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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:The Last House on the Left5abb5c2e.jpeg
監督:ウェス・クレイヴン



ウェス・クレイヴン監督の長編第一作であり、スラッシャーファンなら知らぬ人はいない有名な作品。
良い意味ではない、悪い意味である。
たまに褒める人もいるが、当時としては問題作であり、現在でも初見では、まず気分が悪くなる。
「処女の泉」にインスパイアされているのは間違いないが、より過激に陰湿に少女2人が嬲り殺される、ベイルマンも迷惑な男にパクられたものである。

物語は・・・
「これは実話であるが、生存者の安全を期して人名と地名は変更した」というテロップで始まる。
マリー・コリンウッドの名を連呼した後で、17歳の娘はたくさんいるが、あの娘は特にきれいだ、と郵便配達人が独り言を言うシーンから始まる。医師の父と信仰深い母親、たわいの無い会話からも幸せそうな普通の家庭だと伺える。父が幸運のペンダントだとプレゼントをし、悪友のフィリスと下町にコンサートへ出かける二人。色々とやってみたい年頃の2人は、コンサート前にマリファナを手に入れるために売人に声を掛ける。売人に案内された部屋には、明らかに様子がおかしい集団がたむろしており、2人は車のトランクに押し込められ連れ去られる。一方、マリーの家では彼女の誕生日を祝うため両親が楽しそうに装飾や料理を作っていたが、娘の帰りが遅いのを心配した両親は、警察に相談するも軽くあしらわれてしまう。
イカレ集団に連れ去られた二人は、車がエンコしたのをきっかけに、森の中で「お遊びをやる」と引き回される。
折しも場所は、マリーの家の近所、だが警察は故障した車を見ても素通りしてしまい、二人は狂気の遊びに翻弄されることになる。~中略~フィリスは刺殺され、マリーは池の中で銃殺される・・・。
イカレ集団は、車が動かないのでマリーの家へ行き、一夜の宿を申し出るのだが、人の良い夫婦は訝しみながらも快く部屋を提供する。イカレ集団の中でも気弱なデイブは悪夢に魘され、夜中にトイレで嘔吐する。それを心配して様子を見にきた母親は、デイブの首にマリーのペンダントを見つけ、彼らの会話と荷物から娘の死と犯人を知ることになる。両親は夜更けに池でマリーの死体を発見し、全ての望みが絶たれたことを確信、復讐を開始するのだった・・・。母親は男の性器を食いちぎり、父親は散弾銃で襲うが男の反撃に遭い、チェーンソーで遂に止めを刺す。母親は、ナイフで逃げようとした女をプールで刺殺した・・・。こうして凄惨な復讐は終わり、後には血まみれの部屋で立ち尽くす警官と抱き合う両親の姿があるだけだった・・・

気分の悪くなる映画であり、思わず~中略~してしまうほど、2人が死ぬまでのシーンは陰湿で狂気に満ちている。もう一つ加えれば、劇中のカントリーロック調の音楽も胸が悪くなる。
これは映画というより、ウェス・クレイヴンの本性を映し出したものではないか、と私は思う。

私はスラッシャー、ホラー、ゾンビ、モンスター、などゴア表現のある作品が特に好きである。そして、全てのジャンルの映画とそれを愛する人間、インディーズ監督も、ビジネスライクな監督も、ひと時の時間を紡ぐために努力する映画制作者全員に敬意を払っている。

だが、今でこそホラー映画界の巨匠などと呼ばれているが、私はこの映画を抜きにしても、彼を高く評価することは出来ない。
小ずるく立ち回り、金に汚く、平気で理念を曲げ、自分の映画すら冒涜する男、それが私の彼への評価だ。
彼のシネマグラフィーや映画制作の姿勢を見れば、簡単に分る程度のことだが、あえて言おう。私はこういう裏表の激しい男が大嫌いである、と。(作品は観るけどね、観ないと文句言えないし、評価もできないから)

*この作品のリメイクが2009年にアメリカで公開、デニス・イリアデスがメガホンを取り、現代版にアレンジし直したそうだが、大筋はコレと同じだとか。そして、制作プロデューサーにもちろんウェスも、金儲けのためにふんぞり返っているw
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