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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:STORM OF THE CENTURYd96db5f5.jpeg
監督:クレイグ・R・バクスリー
脚本:スティーヴン・キング






キング脚本・製作総指揮のTVM。
バクスリー監督は、「ローズレッド」「キングダム・ホスピタル」とTVMでキング作品の映像化を続けているベテラン。
本作は、キングお得意の閉鎖的な場所で、人間関係が謎の来訪者によって破綻していく様を描いている。
いわゆる田舎イジメホラーだが、「ニードフル・シングス」を髣髴とさせる作品で、舞台は島に設定されている。

物語は・・・
EP1
「私の名前はマイケル・アンダーソン。私は偉い学者でもないし、哲学的なわけでもないが、これだけは知っている・・・この世界では、何事にも代償を支払わなければならない、時には持てる全てを失うことになる・・・9年前、今世紀最大の嵐が島を襲ったとき、私はその教訓を学んだと思っていた・・・しかし、間違いだった」
「それは、本の序の口で、全てが分ったのは、つい先週の事だ・・・・・・」
1.mp4_000102535.jpg
メイン州に属するリトル・トール島。
島民は力をあわせて生活し、1989年の今世紀最大の嵐を前にしても、どこか牧歌的な空気が流れていた・・・。

嵐に備えるために、買出しや避難所の準備に忙しい島民たち。
そんな時、町外れの一軒家に暮らす老婆マーサ宅を訪れる人影。
男は「欲ある者よ土に還れ、罪ある者よ来るがいい」と言うと、マーサの歩行イスを跳ね飛ばし、その頭に狼の飾りが付いた杖を振り下ろす。

第一発見者は、バスケの練習をしていたデビッド。犯人と思われる男は、チェアに座りTVを観たまま、デビッドの事を語り、ボールをTVにシュートして壊す。2.mp4_000397997.jpg
デビッドは、不動産屋で町長のロビーに出会い、マーサの事件を話す。偉そうなロビーは、一人でマーサの家に向かうが、デビッドと同じく母親が不衛生な施設で死んだ時に、お前は娼婦と一緒にいたな、と言われ驚いて逃げ出してしまう。

島の食品店を経営する警察署長のマイクは、ロビーからの無線で事態を知り、相棒のハッチと共に現場へ向かう。事件など滅多に起こらない島での殺人に、2人は緊張して現場に赴く。
だが、男は全く抵抗せずに手錠を掛けられ、自分をアンドレ・リノージュと名乗った・・・。

裏口の扉が開かないため、リノージュとマイクは二人きりになり、リノージュは「私が望むものを渡せば出て行く」と謎めいた言葉を放つ。
結局、降って沸いた殺人事件に動揺する島民の中を通って、収監することになる。
リノージュは、ピーターがマリファナを密売していること、キャットがビリーに内緒で堕胎したと言い、走り寄ってきたマイクの息子ラルフィを抱き上げると、名前と家族しか知らない話を言い当てる。
更に激発したビリーが鼻血を出す事やジェナとの関係をも、淡々と語る。
監獄に入れられたリノージュは、大人しく座っているだけだったが、男に底知れぬ不気味さを感じたマイクとハッチは、島民の男たちを選び、交代でリノージュを見張ることにする・・・。

一方、本土との無線や電話は不通になり、島内でも連絡が難しくなりつつあった。
島民も徐々に避難所に集まり始め、外の吹雪は激しくなってきた。

事件現場を撮影していたマイクは、目に見えた壁の赤い文字や杖が写真に写らずに消えたことに不審を抱く。
同じ頃、狼頭の杖に操られるように、ロイドは車に赤ペンキでメッセージを書き、斧で自分の頭を割って自殺する。6.mp4_000248481.jpg
見張りをしていたピーターも、ハッチが席を外した間に、首を吊ってしまう。

2人とも、『GIVE ME WHAT I WANT AND I'LL GO A WAY:望むものを渡せば出て行く』のメッセージを残して・・・。

EP2
ポールとロイドの自殺で、マイクたちに広がる波紋。
何か、とんでもない事が起こっていると感じるマイクだったが、それが何なのか理解できない。
監獄のリノージュは、マイクの大学時代のカンニングを持ち出し、ジャック・ルシアン・アレックスの3人が起こした暴行事件で、被害者の少年の片目が失明したことを語る。2.mp4_000030864.jpg
堪りかねたジャックは、リノージュに発砲するが、マイクを傷つけてしまう。
そして、リノージュは、マイクを傷つけた弾丸を手渡すのだった・・・。

島民は全員が避難所に入り、分担して生活の準備をしていた。
キャットは、ビリーと話し合おうとするが、平行線のまま傷つけあうだけだった。
監獄のリノージュは、不気味な動きでビリーに大型の缶詰を持たせ、キャットの背後を襲わせるが失敗。
初めて怒りを顕わにした後で、階段の横にキャットを誘導し、狼の杖でビリーを殴り殺させる・・・。

警察署では、嫌な予感に動かされて訪れたマーサが、夫ポールの自殺を知る。3.mp4_001026225.jpg
避難所では老婆のコーラが、「私は小さなティーポット、取っ手を掴んで注ぎましょう、美味しい紅茶の出来上がり、どうぞ出来たて召し上がれ」と監獄のリノージュと同じ歌を口ずさみながら、水を溜めた洗面台で自殺した。
鏡面には、口紅で「私が望むものを渡せば出て行く」の文字。

警察署では、見張りをしていたロビーが、亡母の恐ろしい幻影を見せられる。
地獄の繰り言を聞かされ、目に見えない力でロビーを吹き飛ばしたリノージュは、監獄の檻を壊し狼の杖から閃光を放つ。4.mp4_000410243.jpg4.mp4_000425057.jpg

老人の顔に巡礼者のような姿に変わったリノージュは、ハッチに「私が望むものを渡せば立ち去る」と、繰り返し言い嵐の中に姿を消す・・・。

TVを観ながら眠ってしまったマイクたちは、同じ夢を見る。
それは、4.mp4_000513079.jpg嵐が去った後のリトル・トール島のニュース映像。
自殺者2名、他殺者2名を除く全島民200名が行方不明。
前代未聞の大量失踪事件の引き合いに出されたのは、1587年ロアノーク村の集団失踪事件。木に彫り付けられた『CROATON』の文字を残して村民全てが消えた事件だった。

目を覚ました人たちは、全員が同じ夢を見た、と気味悪げに語り合う。
だが、マイクだけは失踪したと言われる島民が、「私たちは冷酷な人間だった・・・望みのものを渡さなかった・・・自分たちが悪かったのだ」と、悔いながら2人ずつ荒れ狂う海に身を投げる夢も見ていた・・・。

翌朝、吹雪が舞う中、高潮に押し倒された灯台を見た島民の内、何人かが姿を消した。6.mp4_000455421.jpg

男たちが捜索や食料の補充をしている頃、島の8人の子供たちは一斉に同じ歌「私は小さなティーポット・・・」と唄い始める。
そして、マイクの息子ラルフィは、リノージュの声に誘われて扉の向こうに消えるのだった・・・・・・。


EP3
マイクの食料品店の前で、雪に埋もれたキングスフリー婦人が発見される。婦人は、灯台倒壊の時に消えた一人で、胸には同じメッセージが書かれた紙があった・・・。

ラルフィは、無事に扉の向うで見つかり、そこでリノージュに会ったという。部屋にはメッセージが書かれた紙が置いてあり、ラルフィはレノージュから「特別な物だから、島のみんなで遊びなさい」と言われを預かっていた。
袋の中には、白い石が7つと黒い石が1つ入っていた・・・。
1.mp4_000758858.jpg
捜索をしていたジョンは、妻のアンジーが吹雪の中から現れるのを見て狂喜する。
アンジーは、彼が望むものを渡すように、今夜それが何なのか言いに来る、と伝えるように、それに反対する者がいたら、昨夜見た夢を思い出せ、クロートンを思い出せ、と言われたという・・・。

子供たちは、虚ろな目で立ち上がると「私は小さなティーポット・・・」の歌を唄い始める。

アンジーは、灯台を見ていると体を後ろに引っ張られ、狼の杖と空を飛び、嵐の去った島を見た。
リノージュは、一緒に飛んでいたジョージの手を離し、アンジーにはメッセージを伝えるために殺さなかったのだ、と。
リノージュが望むものは、彼が奪うのではなく、島民が差し出さなければいけないもの。
選ばれた理由は、島民が秘密を守れるから、と推測する。
2.mp4_000458257.jpg2.mp4_000711010.jpg
意識が飛んだ子供たちの目には、狼ではなく犬の杖が見えていた。
親が制止するのも聞かず、8人の子供たちは、次々と大人には見えない犬の杖に触れて意識を失っていく。
騒然とする大人たちにも、どうなっているのか分らない。
よもや、リノージュと共に子供たちが空を飛んでいるなど、思いもしないことだった・・・。

陽が暮れて、ロウソクを点けようとしていたジョアンナは、背後からリノージュに話し掛けられる。
「は~い、ジョアンナ・・・ババァが死んで嬉しいだろう」

その頃、牧師と聖書で口論したマイクは、キッチンで宙に浮かび両手にロウソクを持たされたジョアンナとリノージュを見つける。
ジョアンナを人質に、あくまで人間の善を主張するマイク相手に、この島の罪を語り続けるリノージュ。
欲ある者よ土に還れ、罪ある者よ・・・来るがいい
リノージュは、1時間後に全員が集会場に来るように告げ、嵐の中に姿を消す。
3.mp4_000376576.jpg
1時間後、午後9時・・・嵐が治まり始め、雲間から月が出た頃、集会場には島民全員が集まっていた。
まだ意識を失ったままの子供たちの横を通り抜け、リノージュは壇上へと進む
途中で目に付いた者の罪を語り、壇上のロビー町長を亡母の姿で退ける。
島民の質問に「島の人間は島のために力を合わせるし、秘密も守ってくれる」からだ、と。
それは、ロアノーク島リトル・トール島も同じだ、とも。
子供たちとリノージュは、ここに居るが、ここに居ない、と指し示した窓にはリノージュと共に空を飛ぶ8人の子供たちの姿が映し出されていた。3.mp4_000804436.jpg
手を離せば子供たちは死ぬ、完全に主導権を奪われた島民は、リノージュの望みを聞くしかない。
リノージュは、自分がでも不死でも無いと顔を杖で変え、老いた風貌を見せる。人間に比べれば遥かに長く、何千年も生きてきたが、私が健全な内に私が学んできた事を教え、私の仕事の後を継いでくれる者が欲しい・・・
望みは、子供だ
今、眠っている8人の内の一人を、何も条件を付けずに渡すこと。
反発したマイクは、子供を渡すものか、と激昂するが島民に押さえつけられる。
そして、妻のモリーさえも島民の側だった・・・。
渡さねば罰を与え・・・ロアノーク島と同じ結末を迎える、渡せば大人しく立ち去る
考える時間は30分間だけ、全員で話し合って決めるのだ、と。

ロビーは、町長として議長になり、会議は始まった。4.mp4_000265231.jpg
まず、リノージュの言う事を信じるか、はマイク以外は全員賛成。
マイクは、リノージュの事は危険な存在だと認めるが、全員が強い意志で断れば、神を信じ隣人を信じれば、嵐と同じように自分から立ち去るかもしれない、と熱弁する。
子供を渡せば、前のようには暮らせない、と言うマイクに、すでに隠し事を暴かれている人々の中には団結を疑う者もいて、断れば子供たちが全員死ぬかもしれないと言われては、マイクも言葉に詰まる。
子供が犠牲になるのでは無く、渡しても死ぬのではなくて長生きもできるし、全員が死ぬような賭けよりも、実際に見たリノージュの力を信じたほうが良いと言い出す者もでる。
邪悪な存在に子供を渡してはいけない、というマイクと、子供たちが全員死ぬか、島民が全滅するかもしれないという不安は、どこまでも交わらなかった・・・。
意見の流れは大半が後者であると感じたマイクは、息子のラルフィを外してもらう、と叫ぶが、妻のホリーから島の一員としての義務から逃げてはいけないと言われてしまう。4.mp4_000710676.jpg
完全に孤立したマイクは、強硬手段に出ようとするが、制止する島民に殴られ、同じく子供を持つ相棒のハッチにさえ、押さえ込まれてしまう・・・。
心配して駆け寄った妻のモリーに「そばに寄るな!」と叫び、一人苛立つマイク。ハッチは、自分の子供のティッピが選ばれたとしても、予測できない突然死で小さい頃に死んだと諦める、と言う・・・。

採決
4.mp4_000857089.jpg
島民は、マイクを除き全員がリノージュに従う事を決める
結果に満足したリノージュは、島民に「結構だ、正しい選択をしたな」と述べ、「仲間を愛し、そして責任ある人々が下す決断は、たった一つしかない」と袋を取り出した。
中には、アトランティスの昔から使われてきた運命の石・・・7つの白い石と1つの黒い石が入っており、親が一人一つ石を取り、全員が終るまで見せてはいけない・・・。
ジル、メリンダ、サンディ、ヘンリー、ジョン、ジャック、マーサ、モリー・・・。
どこか楽しげにさえ見える面持ちでリノージュは、親たちの握り締めた石を確認していく。5.mp4_000500299.jpg5.mp4_000700966.jpg
そして、最後の2人・・・ハッチの妻とマイクの妻、同時に開かれた掌に黒い石が乗っていたのは・・・・・・モリー
絶叫するマイク、インチキだと叫ぶモリー、しかし全ては決してしまった。
「私達の取引のことを島の外の世界に喋らなければ、幸せな暮らしを送れるだろう・・・だが、もちろんどうするかは、君たちが決めることだ」
「私は、後継ぎを連れて行く・・・・・・いい人生を送ってくれ」
「騙したのね・・・貴方の子にはならないわ、絶対に
騙しあっているのは、自分たちだろ・・・なるさ、私を愛するようになる、私を父と呼ぶようになる
月に昇っていくリノージュとラルフィ・・・、「頼む、返してくれ」と、マイクの叫びが響いた・・・・・・・。

エピローグ
1989年夏、ラルフィを失った夫婦は、もう2人で暮らすことはできなくなっていた。6.mp4_000498164.jpg
ラルフィの消えた原因を隠して、精神科に通うモリーの面貌は、やつれきっていた。
選択を間違えたかもしれない、と悩むハッチ・・・妻メリンダは、安定剤の中毒になり、1990年に亡くなった。
1993年には、ハッチとモリーは再婚同士で結ばれた。

1993年、ジャックとアンジーは離婚した。子供の養育権で負けたジャックは、島を離れて、ルイストンに部屋を借りた。
1994年夏のある夜、バスタブで自殺した。6.mp4_000540640.jpg昔、ケンカで片目を失った少年に宛てて少ない所持金を遺産として残した。

1996年春の早朝、ロビーの妻サンディは、ボートを借りて海に出た。ボートは発見されたが、サンディは消えていた。そこには「CROATON」という言葉が残されていたが、意味は誰にも分らなかった。

島の人間の口は、9年前の嵐以来、何も語ろうとしない・・・。

島を出たマイクは、西海岸の海辺の街に落ち着いていた。
学校に通い、連邦捜査官の職に就き、島での思い出を遠く思い出し、時には全てが現実のように感じて悪夢から飛び起きることもあった。
「この世界では、何事にも代償を支払わなければならない、時には持てる全てを失うことになる・・・9年前、今世紀最大の嵐が島を襲ったとき、私はその教訓を学んだと思っていた・・・しかし、間違いだった。」
「私が事の全てを悟ったのは・・・つい、先週のことだ」
6.mp4_000657223.jpg6.mp4_000659925.jpg
買い物を終えて車に戻りかけたマイク。
その耳に「私の小さなティーポット・・・」の鼻歌が聞こえてきた。
思わず「ラルフィーっ」と叫んだ声に振り返る壮年の男と・・・鼻に妖精の印とマイクがつけたアザを持つ少年。
だが、振り返ったその目は余りにも冷たく、その口から発せられたのは、あのリノージュが発していた6.mp4_000667867.jpg威嚇するような声鬼のような牙・・・・・・。

モリーに知らせるべきか、随分と悩んだ・・・神に問い掛けもした。
どちらを選んでも辛いだけだとしたら、どうするべきか?
・・・結局、黙っていた。
時折、夜遅く眠れない時には、やはり言うべきだと思うときもある。
しかし、昼になれば思い直す。
・・・昼になれば、理性が働く。

END

やはり、キングの作品を映像化するには、TVMのように時間が長い方が良いようだ。
都市伝説やオカルト話をネタに、思い切りキャラを掻き回して、読者にチープだと気づかれないようにするのがキングの手法だ。
そこには、文壇の評価というより、ペーパーブックやゴシップ小説のような胡散臭さが付き纏う。
小説というのは面白ければ売れるわけで、純文学が読みたい時に、間違ってもキングの小説は手に取らない。
たまに上手く騙されたい時に、オカルト雑誌の感覚でパラパラと読むのが正しいと私は思っている。
そういう作家の本を映像化するのは難しいが、TVMならより長くキャラやドラマに時間を取れるので、視聴者を煙に撒きやすい利点がある。
もちろん、元がチープなので、特別凝った特殊技術も要らず、低予算にも向いている。

今回の「ストーム・オブ・ザ・センチュリースティーヴン・キングの悪魔の嵐」は、いつものキング節で、骨組みは他の作品と似たり寄ったりで別に斬新さは無い。
例によって、よく分らない存在が、それなりに平和な田舎の住人を、よく分らない理由で破綻させイジメる話である。オカルト伝説を引用するのも、いつものことだ。
結構、長い時間を視聴するハメになるが、まず嵐という設定が非現実的な不安を感じさせ、それと共に現れた異質な存在が人を殺したりイジメたりするので、割と最後まで観ても退屈はしない。

後継ぎは欲しいが、奪ったのでは成立せず、あくまで人間の側から差し出さなければならない
そこに、リノージュの行動原理があり、それが分らないまま振り回される島民の苦悩が産まれる、というわけだ。
数千年を生きてきたリノージュから見れば、人間の人生は罪深く、また滑稽でもあるので、目的のために利用するのは別に難しいことではない。だが、ロアノーク島で失敗しているので、今度は酷く念入りに粘っこく仕掛けてくる
どんな形であれ、親に手放されるというのが重要で、そのためラルフィくんもシャーッとなれるわけだ。
正義感のマイクにしてみれば、この現実を受け入れるのは恐ろしく苦痛だが、新しい家族と生活を始めている前妻に知らせるべきか、は辛いところだろう。6.mp4_000760092.jpg
実は、ラストで慰霊碑をお参りするモリーの姿がある。
ラルフィの名前を撫でながら涙ぐむ彼女の側で、ハッチとティッピが固く手を繋ぎ、その遠景がまるで家族全員が手を重ねているようにも見える。

陰鬱な話だが、新しい人生、滑稽で罪深くても、短い時を生きていく人間という存在が、少し救われた気がする絵だった。

人生巧者の方も、貧乏くじの方も、どうせいつかは死ぬのだから、奇麗事では済まない人生とやらを、せいぜい泣き笑いして、暮らして生きましょう。

*ロアノーク島植民村集団失踪事件・・・アメリカ史というか、まだ建国していないのでイギリス史でもいいんですが、現在のノースカロライナ州デア郡ロアノーク島に殖民が始まります。
とはいえ、イギリス本土から遠く離れた未開の地ですから、補給もままならないまま、ネイティブとは問題が起こるし、まともに自給自足が出来るレベルにも達しない。
3年も放っておかれて、ようやく補給船が辿り付いた時には、村は解体され、住民は一人残らず消えていた、というもの。
何かあった時はマルタ十字を刻むように言われていたそうですが、あったのは「CROATOAN」と「CRO」の2つだけ。深読みするとミステリーですが、近くにクロアタン族という集団も居たので、主流な説は近隣の部族と交わり同化してしまったという説。
イギリス人はオカルトが好きなので、必要以上に読み物や劇作で誇張されたため、現在でもミステリーとして残っているという息の長い話。


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