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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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皆様もご存知の通り、3月11日に発生した東日本の震災・津波で、貴重な人命が2万7千人以上も失われました。

丁度、渡航先でニュースの第一報を聞き、前代未聞の規模である事を知り、ロビーで愕然と致しました。

旅先の事でもあり、報じられるニュースが要領を得ないせいか、少ない日本人を見つけては、お互いに語り合う姿が見られました。

私もツアーで訪れていた中年夫婦にニュースの翻訳を頼まれ、気が付くと十数人の日本人が集まり、皆一様に母国の危機に青ざめた顔になっていました。

私も一ヶ月はロスを中心に動き回ろうと予定していましたが、とても楽しめる心境では無く。
結局はホテルの部屋とロビーの往復に日を費やし、日本人旅行客と津波の被害や福島原子力発電所の事故について、徐々に明らかになる被害の甚大さと死亡者数に、ただ呆然とするばかりでした。





津波や原子力について、それなりの知識はあるつもりでしたが、現実に目の当たりにしたそれは、余りに予想外で「これが、本当に現実の出来事なのか・・・」と、心が不安定になるほどでした。

被害地域からの観光客は、1日も早く日本に戻りたいが、私たちは何処に帰ればいいのか・・・、と呟いておられたのが印象的でした。

又、海外からの連絡手段が途絶し、肉親の安否を確かめられない人からは、激しい憤りと悲しみが伝わってきました。


海外でのニュース報道は、日本の放送局が公表したものと、独自に企画したものとの2本立てが多く、『ツナミ(災害用語で万国共通語)』の怖さを伝える一方で、映画などから引用した場面を使用した局もありました。

作り物の映像を流すなんて不謹慎だ、と感じた時、私の脳裏に日本の海外での大災害の報道が浮かび、他国にどれほど壊滅的な災害が起ころうと、関係の無い国にとってはニュースソースの一つでしか無いのだな・・・、と陰鬱な気分になりました。

ツナミは対岸の火事でも、福島原子力発電所の件については、かなり敏感に反応し、ニュース報道もこちらがメインになっていきました。

チェルノブイリ、スリーマイル島を引き合いに出し、世界有数の技術立国である日本ですら、天災に対しては無力だった、とキャスターは語り、事後処理の杜撰さや無計画さが浮き彫りになるにつれ、口調は同情から非難へと変わり、大規模な海洋汚染や大気汚染の責任論まで飛び出しました。

散々核実験をしてきた国が何を言う、と少し怒りましたが、確かに日本政府の危機管理能力の無さは認めるしかありません。
その中で、飛散した放射性物質の規模から、日本の汚染は数十年続くので、滞在中のアメリカ人は、一刻も早く帰国するべきだ、その費用を日本政府は出すべきだ、といった過激な論調の報道もありました。

比較的、まともな報道でこれですから、普段から反日の姿勢を崩さない報道機関(どことは言いませんが・・・)については、ここで書く必要は無いぐらい、妄想と憎悪に満ちた批判論が展開されていました・・・。

アメリカの原子力発電事業は去年あたりから再開になり、そのほとんどを日本企業が受注していたわけですが、それも当然のように休止、或いは廃止にすべきだという流れになっています。
自国の安全さえ守れなかった技術で、アメリカを危険に晒すのか、と言うことです。

ゴシップ紙では、今回の未曾有の大災害を予言していたという男が、心の篭らないお悔やみの後で、声高に自分の異能者ぶりを誇ってました。

アメリカは大国ですから、同情的な意見がある一方で、原発事故は自業自得と切り捨てる人もおり、更に破滅的な事態の推移を期待する馬鹿野郎もいたりして、かなり話題になっているのは確かです。

カフェで話したメキシコ系の若者が、「これで、日本は2回も大規模な被爆をしてしまったね」と言い、「最初は戦争で軍部が悪かった(中々、降伏しなかったから)からだけど、今回は政府と電気が金儲けばかり気にして危機管理の対応を用意していなかったから半分は人災だね」と言いました。

用意はしていたけれど、想定を上回る災害に見舞われたから仕方ない、などとは誰が言えるでしょう。
今も放射能汚染から避難を続ける人たちにとっては、そんなものは言い訳にもならないはずです。
原発の誘致で良い目をしたんだから、こうなった時は文句を言うなよ、と論じる人もいますが・・・。

今回、日本行きのチケットを買う時ほど、ため息が漏れた事はありません。
さぞかし母国は失意のドン底に落ちているだろう、放射能汚染の対策は進展しているだろうか?、沖合いのプレートは推定で22mという異常な(数十年で数cmレベル)状態になっているから地震予測も緊迫してるだろうな、とか考えながら14時間の空の旅を終えました。


4月6日、日本帰国。
被災地では無い私の地域では、L字速報も減り、すでに熱は冷め始めている感じでした。
余震の被害が伝えられる中、海外のニュース報道で見た日本プレートの観測発表も無く、放射能の飛散状況も流れず、ただ淡々と傷口が治るのを待つだけの報道があるだけでした。

何故、外国では今回の異常な震災の研究や予測を発表し、これから起こりうる事態を危惧しているのに、当事者の日本ではこうなのか・・・。
火事は対岸からの方がよく見えるのか。

火元の政府・マスコミは目先の事に右往左往するだけで、何らの対策も持たず、無駄に疲労した頭で関係者を怒鳴りつけるだけの総理をリーダーに据えて、これからの『高い確率で起こり得る次の事態』に対して、全くと言っていいほど国民に警鐘を鳴らしていない。

先日の大規模連鎖余震も、充分に予想の範疇であり、政府がもっと危機感を与えていれば、亡くならずにすんだ人が数十人も失われました。

国民がパニックになるから、というなら、それは自国民を馬鹿にしすぎです。日本人の多くは、秩序も冷静さも持っており、然るべき事態には整然と行動できる、と私は信じています。

もし、次の手を打つ前に、東南海・南海プレート地震やフォッサ・マグナラインの火山活動の活性化、歪む列島である本州中央部を震源にする直下型地震などが発生すれば、政府機能や経済活動は破綻し、全国で稼動中の原発も少なからずダメージを受けるでしょう。

多くの人命と大切な故郷を失った今だからこそ、防災への問題意識を強く国民に喚起し、政治屋だけでなく自分達の町は自分達で守るための自治会組織の活動強化が重要なのではないか、と思います。


最後に、今回の震災で亡くなられた方々のご遺族に謹んでお悔やみを申し上げます。
また、一日も早い心の復興が訪れますことを、お祈りしております。

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