B級映画って言うなw
再見して語る映画館
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これが初監督作品となるクリス・コンリー。
今まで主に編集として映画に関わってきた彼だが、有名所を上げれば「バタフライ・エフェクト2」「罰ゲーム」「ホスピタル」辺りか。
まぁ、微妙なシネモグラフィーには違いないが、同じように下積みを重ねているブライアン・オトゥールを脚本・原案・制作に迎えB級タッグで完成させたゾンビ・ムービーの出来栄えは如何に?
物語は・・・
ヨハネ黙示録20章13節を引用した、ありがちで静かな立ち上がり。次いで航空写真で基地が映され、米陸軍研究施設#0036、暗号名SAND TRAP:バンカー、所在地はイラクと示される。
静かなOPから一転、凶暴な人間たちに追われる白衣姿の男。
恐ろしく機敏で、無意味に跳ね回る血まみれの男たちは、白衣姿の男を捕らえると、次々に噛みつき貪り食う・・・。
警報が鳴り、ホール大尉は薬品の入った箱と共に脱出しようとするが、兵士2人に足止めされる。しかし、外に溢れ出した男たちは兵士を襲い、そこには先ほど喰われたはずの男も混じっていた。
そこに上空から気化爆弾(核の描写では無い)が投下され、基地は炎に包まれる・・・。
場面は変わって、築年も不明のアパートメント『ネクロポリタン』に一人の借り手が現れる。彼はダレン・タイラーと名乗り安月給の理科教師という肩書きで、不気味な管理人の案内を受け、エレベーターも洗濯機も故障し、電球が爆発する元プール裏の部屋を契約する。
最悪なのは設備だけでは無く、強面のランダムと手下2人(キラービー:字幕はBだが、どうでもいいとアジアマーク)の多国籍チンピラに目を着けられるが、マディにカーティス、スティーブ、ベンと本名を呼ばれハッタリがばれる。
掃き溜めに鶴なマディとの出会いで、少しは光明が見えたかと思われたが、いきなり部屋を不気味宣言されてぶち壊し。とりあえず6時に夕食に誘われたが、ダレンには秘密があった。
彼は、あのイラク基地の爆発から、薬品を持ち出して逃亡したホール大尉だったのだ(顔見りゃ分るけど。
所変わって、こちらは米陸軍研究施設#1809、暗号名:スターファイヤー、所在地はニューメキシコ。
呼び出されたコリンズ軍曹は、軍の極秘フィルムでイラク基地の惨劇を見せられる。
研究の失敗を記録したビデオには、無数の生きた死者が牙を剥き、銃声と絶叫が絶え間なく響いていた。
「彼らは学び、環境に順応し、自らを新たに創造しいずれは人間と同化する。これは、人類が迎える新たな進化なのだ」と語る。爆撃音を察知したタイラー博士は、「終わりなど無い、人間にとっての新たな世界の幕開けなのだ」と最後の言葉を残す。
失敗は全て処分したはずが、タイラー博士の助手を務めていたダレン・ホール大尉が脱走していることが、ATMの使用記録で判明。だが、彼が所持している物のせいで手が出せない。
コリンズ軍曹は、局地攻撃の許可を与えられ、ダレン・ホールの件を一任される。
夕食の席で、マディはギャングぶっている悪ガキを手名づけており、離婚をきっかけに隠れ住んでいると語る。ホールは、科学への信仰に似た熱意を語り、母親の死が一つの転機だったと悲しげな目をする。二人の空気は上々で、特にマディは少し惚れたようだ。
部屋に戻ると、制服と銃が入った包みがハッタリギャングに盗まれており、気迫負けしたホールは制服だけを取り返す。管理人は、鍵を掛け忘れたホールの非を責めるが、目ざとく制服の名前がホールであることを見つけ、誰の制服か尋ねる。イラクで死んだ友人の物だと誤魔化したが、管理人に自分も帰還兵だと答えてしまう。
銃を手に入れたハッタリギャング3人組は、すぐに一丁を隠して売りさばき金に換える。
翌朝、買い物から帰ったホールは、管理人に聞き込みをしている人物を見て物陰に隠れる。そこで、エリア51からの逃亡兵だというルンペンに食い物を漁られる。
男が立ち去ったのを見てアパートに戻ったホールにマディが話しかけてくるが、そこに血まみれのカーティスが転がり込んでくる。
一方、何故か住んでいないと答えた管理人のお陰で、ホールは見つからず、コリンズは大佐に報告する。盗まれた銃の製造番号から、ホールが近いとコリンズ軍曹は睨んでいたが、機嫌の悪い大佐に今夜中に片を付けるように厳命される。(盆栽にあたるなよw)
一方、ハッタリギャングのボス格カーティスの治療を終えたホールは、彼に何故ギャングなんかしているのか、と問う。兄弟分や帰属欲もあるが、結局はカネのためだと答えるカーティスに、人生に一番大切なのはカネじゃないと言うホール。ぶっきらぼうだが、カーティスは拳をぶつけあって(Fist Bump:親しい男同士がやる挨拶)男の友情を示し去る。
だが、ホールは「人は死ぬために生きるのさ」と嘯くと試験管の薬品を見つめるのだった・・・。
ホールは、試薬を注射したマウスの経過を調べていたが、外で銃声が響き、窓からカーティスが倒れるのを見る。急いで自分の部屋に担ぎ込み、死亡したカーティスに試薬を注射するホール。
少しして激しい痙攣と共に甦ったカーティスを見て、ホールは大喜び。
研究者としての達成感の方が大きかったようだが、カーティスが差し出す拳を合わせて、死を克服した喜びと共に水を取りにマディの部屋へ行く。
その間にエリア51から逃げているとかいうルンペンが、ホールの部屋に盗みに入った。襲い掛かって来たカーティスを見て、ヤクと勘違いしたルンペンは試薬を持ち去ってしまう。
早速、一発キメるが、すぐに痙攣が始まり、意識を失う。
一方、ホールは水を貰いに行ったはずが、白馬の王子様幻想のマディに誘惑され、こちらもキメていた。
目覚めたルンペンは、ドス黒い血管が浮き出し、荒い息を吐きながら移動を始めた。
その頃、下らない話をしていたハッタリギャングの手下2人スティーブとベンは、最終的にホールをぶちのめす事になり、バットを持って出て行った。
その後で、高機動ゾンビと化したルンペンは、早速住人の一人を餌食にした。
ホールの部屋に乗り込んだスティーブとベンは、横になっているカーティスを見つけるが、てっきりヤクをやっていると思い込む。
*どうでもいいが、蛍光オレンジのヤクとか嫌だし、カーティスどんだけヤク中と間違われるんだ。
さすがに様子がおかしいので、2人はカーティスを運び出す。
やることをやった後で、カーティスの負傷を聞いたマディは、ホールの制止も振り払って様子を見に行く。部屋にカーティスはいなかったが、夥しい実験器具を見てホールが人工麻薬に手を出していると思い怒って出て行く。説明するわけにもいかないホールは、困りながらケースのマウスを見ると、投薬した個体に皆殺しにされていた・・・。実験の失敗を悟ったホールは、慌てて試薬を探すがどこにも無い。
外に出ようとして、入り口でコリンズ軍曹にご対面。
亡き師匠の名を借りていたので、簡単にバレたらしい。
銃を突きつけられて、部屋に逆戻り。
信じていたタイラー(ホール)に裏切られたと感じたマディは、傷心のまま部屋に戻る。
途中ですれ違った住人は、物音がするので行って見たら廊下で化け物とご対面。悲鳴を上げながらタコ殴りにして撃退し、シュテンツェルさんを心配してドアを開けると使用後のシュテンツェルさんがガォーッ・・・。
部屋に運び込んだカーティスも、2人に噛みついてくるので、とりあえず椅子に縛り付けられる。
実験を見たコリンズ軍曹は、投薬したマウスを酸で処分し、ホールを尋問する。
411人の犠牲者を出した実験の失敗から、広がれば人類が滅亡すると言うコリンズ。
ホールは実験体を新たな生命体と呼び、信頼を勝ち取れば大丈夫だと反論する。
業を煮やしたコリンズは銃を突きつけるが、そこにスティーブとベンがカーティスが変だと相談しに来る。
お互いに銃を向け合ったが、まず様子を見に行こうというコリンズの提案を渋々受け入れ、4人は部屋に向かう。
ゴミだしの帰りにカーティスと遭遇したマディは、危なく手を噛まれそうになるが、部屋に逃れる。
3匹に増えた感染者(面倒なので呼び名を統一しますよ)は、何事かと出てきた住人を襲い、住人もチャレンジャーというか気が強いのが多いんですが、少しずつ数を増やしていく。
ちょこちょこと感染者が部屋に隠れるので、4人は上手い具合に(ご都合主義的に)遭遇せずにハッタリギャングらの部屋に到着。カーティスは、すでに消えていたが、黒い水を出していなかったか?とコリンズ軍曹が尋ね、それを確認すると感染していると判断する。(黒い水が証拠なんですね)
消えたカーティスを追って、マディの部屋を訪ねる4人。マディは手に軽い怪我をしており、カーティスの姿は一時間前に見たと答える。だが、すっかりホールをヤクの製造人だと決め付けているので、ろくに話を聞かずにドアを閉めてしまう。
だが、マディの手や鼻からは出血が始まっていた・・・。
カーティスを探して屋上に来た4人。コリンズがスティーブの銃を取り上げた途端に物陰からカーティスが現れる。
銃を構えるコリンズに、ホールは信頼があれば通じ合える、彼は何かを伝えようとしている、と叫ぶが、コリンズは容赦なく脳天を撃ち抜いてしまう。
激昂したベンは足を撃たれ、スティーブはコリンズを殴るが、ああするしかなかったと叫ぶコリンズの気迫に負ける。
ようやく感染者が危険だという認識になり、4人は喚き散らすベンの治療のために部屋に戻ることにする。
途中で、アパートが静か過ぎることに異変を感じ、感染者に襲われる。コリンズは銃が弾切れなので、懐から簡易注射器のアンプルを取り出し、感染者を無力化することに成功する。塩素とアンモニアの化合物らしいが、何となく吸血鬼にニンニクを連想させる。
その騒ぎの影で、ベンが別の感染者に浚われる。ベンを置いていけない、と探しに行ったスティーブと、それを追ったコリンズがホールと分断され、2人は部屋に篭城する。
ホールは、管理人室を訪れ、有毒ガスが発生したので外に出ないように、と告げる。さすがに無理がある言い訳なので速攻でバレ、すぐにエイリアンが人を殺して乗っ取るので危険だと言い直す。もう何を言っても無駄な気はするが、とりあえず管理人は格言めいたことを口にして部屋に戻る。
すぐに感染者の群れが現れ、高機動立体殺法で襲い掛かってくる。
篭城していた2人は、コリンズが何かの液体を見つけ、それに胃薬を混ぜた物をシェイク。群がる感染者に振り掛けると、苦しみながら倒れていく。こうやって道を開いた2人はホールの部屋で合流する。
*・・・・・・台無しだよ。
まぁ、絶対に伏線だと思っていたが、壁を破って元プールに行き、大量の塩素を発見する。ここで、コリンズ曰く「あの生命体と人間の同化に成功した事例があった・・・一時的に意思疎通が出来たが、結局は殺した。」
人間に凄まじい憎悪を持っているそうで、上層部はホールが生命体に入れ込んで世に解き放つのを恐れていたそうな。
何か一気に盛り下がりましたが、感染者の団体さんも到着し、スティーブくんの使う当てが無さそうな大量のコンドームに詰めて準備OK。
しかし、大の男が黙々とコンドーム風船を作っている絵は、とてもシュール。(BGMはロック)
いざ、と飛び出して、すぐにスティーブが脱落。
2人は屋上の空調装置を目指して階段を昇りますが、途中でホールがマディの事を思い出し、急遽行き先変更です。
部屋で倒れていたマディを回収して、先を急ぐ2人。
最早ただの障害物と化した感染者を追い散らし、コリンズが落とした入れ物を拾うシーンでも、感染したスティーブがホールを襲うシーンでも緊迫感は無し。
液体が無敵すぎるので、小便のように上から降りかけても、手を塗らして張り手をかましても、劇的に効果があるため。
そんなわけで特に緊張感も無いまま、屋上に辿り付いたホールとマディは、Fist Bump:拳をぶつけ合います。すぐにコリンズも到着して、換気装置から液体を注ぎ込み、アパート中の感染者を一掃する作戦を開始。
効果はてきめんで、階段から廊下から、感染者を根こそぎ退治できるのはバル〇ンだけ!
ここで、あからさまに怪しかったマディが、「あなた、知ってる」と喋り、コリンズの首を掴む。
苦しい息の中から、作業を続けろと言い放ったコリンズさんが、最後の一捻りで首の骨を折られ昇天(南無)。
ゆっくりとホールに近づく感染マディは、「私たちと一緒に居て」と言う。
「人間から個々の自由を奪う事は出来ない」と答えるホール。
「集団こそが完全だと、いつになったら分るの?」と声を荒げる感染マディに、「一生無理だ!」と叫ぶとホールはマディと共に屋上から落下。
哀れ並んで動かなくなった2人から流れた血は『NO DUMPING:廃棄物投棄禁止』の汚水孔へ・・・。
そして、最後まで謎だった管理人は、様々な年代の収拾物が並ぶケースを開け、あの薬ビンを小さな箱に収めると首を鳴らして歩いていく・・・。
堕ちた天使は、邪悪な悪魔となった。
それでも、彼には友がいて
一方、私は一人のままだ
「フランケンシュタイン:メアリー・シェリー著」
END
・・・・・・・・・・・・はぁ?
ま、まぁ整理してみましょう。
液体はエイリアン→感染すると乗っ取られ、人間への憎悪で攻撃性が高まる→塩素水・ガスで死ぬ。
軍は感染による身体能力の向上を利用して兵器にしようとしたが、抑圧できずに失敗した。
エイリアンに乗っ取られた生命体に噛まれるとエイリアンになる。
エイリアンに個の概念は無く、集団で意識や行動を共有する。
管理人は悪魔。
ママン、馬鹿な監督がいるよ~;;
つまり、ゾンビ・ホラーのようだけどSFで、オチはオカルトでしたっと。
詰め込みすぎだろ、クリス!
初監督で気合入ったのは分る。脚本のブライアンも頑張っただろう。
だが、完全な出オチな上に、ラストのオチは不条理すぎる。
引用した偉大な怪奇作家メアリー女史に謝れ、怒ってるぞ多分。
出だしの感染者の動きとか(ヤマカシばりの)、ゴア描写、いきなり爆弾とか、かなり期待できる要素をアバンタイトルで終らせて、メリハリの無い中盤に耐えさせ、ラストではせっかくの立体攻撃感染者がピュッピュッと水で倒れ、バルサンで死滅とか・・・。
やっぱ冒頭のシーンが良いから、期待するじゃないですか、終盤は凄いんだろうなって、それがこの有様ですよ。中盤からの失速が半端無いぐらい酷い。
一体撮影期間中に何があったんだろうね、エイリアンに憑りつかれちゃったの?
映画としては、面白い絵も有るし、音楽も普通、ゴア描写もOK。
脚本が捻くりまくって変な所に着地しなければ、それなりに良作になりそうなんだが・・・。
キャラクターも全体的に個性が弱くて薄っぺらいのも良くない。
いっそのことホールをDr.ウエスト並にぶっ壊れた性格にして、バイオホラーとして突っ走った方が気持ちよかった気がする。
脚本のメッセージ性も中途半端で、何が言いたいのかさっぱり分らん。
博士の言葉とエイリアンの主張を全面に押し出しても、それはそれなりに面白かったかもしれない(使い古されたシナリオだけど)
これは、観て損まではしないけど、何も記憶に残らない凡作でした。
*この後、クリスさんは監督業の口が無く、また演出として何作か参加しております。
*海外の公式HP(一枚絵のペラペラだけど)によると、Days of the Dead 3-EVILUTION-というサブタイがあるようだが、1と2は発見できない。今回に限っては、~オブ・ザ・(リビング)デッドという邦題も、あながち的外れでは無いようだ。(~オブ・ザ・デッドに便乗してる事に違いは無い)
だが、ゾンビ映画ではない。
今まで主に編集として映画に関わってきた彼だが、有名所を上げれば「バタフライ・エフェクト2」「罰ゲーム」「ホスピタル」辺りか。
まぁ、微妙なシネモグラフィーには違いないが、同じように下積みを重ねているブライアン・オトゥールを脚本・原案・制作に迎えB級タッグで完成させたゾンビ・ムービーの出来栄えは如何に?
物語は・・・
ヨハネ黙示録20章13節を引用した、ありがちで静かな立ち上がり。次いで航空写真で基地が映され、米陸軍研究施設#0036、暗号名SAND TRAP:バンカー、所在地はイラクと示される。
静かなOPから一転、凶暴な人間たちに追われる白衣姿の男。
恐ろしく機敏で、無意味に跳ね回る血まみれの男たちは、白衣姿の男を捕らえると、次々に噛みつき貪り食う・・・。
警報が鳴り、ホール大尉は薬品の入った箱と共に脱出しようとするが、兵士2人に足止めされる。しかし、外に溢れ出した男たちは兵士を襲い、そこには先ほど喰われたはずの男も混じっていた。
そこに上空から気化爆弾(核の描写では無い)が投下され、基地は炎に包まれる・・・。
場面は変わって、築年も不明のアパートメント『ネクロポリタン』に一人の借り手が現れる。彼はダレン・タイラーと名乗り安月給の理科教師という肩書きで、不気味な管理人の案内を受け、エレベーターも洗濯機も故障し、電球が爆発する元プール裏の部屋を契約する。
最悪なのは設備だけでは無く、強面のランダムと手下2人(キラービー:字幕はBだが、どうでもいいとアジアマーク)の多国籍チンピラに目を着けられるが、マディにカーティス、スティーブ、ベンと本名を呼ばれハッタリがばれる。
掃き溜めに鶴なマディとの出会いで、少しは光明が見えたかと思われたが、いきなり部屋を不気味宣言されてぶち壊し。とりあえず6時に夕食に誘われたが、ダレンには秘密があった。
彼は、あのイラク基地の爆発から、薬品を持ち出して逃亡したホール大尉だったのだ(顔見りゃ分るけど。
所変わって、こちらは米陸軍研究施設#1809、暗号名:スターファイヤー、所在地はニューメキシコ。
呼び出されたコリンズ軍曹は、軍の極秘フィルムでイラク基地の惨劇を見せられる。
研究の失敗を記録したビデオには、無数の生きた死者が牙を剥き、銃声と絶叫が絶え間なく響いていた。
「彼らは学び、環境に順応し、自らを新たに創造しいずれは人間と同化する。これは、人類が迎える新たな進化なのだ」と語る。爆撃音を察知したタイラー博士は、「終わりなど無い、人間にとっての新たな世界の幕開けなのだ」と最後の言葉を残す。
失敗は全て処分したはずが、タイラー博士の助手を務めていたダレン・ホール大尉が脱走していることが、ATMの使用記録で判明。だが、彼が所持している物のせいで手が出せない。
コリンズ軍曹は、局地攻撃の許可を与えられ、ダレン・ホールの件を一任される。
夕食の席で、マディはギャングぶっている悪ガキを手名づけており、離婚をきっかけに隠れ住んでいると語る。ホールは、科学への信仰に似た熱意を語り、母親の死が一つの転機だったと悲しげな目をする。二人の空気は上々で、特にマディは少し惚れたようだ。
部屋に戻ると、制服と銃が入った包みがハッタリギャングに盗まれており、気迫負けしたホールは制服だけを取り返す。管理人は、鍵を掛け忘れたホールの非を責めるが、目ざとく制服の名前がホールであることを見つけ、誰の制服か尋ねる。イラクで死んだ友人の物だと誤魔化したが、管理人に自分も帰還兵だと答えてしまう。
銃を手に入れたハッタリギャング3人組は、すぐに一丁を隠して売りさばき金に換える。
翌朝、買い物から帰ったホールは、管理人に聞き込みをしている人物を見て物陰に隠れる。そこで、エリア51からの逃亡兵だというルンペンに食い物を漁られる。
男が立ち去ったのを見てアパートに戻ったホールにマディが話しかけてくるが、そこに血まみれのカーティスが転がり込んでくる。
一方、何故か住んでいないと答えた管理人のお陰で、ホールは見つからず、コリンズは大佐に報告する。盗まれた銃の製造番号から、ホールが近いとコリンズ軍曹は睨んでいたが、機嫌の悪い大佐に今夜中に片を付けるように厳命される。(盆栽にあたるなよw)
一方、ハッタリギャングのボス格カーティスの治療を終えたホールは、彼に何故ギャングなんかしているのか、と問う。兄弟分や帰属欲もあるが、結局はカネのためだと答えるカーティスに、人生に一番大切なのはカネじゃないと言うホール。ぶっきらぼうだが、カーティスは拳をぶつけあって(Fist Bump:親しい男同士がやる挨拶)男の友情を示し去る。
だが、ホールは「人は死ぬために生きるのさ」と嘯くと試験管の薬品を見つめるのだった・・・。
ホールは、試薬を注射したマウスの経過を調べていたが、外で銃声が響き、窓からカーティスが倒れるのを見る。急いで自分の部屋に担ぎ込み、死亡したカーティスに試薬を注射するホール。
少しして激しい痙攣と共に甦ったカーティスを見て、ホールは大喜び。
研究者としての達成感の方が大きかったようだが、カーティスが差し出す拳を合わせて、死を克服した喜びと共に水を取りにマディの部屋へ行く。
その間にエリア51から逃げているとかいうルンペンが、ホールの部屋に盗みに入った。襲い掛かって来たカーティスを見て、ヤクと勘違いしたルンペンは試薬を持ち去ってしまう。
早速、一発キメるが、すぐに痙攣が始まり、意識を失う。
一方、ホールは水を貰いに行ったはずが、白馬の王子様幻想のマディに誘惑され、こちらもキメていた。
目覚めたルンペンは、ドス黒い血管が浮き出し、荒い息を吐きながら移動を始めた。
その頃、下らない話をしていたハッタリギャングの手下2人スティーブとベンは、最終的にホールをぶちのめす事になり、バットを持って出て行った。
その後で、高機動ゾンビと化したルンペンは、早速住人の一人を餌食にした。
ホールの部屋に乗り込んだスティーブとベンは、横になっているカーティスを見つけるが、てっきりヤクをやっていると思い込む。
*どうでもいいが、蛍光オレンジのヤクとか嫌だし、カーティスどんだけヤク中と間違われるんだ。
さすがに様子がおかしいので、2人はカーティスを運び出す。
やることをやった後で、カーティスの負傷を聞いたマディは、ホールの制止も振り払って様子を見に行く。部屋にカーティスはいなかったが、夥しい実験器具を見てホールが人工麻薬に手を出していると思い怒って出て行く。説明するわけにもいかないホールは、困りながらケースのマウスを見ると、投薬した個体に皆殺しにされていた・・・。実験の失敗を悟ったホールは、慌てて試薬を探すがどこにも無い。
外に出ようとして、入り口でコリンズ軍曹にご対面。
亡き師匠の名を借りていたので、簡単にバレたらしい。
銃を突きつけられて、部屋に逆戻り。
信じていたタイラー(ホール)に裏切られたと感じたマディは、傷心のまま部屋に戻る。
途中ですれ違った住人は、物音がするので行って見たら廊下で化け物とご対面。悲鳴を上げながらタコ殴りにして撃退し、シュテンツェルさんを心配してドアを開けると使用後のシュテンツェルさんがガォーッ・・・。
部屋に運び込んだカーティスも、2人に噛みついてくるので、とりあえず椅子に縛り付けられる。
実験を見たコリンズ軍曹は、投薬したマウスを酸で処分し、ホールを尋問する。
411人の犠牲者を出した実験の失敗から、広がれば人類が滅亡すると言うコリンズ。
ホールは実験体を新たな生命体と呼び、信頼を勝ち取れば大丈夫だと反論する。
業を煮やしたコリンズは銃を突きつけるが、そこにスティーブとベンがカーティスが変だと相談しに来る。
お互いに銃を向け合ったが、まず様子を見に行こうというコリンズの提案を渋々受け入れ、4人は部屋に向かう。
ゴミだしの帰りにカーティスと遭遇したマディは、危なく手を噛まれそうになるが、部屋に逃れる。
3匹に増えた感染者(面倒なので呼び名を統一しますよ)は、何事かと出てきた住人を襲い、住人もチャレンジャーというか気が強いのが多いんですが、少しずつ数を増やしていく。
ちょこちょこと感染者が部屋に隠れるので、4人は上手い具合に(ご都合主義的に)遭遇せずにハッタリギャングらの部屋に到着。カーティスは、すでに消えていたが、黒い水を出していなかったか?とコリンズ軍曹が尋ね、それを確認すると感染していると判断する。(黒い水が証拠なんですね)
消えたカーティスを追って、マディの部屋を訪ねる4人。マディは手に軽い怪我をしており、カーティスの姿は一時間前に見たと答える。だが、すっかりホールをヤクの製造人だと決め付けているので、ろくに話を聞かずにドアを閉めてしまう。
だが、マディの手や鼻からは出血が始まっていた・・・。
カーティスを探して屋上に来た4人。コリンズがスティーブの銃を取り上げた途端に物陰からカーティスが現れる。
銃を構えるコリンズに、ホールは信頼があれば通じ合える、彼は何かを伝えようとしている、と叫ぶが、コリンズは容赦なく脳天を撃ち抜いてしまう。
激昂したベンは足を撃たれ、スティーブはコリンズを殴るが、ああするしかなかったと叫ぶコリンズの気迫に負ける。
ようやく感染者が危険だという認識になり、4人は喚き散らすベンの治療のために部屋に戻ることにする。
途中で、アパートが静か過ぎることに異変を感じ、感染者に襲われる。コリンズは銃が弾切れなので、懐から簡易注射器のアンプルを取り出し、感染者を無力化することに成功する。塩素とアンモニアの化合物らしいが、何となく吸血鬼にニンニクを連想させる。
その騒ぎの影で、ベンが別の感染者に浚われる。ベンを置いていけない、と探しに行ったスティーブと、それを追ったコリンズがホールと分断され、2人は部屋に篭城する。
ホールは、管理人室を訪れ、有毒ガスが発生したので外に出ないように、と告げる。さすがに無理がある言い訳なので速攻でバレ、すぐにエイリアンが人を殺して乗っ取るので危険だと言い直す。もう何を言っても無駄な気はするが、とりあえず管理人は格言めいたことを口にして部屋に戻る。
すぐに感染者の群れが現れ、高機動立体殺法で襲い掛かってくる。
篭城していた2人は、コリンズが何かの液体を見つけ、それに胃薬を混ぜた物をシェイク。群がる感染者に振り掛けると、苦しみながら倒れていく。こうやって道を開いた2人はホールの部屋で合流する。
*・・・・・・台無しだよ。
まぁ、絶対に伏線だと思っていたが、壁を破って元プールに行き、大量の塩素を発見する。ここで、コリンズ曰く「あの生命体と人間の同化に成功した事例があった・・・一時的に意思疎通が出来たが、結局は殺した。」
人間に凄まじい憎悪を持っているそうで、上層部はホールが生命体に入れ込んで世に解き放つのを恐れていたそうな。
何か一気に盛り下がりましたが、感染者の団体さんも到着し、スティーブくんの使う当てが無さそうな大量のコンドームに詰めて準備OK。
しかし、大の男が黙々とコンドーム風船を作っている絵は、とてもシュール。(BGMはロック)
いざ、と飛び出して、すぐにスティーブが脱落。
2人は屋上の空調装置を目指して階段を昇りますが、途中でホールがマディの事を思い出し、急遽行き先変更です。
部屋で倒れていたマディを回収して、先を急ぐ2人。
最早ただの障害物と化した感染者を追い散らし、コリンズが落とした入れ物を拾うシーンでも、感染したスティーブがホールを襲うシーンでも緊迫感は無し。
液体が無敵すぎるので、小便のように上から降りかけても、手を塗らして張り手をかましても、劇的に効果があるため。
そんなわけで特に緊張感も無いまま、屋上に辿り付いたホールとマディは、Fist Bump:拳をぶつけ合います。すぐにコリンズも到着して、換気装置から液体を注ぎ込み、アパート中の感染者を一掃する作戦を開始。
効果はてきめんで、階段から廊下から、感染者を根こそぎ退治できるのはバル〇ンだけ!
ここで、あからさまに怪しかったマディが、「あなた、知ってる」と喋り、コリンズの首を掴む。
苦しい息の中から、作業を続けろと言い放ったコリンズさんが、最後の一捻りで首の骨を折られ昇天(南無)。
ゆっくりとホールに近づく感染マディは、「私たちと一緒に居て」と言う。
「人間から個々の自由を奪う事は出来ない」と答えるホール。
「集団こそが完全だと、いつになったら分るの?」と声を荒げる感染マディに、「一生無理だ!」と叫ぶとホールはマディと共に屋上から落下。
哀れ並んで動かなくなった2人から流れた血は『NO DUMPING:廃棄物投棄禁止』の汚水孔へ・・・。
そして、最後まで謎だった管理人は、様々な年代の収拾物が並ぶケースを開け、あの薬ビンを小さな箱に収めると首を鳴らして歩いていく・・・。
堕ちた天使は、邪悪な悪魔となった。
それでも、彼には友がいて
一方、私は一人のままだ
「フランケンシュタイン:メアリー・シェリー著」
END
・・・・・・・・・・・・はぁ?
ま、まぁ整理してみましょう。
液体はエイリアン→感染すると乗っ取られ、人間への憎悪で攻撃性が高まる→塩素水・ガスで死ぬ。
軍は感染による身体能力の向上を利用して兵器にしようとしたが、抑圧できずに失敗した。
エイリアンに乗っ取られた生命体に噛まれるとエイリアンになる。
エイリアンに個の概念は無く、集団で意識や行動を共有する。
管理人は悪魔。
ママン、馬鹿な監督がいるよ~;;
つまり、ゾンビ・ホラーのようだけどSFで、オチはオカルトでしたっと。
詰め込みすぎだろ、クリス!
初監督で気合入ったのは分る。脚本のブライアンも頑張っただろう。
だが、完全な出オチな上に、ラストのオチは不条理すぎる。
引用した偉大な怪奇作家メアリー女史に謝れ、怒ってるぞ多分。
出だしの感染者の動きとか(ヤマカシばりの)、ゴア描写、いきなり爆弾とか、かなり期待できる要素をアバンタイトルで終らせて、メリハリの無い中盤に耐えさせ、ラストではせっかくの立体攻撃感染者がピュッピュッと水で倒れ、バルサンで死滅とか・・・。
やっぱ冒頭のシーンが良いから、期待するじゃないですか、終盤は凄いんだろうなって、それがこの有様ですよ。中盤からの失速が半端無いぐらい酷い。
一体撮影期間中に何があったんだろうね、エイリアンに憑りつかれちゃったの?
映画としては、面白い絵も有るし、音楽も普通、ゴア描写もOK。
脚本が捻くりまくって変な所に着地しなければ、それなりに良作になりそうなんだが・・・。
キャラクターも全体的に個性が弱くて薄っぺらいのも良くない。
いっそのことホールをDr.ウエスト並にぶっ壊れた性格にして、バイオホラーとして突っ走った方が気持ちよかった気がする。
脚本のメッセージ性も中途半端で、何が言いたいのかさっぱり分らん。
博士の言葉とエイリアンの主張を全面に押し出しても、それはそれなりに面白かったかもしれない(使い古されたシナリオだけど)
これは、観て損まではしないけど、何も記憶に残らない凡作でした。
*この後、クリスさんは監督業の口が無く、また演出として何作か参加しております。
*海外の公式HP(一枚絵のペラペラだけど)によると、Days of the Dead 3-EVILUTION-というサブタイがあるようだが、1と2は発見できない。今回に限っては、~オブ・ザ・(リビング)デッドという邦題も、あながち的外れでは無いようだ。(~オブ・ザ・デッドに便乗してる事に違いは無い)
だが、ゾンビ映画ではない。
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