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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:Inside:A l'interieur32947425.jpeg
監督:アレクサンドル・バスティロ
ジュリアン・モーリー




色々と痛い映画である。
まず、キャッチコピー「この女、凶暴につき」が痛い、邦題「屋敷女」が痛い、そして・・・映画の内容が、本来の意味でとても痛そうなのである。
ちなみに原題の意味は、日本語で『胎内』。

物語は・・・
『私の子供、私の赤ちゃん・・・お腹にいる最後の赤ちゃん・・・誰にも、この子を渡さない・・・誰にも、この子を傷つけさせない・・・誰にも・・・』

車の正面衝突事故から、物語は始まる。無残に破損した車体、血まみれで横たわる男女・・・やがて目覚めた運転席の女
は、隣の男に「マシュー」と呼びかけ、朦朧とした意識で、膨らんだお腹を心配そうに触る。

事故から4ヵ月後・・・サラのお腹の子は順調に育っており、出産は明日の7時頃だが、陣痛が始まったらすぐに連絡を、と医者。今夜は折しもクリスマス・イヴ、キリストの生誕日が子供の誕生日になる予定だった。
迎えを待っていると、年配の看護婦が「私は、4人産んだの」と話し掛けてきた。最初のお産は辛かった、人生で一番の痛さだったかも、全ての力を注いだのにすぐ死んだ、と言いながらタバコを吸い始めた。サラも「最悪」と言い、看護婦を追っ払う。迎えにきたルイーズが色々と誘いを掛けるが、サラは一人で居たい、と歩き出す。公園で家族連れの写真を撮っていると、中年の男がベンチの隣に座る。やがて掛かってきた携帯で、新聞の一面に燃えた車の事故を載せるとかいう内容でケンカを始める。男は、サラに仕事熱心だな、と言い、相手がクリスマスなのに、と文句を言っているとグチる。サラは鍵を渡すと、明日の朝6時とか早すぎ?と聞き、男は構わないよ、と答える。男はサラの恋人で、来年のクリスマスは一人にさせない、と言う。

家に帰ると、ルイーズと明日の件で少しもめたが、ジャン・ピエールの車で行く、と電話を切る。サラは、自分の運転で死なせてしなった亡き夫の写真を見つめ、彼に抱かれお腹をさすられる幻影を見るが、すぐに事故を思い出し幻影は消える。悪夢にうなされて目覚めると、玄関の呼び鈴が鳴り、ドアをノックされる。扉の向こうから女の声で「携帯を貸してもらえませんか?」と言われ何があったか尋ねると「車が、そこの通りで故障した」と言う。貸す貸さないで口論を重ねていると、急に口調が変わり「あなたの夫は死んでいるわ、サラ」と女は言い、ドアを開けるように命令する。「警察を呼ぶ」というサラの言葉に一旦は引き下がったものの、ドアを激しく叩かれ、本当に警察を呼ぶ。サラは、カメラでガラス越しの相手を撮影し、すぐに現像に入る。そして、公園の写真に、こちらを見つめる姿を発見する。そこに警察が到着し、辺りを見回り、写真を受け取って帰る。今夜は近辺を巡回してくれる、という言葉に安心したサラは、TVを見ていたが、やはり気になりジャン・ピエールの携帯に写真を調べて欲しいとメッセージを残す。やがて、ベッドに入ったサラは眠りに就くが、何者かがその寝顔を眺め、家の中を徘徊し始めていた・・・・・・

この後は、謎の女とサラの攻防が続き、途中でちょこちょこ人が来たりして、ラストへと進む。
レビューをここで切ったのは、上記のような流れだけなのと、ラストをネタバレしたくない、というか書きたくないから。
恐怖感や緊張感じゃなくて、胸糞が悪くなる、この一語に尽きる。

私は、開始10分で犯人の予想が付いてしまい(冒頭の語り、と厳密にはサラの子供が無事だった時点)、最初から訪問者型のスリラーだと知っていたので、半分は興味が薄れてしまっていた。あら捜しをする気はないが、全体的に映像が重苦しく、不自然に暗い屋内の描写と臨月を迎えた妊婦の動きでは無いので、下降を始めた気分は最後で墜落してしまった。主人公に同情する気は全く起きず、途中で出てくる人物も全員嫌な人間ばかりなので、この脚本を書いた人は、よほどの人間嫌いか、人の嫌な面ばかりを見て生きてきたのではないか、と勘ぐってしまう。サラの行動にも不自然な点が多く、このぐらいの状況を打開できないレベルの知能とは思えないので、恐らくマタニティーブルーと夫を死なせた自責の念で、正常な判断が出来ないんだろうな、と好意的に解釈しておいた。意外性を狙ったつもりかもしれないが、どちらにしても独りよがりで、大した本は書けていない。

サスペンス映画としては2流以下だが、ゴア描写に耐性がある私でも、かなり痛そうだな、と思ったのでスラッシャー映画としては合格点。
かなり強引な映画作りをしているので、全体の評価は並ということで。
悪い意味でフランス映画であり、良い意味で小さく纏まっている。
とりあえず、あのラストは、ハリウッドでは絶対にスポンサーが許可しないだろうな、と思いつつ、どうだすごいだろ、という脚本家の馬鹿さ加減が出ているので、私はどうでもいい。
最後に、この脚本家も痛い。

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