B級映画って言うなw
再見して語る映画館
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ホラー映画好きが高じて監督になった人、イーライ・ロス。
好事家らしい映像と計算高い面を併せ持つのは、トロマやリンチ監督から学んだ部分が出ているのだろう。
ホラー映画ファンにとって、映像から受ける衝撃は最大のサービスであり、演出・音楽・脚本はレベルが高い方が好ましいが、やはり酷く無残で気持ち悪いカットに比べれば2番目である。
そういう意味で、本作品のサービスは上々と言える。
物語は・・・
抽象画のような画面にスタッフロールが流れ、耳障りな蝿の羽音が被りタイトル。
森で暮らしている男が、飼い犬の無残な死に気づいて、返り血を浴びて叫び声を上げる。
カップル2組にアホ一人という構成で、5人は山小屋(キャビン)でバカンスをする前に雑貨屋で買い込み。
店の前のベンチで、ポールが店主の息子デニスに噛み付かれたり、アホが万引きしかける。店のほうも田舎のせいか、差別発言が飛び出すなど、中々に気分の悪い出足である。
パニヤン山の山小屋(キャビン)に到着した5人は、早速生え際が危険なジェフとマーシーは盛りはじめ、ポールはカレンとの距離を縮めるべく散歩に出掛け、アホの子のバートは空気銃を片手にリス狩りのはずが病人のような薄汚れた男を撃ってしまう。
夜になり、キャンプファイアーを囲んで、ポールの実際にあった怖い話を聞いていたが、そこに犬を連れた男が現れる。始めは拒絶した5人も、男がマリファナを持っていると知ると180度態度を変えて、喜んで輪に加える。カレンと同じバークレー大学出の男グリムが、学生時代にビールだけを飲まされた話をすると、ジェフとバートはビールだけを呑んで過ごす賭けを始める。
すぐに雨模様になり、グリムはハッパ(マリファナ)の心配をして、一度自分のテントに戻って行った。
バートのアホな話を聞かされていると、扉がノックされ、グリムと思い込んだジェフが開いた先には、昼にバートが誤射した男が立っていた。
男の顔は昼間より腫れが増え、咳き込みながら医者を呼んで欲しいと懇願する。
だが、男に顔を覚えられていたバートは、伝染病だと決め付け扉を閉ざしてしまう。電話は圏外、男は5人の車を奪い町へ行こうとするが、車内で血を噴きだし、パニックに襲われた5人に火を点けられて森へ消えた・・・。
不安な夜が開け、ジェフとバートは車の修理のために連絡が取れる場所を探して出掛ける。マーシーは川をカヌーで下って行く事に。
一方、その川では昨夜の男が絶命し、その側には水道の取水口があった・・・。
二人が訪れた農家では、病気のブタを掴まされたオバサンがブチ切れていた。肉屋とは無関係と分った途端に無線でレッカーを呼んでくれることになったが、そこは昨夜の男ヘンリーの従兄妹の家・・・。
さすがに気まずい二人は、慌てて徒歩で町に向かうと告げて逃げ出した。
川を下っていたマーシーは、川岸の民家でジェフとバートに合流する。無人の屋内でアホのバートが勝手に菓子を食い散らす。
その頃、山小屋には保安官補のウィンストンが現れ、昨夜の騒ぎについて聞き込みをする。自分達の不利にならないように説明をするポールだったが、保安官補は思ったより物分りが良く血まみれの壊れた車もスルー。要はアホなのだが、とりあえず明日の午後には修理を寄こすと言い残して帰ってくれた。
警察も誤魔かせ、修理の約束も取れたことで安心したポールとバートは車の掃除を始める。そこにグリムの飼い犬ドクターが吠え掛かるが、マーシーの威嚇射撃で撃退する。
ジェフは、伝染病が森中に広がっていると推測し、一刻も早く逃げ出すべきだと提案するが、男に火を点けた手前、警察の目も怖い。
そうしている内にカレンが発病の兆候を見せ、野犬から身を守りながらでは車の修理も進まない。
ついにカレンの下腹部から夥しい出血と浮腫が現れ、パニックに陥ったバートは彼女を部屋に隔離する。
4人は目視で自分達の無事を確認すると、離れの納屋にカレンを移動し監禁してしまう・・・。
そして、夜・・・食事を届けに行ったマーシーは、タバコを吸うカレンの鼻や口からも出血が始まっていることを知る。
助けを求めるはずが痴漢に間違われたり、と空回りする4人は、次第にお互いの感染を疑い始める。寝る場所も食事も個別にしようと意見し、ついにはケンカを始め雰囲気は険悪になっていく。
そして、ついに車のエンジンが動き、喜んだ4人は納屋のカレンを迎えに行くが、すでに病状はかなり進行していた。浮かれていたバートも、ふいに咳き込み、吐血。下腹部には湿疹が広がり始めていた。
カレンは乗車の瞬間に血を噴出し、車で動かすのは無理。バートの様子に勘付いたジェフは同乗を拒否し、バートは一人で町に向かった。
ポールとマーシーがカレンの血に汚れているのを見たジェフは、ビールを持ち森に逃げ込んでしまう。
墜落する飛行機とマーシーが表現したように、皆は感染の恐怖で常軌を逸し始めていた。マーシーと刹那的なSEXに溺れたポールの背中にも感染の兆候が現れていた。
* * * * *
途中で雑貨屋に寄ったバートは、カンフーマスターの息子デニスに噛み付かれ、父親は意味不明の思考でバートに銃を向ける。(このシーンは無駄な上に意味が分らん)。
追い立てられたバートの車はエンストし、店主の仲間たちに追跡される。
一方、マーシーも発症し、剥がれ落ちる皮膚を見て、バスルームで泣き崩れる。
水場で男の遺体を発見したポールは、何故か死体を棒で引っくり返そうとして、貯水池に転げ落ちる。
茫然自失で小屋を出たマーシーは、すっかり野犬と化したドクターに襲われ、カレンの居る納屋に逃げ込もうとして果たせず、喰い殺される。
異変を聞きつけて戻ったポールだったが、小屋の前にはマーシーの死体が散乱し、納屋ではカレンが無残な姿で転がっていた・・・。
もう、どうしようもない状態に、ポールは荷物を纏めて小屋を出ようとするが、そこにバートが転がり込んでくる。店からの追撃隊3人は、惨状を見て若者たちの仕業と思い込み、小屋に踏み込むとバートを射殺する。
その隙に覚醒したポールが一人を撃退し、流れ弾が腹に当たってもう一人が倒れ、グズグズしていたデブの耳にドライバーを刺し込んで殺した。腹に銃弾を受けて這いずる男を枝で串刺しにして片付けると、森の中にジェフを探して走り出す。
「感染源は水だ!」
叫びながら見つけた洞窟内で、グリムの死体を発見。
ついで、追っ手の車を見つけたポールは、夜道を走らせるが、山道で鹿を撥ねてしまう。フロントガラスに突き刺さって暴れる鹿をショットガンで吹き飛ばし、ふらふらと森の中に入るポール・・・。
辿り付いた先では、あの保安官補が若者とパーティーをしていた。
「ウィンストン・・・レッカーはどうした?」
その言葉で思いだしたウィンストンは言い訳を始めるが、そこに無線で山小屋の殺人事件の報が入り、容疑者への射殺命令が下る。
目茶苦茶な話だが、もう覚醒したポールに恐れるものは無い。
若者たちに血反吐を浴びせかけると、パーティーを台無しにしたと文句を言うウィンストンに一撃を加えて気絶させ、路上でヒッチハイクを始める。
だが、何台もの車に無視され、疲れ果てたポールは、コンボイの前で意識を失ってしまう。
幸運にも轢かれることなく病院に運ばれたポール。
在りし日のカレンとの思い出も、強烈な死に顔に覆い隠される。
飛び起きたポールを待っていたのは、医者と保安官。
そして、腹部には幾つも野浮腫が広がっていた。感染源の特定をしたいという保安官の言葉も、余りにも凄惨な体験をしたポールには意味が無い。
うわ言の様に独り言を言うポールを残して、廊下に出た医者はサジを投げた。
処理を請け負った警察は、ウィンストンに彼を何処かへ運ばせた。
一方、森の中で生き延びていたジェフは、感染を恐れながらも、山小屋に様子を見に戻ってきた。
小屋の前には死体、中には射殺されたバートの死体、血まみれのバスルーム・・・惨状を前に泣き崩れるジェフ。
「生き残ったのは俺だけ・・・やはり俺は正しかった・・・」
泣きながら、生き残った自分を称えるジェフ・・・。
だが、山小屋から出たジェフを待っていたのは、保安官たちの一斉射撃。
蜂の巣になったジェフの死体、山小屋の周りの死体も集められ、キャンプファイアーをしていた場所に重ねられて燃やされていく・・・。
何の感慨も無く伝染病と事件の処理を終えた保安官たちは、雑貨屋に立ち寄り、レモネードで喉を潤す。
小さな町の住人たちは、若者たちを襲った悲惨な事件も知らず、次々と立ち寄っては楽しげに語り、レモネードを飲む・・・。
その水が、孫たちが川から汲んできた水であり、その先に打ち捨てられたポールが居たことなど、誰も知ることなく・・・・・・END?(to be continue)
ホラー愛好者のイーライ・ロス監督らしく、貯めていたアイデアを一気に並べたような出来栄え。
特殊技術も低予算ながら頑張っており、見せ方の演出でチープさを誤魔化している。
前半は感染の恐怖、中盤は壊れていく仲間たち、終盤はかなり強引な展開ながら物語にケリをつけるべくゴア描写と理不尽な処理で纏めている。
終盤の展開について、田舎町は怖いなぁ、で納得できれば上々で・・・ナンデヤネンと思ってしまうと、これまでの雰囲気が破綻してしまう。
上手く無かったことにした保安官も、町の人間も、結局は感染の恐怖が待っていると思えば、主人公たちへの理不尽な仕打ちも少しは胸が空くというものである。
ただ、展開に犬や雑貨屋を使った点については、思い切り無理がある展開なので、脚本の評価自体は低いと思う。
遊び心という点では、笑えはしないがコメディを狙ったシーンもあり、ホラー愛好家が作ると絶対に出てしまう一人よがりなネタ回しで、全てが白ける危険性もあったが、ギリでクリアーしている。
欲を言えば、中盤までの空気が良いだけに、やはり終盤のくどさが鼻に付くかな。
まずまずの良作なので、この手の作品が好きな人にはお勧め。
*イーライ・ロスは、今作で注目され、続く「ホステル」「ホステル2」で、観ると痛い映画の代表格となった。sawシリーズに多分に影響を受けているが、パクリでは無いので、マニアと監督業の線引きをするプライドや能力は高い人物だと私は思っている。
まだ年齢的にも若いので、アイデアを煮詰めて、良作を撮って欲しい。
好事家らしい映像と計算高い面を併せ持つのは、トロマやリンチ監督から学んだ部分が出ているのだろう。
ホラー映画ファンにとって、映像から受ける衝撃は最大のサービスであり、演出・音楽・脚本はレベルが高い方が好ましいが、やはり酷く無残で気持ち悪いカットに比べれば2番目である。
そういう意味で、本作品のサービスは上々と言える。
物語は・・・
抽象画のような画面にスタッフロールが流れ、耳障りな蝿の羽音が被りタイトル。
森で暮らしている男が、飼い犬の無残な死に気づいて、返り血を浴びて叫び声を上げる。
カップル2組にアホ一人という構成で、5人は山小屋(キャビン)でバカンスをする前に雑貨屋で買い込み。
店の前のベンチで、ポールが店主の息子デニスに噛み付かれたり、アホが万引きしかける。店のほうも田舎のせいか、差別発言が飛び出すなど、中々に気分の悪い出足である。
パニヤン山の山小屋(キャビン)に到着した5人は、早速生え際が危険なジェフとマーシーは盛りはじめ、ポールはカレンとの距離を縮めるべく散歩に出掛け、アホの子のバートは空気銃を片手にリス狩りのはずが病人のような薄汚れた男を撃ってしまう。
夜になり、キャンプファイアーを囲んで、ポールの実際にあった怖い話を聞いていたが、そこに犬を連れた男が現れる。始めは拒絶した5人も、男がマリファナを持っていると知ると180度態度を変えて、喜んで輪に加える。カレンと同じバークレー大学出の男グリムが、学生時代にビールだけを飲まされた話をすると、ジェフとバートはビールだけを呑んで過ごす賭けを始める。
すぐに雨模様になり、グリムはハッパ(マリファナ)の心配をして、一度自分のテントに戻って行った。
バートのアホな話を聞かされていると、扉がノックされ、グリムと思い込んだジェフが開いた先には、昼にバートが誤射した男が立っていた。
男の顔は昼間より腫れが増え、咳き込みながら医者を呼んで欲しいと懇願する。
だが、男に顔を覚えられていたバートは、伝染病だと決め付け扉を閉ざしてしまう。電話は圏外、男は5人の車を奪い町へ行こうとするが、車内で血を噴きだし、パニックに襲われた5人に火を点けられて森へ消えた・・・。
不安な夜が開け、ジェフとバートは車の修理のために連絡が取れる場所を探して出掛ける。マーシーは川をカヌーで下って行く事に。
一方、その川では昨夜の男が絶命し、その側には水道の取水口があった・・・。
二人が訪れた農家では、病気のブタを掴まされたオバサンがブチ切れていた。肉屋とは無関係と分った途端に無線でレッカーを呼んでくれることになったが、そこは昨夜の男ヘンリーの従兄妹の家・・・。
さすがに気まずい二人は、慌てて徒歩で町に向かうと告げて逃げ出した。
川を下っていたマーシーは、川岸の民家でジェフとバートに合流する。無人の屋内でアホのバートが勝手に菓子を食い散らす。
その頃、山小屋には保安官補のウィンストンが現れ、昨夜の騒ぎについて聞き込みをする。自分達の不利にならないように説明をするポールだったが、保安官補は思ったより物分りが良く血まみれの壊れた車もスルー。要はアホなのだが、とりあえず明日の午後には修理を寄こすと言い残して帰ってくれた。
警察も誤魔かせ、修理の約束も取れたことで安心したポールとバートは車の掃除を始める。そこにグリムの飼い犬ドクターが吠え掛かるが、マーシーの威嚇射撃で撃退する。
ジェフは、伝染病が森中に広がっていると推測し、一刻も早く逃げ出すべきだと提案するが、男に火を点けた手前、警察の目も怖い。
そうしている内にカレンが発病の兆候を見せ、野犬から身を守りながらでは車の修理も進まない。
ついにカレンの下腹部から夥しい出血と浮腫が現れ、パニックに陥ったバートは彼女を部屋に隔離する。
4人は目視で自分達の無事を確認すると、離れの納屋にカレンを移動し監禁してしまう・・・。
そして、夜・・・食事を届けに行ったマーシーは、タバコを吸うカレンの鼻や口からも出血が始まっていることを知る。
助けを求めるはずが痴漢に間違われたり、と空回りする4人は、次第にお互いの感染を疑い始める。寝る場所も食事も個別にしようと意見し、ついにはケンカを始め雰囲気は険悪になっていく。
そして、ついに車のエンジンが動き、喜んだ4人は納屋のカレンを迎えに行くが、すでに病状はかなり進行していた。浮かれていたバートも、ふいに咳き込み、吐血。下腹部には湿疹が広がり始めていた。
カレンは乗車の瞬間に血を噴出し、車で動かすのは無理。バートの様子に勘付いたジェフは同乗を拒否し、バートは一人で町に向かった。
ポールとマーシーがカレンの血に汚れているのを見たジェフは、ビールを持ち森に逃げ込んでしまう。
墜落する飛行機とマーシーが表現したように、皆は感染の恐怖で常軌を逸し始めていた。マーシーと刹那的なSEXに溺れたポールの背中にも感染の兆候が現れていた。
* * * * *
途中で雑貨屋に寄ったバートは、カンフーマスターの息子デニスに噛み付かれ、父親は意味不明の思考でバートに銃を向ける。(このシーンは無駄な上に意味が分らん)。
追い立てられたバートの車はエンストし、店主の仲間たちに追跡される。
一方、マーシーも発症し、剥がれ落ちる皮膚を見て、バスルームで泣き崩れる。
水場で男の遺体を発見したポールは、何故か死体を棒で引っくり返そうとして、貯水池に転げ落ちる。
茫然自失で小屋を出たマーシーは、すっかり野犬と化したドクターに襲われ、カレンの居る納屋に逃げ込もうとして果たせず、喰い殺される。
異変を聞きつけて戻ったポールだったが、小屋の前にはマーシーの死体が散乱し、納屋ではカレンが無残な姿で転がっていた・・・。
もう、どうしようもない状態に、ポールは荷物を纏めて小屋を出ようとするが、そこにバートが転がり込んでくる。店からの追撃隊3人は、惨状を見て若者たちの仕業と思い込み、小屋に踏み込むとバートを射殺する。
その隙に覚醒したポールが一人を撃退し、流れ弾が腹に当たってもう一人が倒れ、グズグズしていたデブの耳にドライバーを刺し込んで殺した。腹に銃弾を受けて這いずる男を枝で串刺しにして片付けると、森の中にジェフを探して走り出す。
「感染源は水だ!」
叫びながら見つけた洞窟内で、グリムの死体を発見。
ついで、追っ手の車を見つけたポールは、夜道を走らせるが、山道で鹿を撥ねてしまう。フロントガラスに突き刺さって暴れる鹿をショットガンで吹き飛ばし、ふらふらと森の中に入るポール・・・。
辿り付いた先では、あの保安官補が若者とパーティーをしていた。
「ウィンストン・・・レッカーはどうした?」
その言葉で思いだしたウィンストンは言い訳を始めるが、そこに無線で山小屋の殺人事件の報が入り、容疑者への射殺命令が下る。
目茶苦茶な話だが、もう覚醒したポールに恐れるものは無い。
若者たちに血反吐を浴びせかけると、パーティーを台無しにしたと文句を言うウィンストンに一撃を加えて気絶させ、路上でヒッチハイクを始める。
だが、何台もの車に無視され、疲れ果てたポールは、コンボイの前で意識を失ってしまう。
幸運にも轢かれることなく病院に運ばれたポール。
在りし日のカレンとの思い出も、強烈な死に顔に覆い隠される。
飛び起きたポールを待っていたのは、医者と保安官。
そして、腹部には幾つも野浮腫が広がっていた。感染源の特定をしたいという保安官の言葉も、余りにも凄惨な体験をしたポールには意味が無い。
うわ言の様に独り言を言うポールを残して、廊下に出た医者はサジを投げた。
処理を請け負った警察は、ウィンストンに彼を何処かへ運ばせた。
一方、森の中で生き延びていたジェフは、感染を恐れながらも、山小屋に様子を見に戻ってきた。
小屋の前には死体、中には射殺されたバートの死体、血まみれのバスルーム・・・惨状を前に泣き崩れるジェフ。
「生き残ったのは俺だけ・・・やはり俺は正しかった・・・」
泣きながら、生き残った自分を称えるジェフ・・・。
だが、山小屋から出たジェフを待っていたのは、保安官たちの一斉射撃。
蜂の巣になったジェフの死体、山小屋の周りの死体も集められ、キャンプファイアーをしていた場所に重ねられて燃やされていく・・・。
何の感慨も無く伝染病と事件の処理を終えた保安官たちは、雑貨屋に立ち寄り、レモネードで喉を潤す。
小さな町の住人たちは、若者たちを襲った悲惨な事件も知らず、次々と立ち寄っては楽しげに語り、レモネードを飲む・・・。
その水が、孫たちが川から汲んできた水であり、その先に打ち捨てられたポールが居たことなど、誰も知ることなく・・・・・・END?(to be continue)
ホラー愛好者のイーライ・ロス監督らしく、貯めていたアイデアを一気に並べたような出来栄え。
特殊技術も低予算ながら頑張っており、見せ方の演出でチープさを誤魔化している。
前半は感染の恐怖、中盤は壊れていく仲間たち、終盤はかなり強引な展開ながら物語にケリをつけるべくゴア描写と理不尽な処理で纏めている。
終盤の展開について、田舎町は怖いなぁ、で納得できれば上々で・・・ナンデヤネンと思ってしまうと、これまでの雰囲気が破綻してしまう。
上手く無かったことにした保安官も、町の人間も、結局は感染の恐怖が待っていると思えば、主人公たちへの理不尽な仕打ちも少しは胸が空くというものである。
ただ、展開に犬や雑貨屋を使った点については、思い切り無理がある展開なので、脚本の評価自体は低いと思う。
遊び心という点では、笑えはしないがコメディを狙ったシーンもあり、ホラー愛好家が作ると絶対に出てしまう一人よがりなネタ回しで、全てが白ける危険性もあったが、ギリでクリアーしている。
欲を言えば、中盤までの空気が良いだけに、やはり終盤のくどさが鼻に付くかな。
まずまずの良作なので、この手の作品が好きな人にはお勧め。
*イーライ・ロスは、今作で注目され、続く「ホステル」「ホステル2」で、観ると痛い映画の代表格となった。sawシリーズに多分に影響を受けているが、パクリでは無いので、マニアと監督業の線引きをするプライドや能力は高い人物だと私は思っている。
まだ年齢的にも若いので、アイデアを煮詰めて、良作を撮って欲しい。
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