで脚本は９０％のシンクロ率！セットからセリフ回し、カメラワークに至るまで、何か執念すら感じるほど全く同じ作品です。
後出しで、こっちが本家だとでも言い出しかねないレベルで制作されてます。
そういう言い回しはお隣の国だけで充分だというのに、一体どうしたんだハリウッド？そしてＪ・Ｅ・ドゥードルよ！
監督として、これが私の作品です、と本気でシネマグラフィーに並べるつもりなのかｗ

邦画やアジア映画のリメイクは、似通ってはいてもどこかハリウッドだなぁ、と思わせるアレンジ（良くも悪くも）があったのにね。（ちなみにThe Eye（タイ映画）は、本家の方が女優さんが美人なので好きです）

文句ばかり言っても仕方が無いので、少し違う面にも目を向けると・・・
消防署内のシーンが追加（どうでもいい）、舞台がロスなので消防士の制服が違う（うむ）、最初に噛まれる警官がハゲてないし若い（はぁ）、画面が暗すぎ（ぐぬぬ）、狂犬病へミスリードしたいのか説明が長くシーンも追加（ふわぁ）、カメラマンがカメラで戦う（ゲームかよ）、手ぶれが酷くて酔う（うぅ）、バイオレンス度がＵＰ（でもテンポが悪い）、本家よりゴア度もＵＰしているが、基本的に全体像が掴みにくい（致命的）。

いや、例えば本家ＲＥＣを知らなければ、これ単体の作品として観れば普通の面白さはある。
私のようにリメイクも一応は視聴するという人間も、文句は言うが全くダメな作品とまでは言わない。
ただ、やはりすでにテンプレが存在する上をなぞっただけのトレース映画だと言われても仕方が無いぐらい、オリジナリティは少ない。
う～ん、何でこんなに急いでリメイクする必要があったのか、本当に不思議だ。
とりあえず、これの２は余り観たく無いし、そも制作の予定も無いとのこと、当然だぁねぇ。