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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:671db640.jpegTHE BURNING
監督:トニー・メイラム



ハロウィン””13日の金曜日”から始まったスラッシャー映画に追随した作品。
ポスターやジャケットに描かれた、大ハサミが印象的な殺人鬼クロプシー、その残忍な手口は愛すべき変態トム・サヴィーニの手になる物である。

物語は・・・
ブラックフットキャンプ場・・・アル中でサディストの管理人クロプシーは、子供たちに嫌われていた。ある晩、ドクロにロウソクの火を仕込んだオモチャでイタズラを仕掛けられたクロプシーは、驚きのあまりそれを跳ね飛ばし、出火して大火傷を負う。一週間後、余命2ヶ月の重度の火傷と言われたクロプシーだったが、凄まじい生命力で5年後には退院できるほどに回復していた。早速、娼婦を買ったクロプシーだったが、その余りの醜さに拒絶され、手元にあったハサミで刺し殺してしまう。
一方、ストン・ウォーターキャンプ場では、若者たちがサマーキャンプを楽しみ、年長組はボートでデビルクリークでの3日間の野営に出発する。そこは事件のあったブラックフットキャンプ場の対岸だった。その夜、管理人のトッドは焚き火を囲み、アレンジしたクロプシーの話をして皆をビックリさせる。本当に生きていたクロプシーが、森の中から息を潜めて復讐の時を狙っているとも知らずに・・・

スラッシャー映画のもう一つの黄金パターンである、キャンプ場での殺人鬼映画である。
今作では、殺人鬼の素性が最初からはっきりしており、武器も大ハサミを振り回す復讐鬼、と設定されているため正体を巡っての展開はない。クロプシーの復讐と若者たちを守ろうとするトッド(クロプシーが火傷を負った原因の子供の一人)を中心に展開する。
見所は愛すべき変態トム・サヴィーニの特殊効果に尽きる。
特にボート上で複数の若者が襲われるシーンは、スラッシャー映画の有名なワンシーンになっており、私も好きな場面である。

映画全体としては、中盤の中だるみが酷く、ストーリーも単調で、出来の悪いハイスクール青春白書を見せられたりとウンザリだが、ゴアシーンはサヴィーニの手腕が光り、どうにも緊張感や恐怖感が湧いてこない本作を盛り上げている。
そのためか、本作の扱いは13金の亜流扱いで、ホラーファンの評価も決して高くない。
ただ、大ハサミで襲ってくる火傷の大男という設定は悪くなく、もう少し上手な作品になっていれば、続編やシリーズ化の可能性もあったかもしれない。
13金という輝かしいシリーズの影に咲いたアダ花のような映画である。

*本作でも東宝東和は詐欺宣伝を展開しており、「FBI緊急指名手配!殺人鬼バンボロ!」「全米27州で上映禁止!」と、やりたい放題である。チラシにプロフィールまで載っているが、バンボロって誰だよw
*監督のトニー・メイラムは、この後もアンソニー・ホプキンスやルトガー・ハウアーのような大物を起用して、何本か監督を務めたが、どれもパッとせず国内での知名度はゼロに近い。
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