B級映画って言うなw
再見して語る映画館
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B級映画の荒神ジョン・カーペンターの第一作目。脚本にダン・オバノンも参加している。
SF、ホラー、オカルトに造詣が深く、音楽家としての一面も持ち、アイデアマンで低予算で良質な作品を仕上げることに長けた本物の映画屋。
物語は・・・
地球を離れる事59光年、惑星探査船ダーク・スター号は、予算削減から地球からの補給も断られ、船長も事故で失ったまま調査を続けていた。タルビー、ドゥーリトル、ピンバック、ボイラーの4人は優秀なコンピューターのサポートを受けながら、植民地化宙域の不安定惑星をコンピューター搭載爆弾で破壊する任務を続けていた。ロマンチストのタルビー、元サーファーのドゥーリトル、好戦的なボイラー、ペットの世話に手を焼くボヤき屋のピンバック。
宇宙嵐で故障したレーザー指令器の誤作動で起動した20号爆弾は、管理コンピューターの指示で格納庫に戻る。しかし、ピンバックのペットが故障していたレーザー指令器に接触したため、AI搭載爆弾20号は再び投下体制に、今度も管理コンピューターの指示で渋々と収納されたのだが「いいけど、これが最後ね」・・・・・・
低予算でSFを撮るのも挑戦だが、このジャンルはアイデア命なのも難しい点。
それを個性的な4人の面々で、舞台を閉鎖的な宇宙船の中だけに限定し、管理コンピューターの女性声と爆弾の子供っぽい声、たったこれだけで極力予算を削り、重点を絞り込んだ手腕に感心する。
また後者の問題は、ダン・オバノンの優れたアイデアが見事なストーリーテラーぶりを発揮し、4人に個性を持たせ、爆弾と管理コンピューターの会話も軽快、危機的状況へと進む4人の運命と人間らしさをユーモアを混じえて、書ききっている。
この当時の環境で、僅か6万ドルで観れる映画を撮ってしまうのだから驚かされる。
才能はB級映画のような低予算でこそ発揮される、という良い見本である。
*ジョン・カーペンターは、常々、大作を撮り名誉や権威を手にし大金持ちになるよりも、自分の表現したい映画を撮り続けたい、と語っている。反権威主義者であり、映画を心から愛する男として、これからも私を楽しませてくれるに違いない監督である。
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