B級映画って言うなw
再見して語る映画館
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そろそろゾンビの定義も、大別して3種類ぐらいになったようだ。
①生ける屍
②ブードゥーやオカルト系の操り人形
③未知・新種・突然変異のウイルス感染系
①はロメロ翁を代表とする作品群。②はダン・オバノンのゾンゲリア他。③は28日後・・・に端を発した最近の流行。
これに、適当な設定を加えた亜流作品が乱立し、いつまでも終らないゾンビブームが続いてるわけです。
特に③は設定として扱いやすくて、パンデミックな恐怖も付与し易いので、新人からベテランまで幅広く用いられているのは、皆さんご存知の通り。
今回の作品も『ゾンビ』としては、③に属するものです。原題はINSANITARIUM:直訳すれば『療養所で・・・』と、何やら良い感じです。
物語は・・・
置き手紙を書く青年ジャック(ジェシー・メトカーフ)。中々の2枚目ですが、母親の死で心を病んだ妹のリリーが入院してから、一切の接触が出来なくなったそうです。かなり無茶な話ですが、最後の手段として、自ら精神障害者のふりをして病院に入ることに・・・。
保険代わりに手紙を残し、自らの体を傷つけ髪もざんばらにして、町で妄言を吐きまくって、どうにか警察のお世話になれました。
院長のジアネッティと会い、白いガラス張りの病室に収容されたジャックは、同じ病棟に異常性癖の殺人鬼マーク・ホーソーンがいると聞かされる。
直後に出血したホーソーンの様子を見に看護士がガラス扉を開けるが、その手に金属片を見たジャックは、思わず「危ない」と声を掛けてしまう。お陰で看護士は助かったが、脱出を邪魔されたホーソーンの怒りは激しく、精神症患者たちの狂気の声はジャックを苦しめる。
ジャックは、異常者の演技で院長から一般病棟への収容を指示され、どうにか院内に入ることに成功する。
院長のジアネッティは、『オーフィウム』を投与することで、凶暴なホーソーンですら飼い犬のように手なずけていた。
一般病棟の新患として、ナンシー看護士の西病棟に入ったジャックは、娯楽室でで妹のリリーの姿を探すが、ヘザーという男性恐怖症の女に騒がれてしまう。ナンシーの案内で部屋に案内される途中、突然男が「ここは、ヤバイ・・・よくも俺の頭を」と叫びナンシーに襲い掛かる。ジャックが応答器を鳴らしたため、院長のジアネッティも現れ大人しくなった男は、警備のチャールズにスタンロッドで気絶させられ運び出される。
病室で監視が解かれたジャックは、早速部屋を調べ始めるが、デイヴがクローゼットに隠れていた。男の話では、上の病室に連れて行かれた患者は、ジアネッティの操り人形になって帰ってくる、という。折しも、天井の電灯が明滅し、容量を超えた電力が使われているとジャックは知る。
その頃、実験室では高電圧の刺激と『オーフィウム』の投与実験が行われていた。ジアネッティの論理は、この治療で精神の層を剥離して、最終的には本能の部分に到達することだった。
翌日、娯楽室でリリーと再会したジャックだったが、リリーは自分の病気が兄の負担になることを拒み、ジャックはここで行われている実験の危険から救い出したいと言う。2人の思いは平行線のままだった。
デイヴは、警備のチャールズに薬剤の盗みを強要されていたが、その代わりに実験に使われないように頼んでいた。デイブは統合失調症を患っていたが、ジャックの仮病を見抜いており、病を除けば知能の高い男だった。
ある日、窓を強引に開けようとして指を切ったジャックは、その後のセラピーで男に襲われる。床に落ちた血を舐める老婆もいて、ヘンダーソン師長も男に指を噛み付かれ、セラピーはパニック状態になる。
デイヴを呼び出したジャックは、騒ぎの原因は『血』で、『オーフィウム』の実験で被験者は『白い瞳』になること、自分が妹のリリーを救いに入り込んだことを話す。
看護士のナンシーに借りを盾にジアネッティとの対談を要求したジャックは、逆に自分の正体がバレていることを知らされ、演技も逆手に取られ異常者として厳重監視病棟に監禁されてしまう。
ジャックは院長に従順な態度を取り、治療に前向きな姿勢を見せて、一般病棟に戻る事に成功する。デイヴは、院長は実験台の患者を退院させる気が無いことを知っていた。
その夜、薬を盗むために動いたデイヴに同行し、管理室から上階へ入るをードキーを盗むジャック。隔離病棟で妹のリリーを発見し、すでに実験が行われたリリーは、恐怖に怯えジャックに助けを求める。
隔離病棟の鍵を探すために院内を移動するジャックは、異様な研究室に迷い込む。そこには、檻に入れられた人間が牙を剥き、オーフィウムのカンフルがあった。そこへ現れたジアネッティと助手のヴェラは、ナノテクノロジーで造られたマイクロマシーンだったはずの『オーフィウム』が、生き続ける為の進化を起こし、感染を始めたという。研究の変化で正気を失いかけているジアネッティは、ヘンダーソンの血を啜り激しいSEXを行う。
研究室から『オーフィウム』を盗んだジャックは、デイヴに全てを打ち明け協力を求める。
中庭でリリーを救出するための相談をしていると、猫を抱いた男が近づき、いきなり猫の首を引き千切り血を啜る。血に興奮したほかの患者達も暴れ出し、中庭はパニック状態に・・・。
悪夢から意識を取り戻したジャックは、もう一刻の猶予も無いと焦り、リリーと会わせろ、と暴れる。応対するヘンダーソンの態度は冷たく、その瞳の色は白く変わっていた。ナンシーの取り成しで上階行きは免れ、深夜に訪れたデイヴは鍵束を入手してくれていた。
一方、研究室ではヴェラが、檻の中に不用意に腕を入れたため、被験体に腕を折られていた。寝台でリリーの叫び声が響く中、ヴェラは腕を引き千切られ、被験体は肉に齧りつく。
そこに現れたジアネッティは、ヴェラのミスを責め、寝台に拘束すると治療と称してモルヒネとオーフィウムを注射する。
警備室にチャールズを呼びに来たジアネッティは、カメラでジャックとデイヴが厳重監視病棟を通っているのを発見し、無線で連絡するが、すでにチャールズは感染したヘザーに殺されていた。正気を保てなくなったジアネッティは、怒りに任せて警備室の機械を破壊してしまう。制御装置の配電盤はショートし、厳重監視病棟の電磁ロックが外れ、凶暴な患者達が外へ出始めた。ヘンダーソンも治療の途中で怒りに支配され、ヴェラの血肉に喰らいつく。
デイヴの協力で研究室のリリーを救出したジャック。
だが、逃げ出すには、あの厳重監視病棟を通るしかない。電気技師の技術で、通電用の装置を造り、ゆっくりと進む3人。しかし、階段は塞がれており、天井に隠れていた感染者達が、次々と現れる。罠に嵌った3人は、ジャックが電子ロックを解除するまで、時間を稼ぐために戦うが、ホーソーンにリリーが捕まってしまう。
負傷した患者に群がり、壮絶な喰人が行われる中、ホーソーンを倒しリリーを救出する。
すでに院内の至る所で発症した患者が、お互いの血と肉を奪い合う地獄絵図と化していた。ナースセンターのナンシーを助け、脱出口を探す4人はキッチンで武器を得る。
しかし、感染者の群れは、恐ろしい勢いで追いすがってくる。幾つもの修羅場を乗り越え、共食いを止めない感染者から逃れた4人は、ヘンダーソンと遭遇する。院長を盲信するヘンダーソンは、恐ろしい勢いでナンシーに説教をしながら、近づいてくる。その腹に包丁を突き入れて「辞表の代わりよ」と吐き捨てるナンシー。
4人は、銃があるという院長のオフィスに向かい、そこで銃と何故か置いてあった牛刀を入手する。
通路で、まだ死んでいなかったヘンダーソン師長が「辞めさせるもんですか」と襲ってきたが、リリーが背後から後頭部経由で口まで貫き撃退する。
回復室でヘンダーソンに喰われた虫の息のヴェラを見つけ、洗濯口から4階のラボに行けば、ボイラー室の通路を使って屋上に出られると聞く。ヴェラは、ジアネッティを殺すことと、自分も殺して欲しいと願う。
洗濯室を探している時に、飛び掛ってきた雑役婦にナンシーが噛み殺される。
追いすがる感染者を食い止め、先に2人を行かせたジャックに、ヘザーが迫る。洗濯口を昇るジャックの足を引っ張るが、受け取った包丁で滅多刺しにして落下させる。
また、厳重監視病棟に戻ってきた3人は、まるで地獄のような惨状に「こんなことをするのは人間だけだ」と呟く。
そこへ、また生きていたホーソーンが襲い掛かってくるが、今度もリリーが首に斬りつけて撃退する。
ラボに戻った3人は、ボイラー室の隠し通路を発見するが、ジアネッティ院長にデイヴが掴まってしまう。
まるで医学生に講義でもするように『アイスピック・ロボトミー』の施術を行い、デイヴを廃人にしてしまう・・・。
ジアネッティは、「こんなはずじゃなかった、手荒い手術をしなくても良いように、次世代の治療法である『オーフィウム』を開発したのに」と嘆く。一握りの人間の痛みで、何百万人もの人を癒すには、多少の・・・、そこでジャックの怒りが爆発し、2人は揉み合いになる。
ジャックは刺されたピックを奪い、ジアネッティの胸に体当たりして押し込むと、倒れた所をリリーがスタンロッドで気絶させる。兄妹の合体攻撃で意識を失うジアネッティ・・・。
意識を取り戻すと、ジアネッティは被験者の檻に縛られていた。実験に使った人間に喰い殺されるのと縄を解くのとどっちが早いかな、と兄妹は言い残して、通路へと走り去る。
「支配者はどっちだ?君か、怒りか・・・おとなしくしろ・・・」
ジアネッティ博士の言葉の答えは、通路にまで響く悲鳴だった・・・。
屋上から非常ハシゴで逃れる兄妹、ジャックはポケットの『オーフィウム』を地上へ放り投げる。長い夜が開け、道路を歩いている所を警察に保護された2人は、これで家に帰れる、と呟く・・・。 だが、パトカーが向ったのは元の場所・・・。警官の呼びかけに応えて現れたのは・・・ジアネッティ。
そして、博士の背後から溢れ出した感染者たちは、警官たちを襲い、兄妹は絶望の叫び声を上げる。
「私を見捨てるな、戻ってきてくれ!」と、必死で呼び止める博士の声も聞かずに、外の世界へと走り去る感染者の群れ。
『君たちを救えるのは・・・私だけ』 END
『ハゲタカゾンビ』に続いて、また、マッドサイエンティストが巻き起こす騒動でした。
倫理観には激しく欠けるものの、医療に賭ける情熱だけはあるんですよね、この博士。
今回は、新ジャンル『ナノテク』による感染・喰人化映画でしたが、中盤まではサスペンスタッチで、いつになったらゴアシーンがくるんだろう・・・もしかして最後までこのノリか?と不安になりました。
終盤のカニバリズム&襲撃シーンで、溜めていたグロを一気に吐き出し、白かった病棟がゴアに染まってくれて、本当に良かった。
割と個性的な病院側スタッフや患者が多くて良いんですが、とりあえず2回は出てきて撃退される、というパターンを使いすぎ。後、結構引っ張ったのに、ホーソーンがあっさりとリリーに殺されるのが拍子抜け。レクター博士系の存在感を期待したんですが、ただの変態でした。
キャストはTVMやTVDの役者がほとんどで、海外ドラマが好きな人には、見覚えがある顔も、ちらほら居たことでしょう。ほとんど院内だけの撮影で、特殊技術も上質では無い低予算映画ですが、よく纏まっており、ラストも納得の佳作に仕上がってます。
しかし、この院長・・・医者としての使命感と人を実験動物ぐらいにしか思わない面がどちらも強すぎて、最後は患者に依存症を起こし、お前も病気だよ、と笑わせてくれました。
救いは無いですが、この手のジャンルが好きなら、最後まで観て損はしない作品だと思います。
①生ける屍
②ブードゥーやオカルト系の操り人形
③未知・新種・突然変異のウイルス感染系
①はロメロ翁を代表とする作品群。②はダン・オバノンのゾンゲリア他。③は28日後・・・に端を発した最近の流行。
これに、適当な設定を加えた亜流作品が乱立し、いつまでも終らないゾンビブームが続いてるわけです。
特に③は設定として扱いやすくて、パンデミックな恐怖も付与し易いので、新人からベテランまで幅広く用いられているのは、皆さんご存知の通り。
今回の作品も『ゾンビ』としては、③に属するものです。原題はINSANITARIUM:直訳すれば『療養所で・・・』と、何やら良い感じです。
物語は・・・
置き手紙を書く青年ジャック(ジェシー・メトカーフ)。中々の2枚目ですが、母親の死で心を病んだ妹のリリーが入院してから、一切の接触が出来なくなったそうです。かなり無茶な話ですが、最後の手段として、自ら精神障害者のふりをして病院に入ることに・・・。
保険代わりに手紙を残し、自らの体を傷つけ髪もざんばらにして、町で妄言を吐きまくって、どうにか警察のお世話になれました。
院長のジアネッティと会い、白いガラス張りの病室に収容されたジャックは、同じ病棟に異常性癖の殺人鬼マーク・ホーソーンがいると聞かされる。
直後に出血したホーソーンの様子を見に看護士がガラス扉を開けるが、その手に金属片を見たジャックは、思わず「危ない」と声を掛けてしまう。お陰で看護士は助かったが、脱出を邪魔されたホーソーンの怒りは激しく、精神症患者たちの狂気の声はジャックを苦しめる。
ジャックは、異常者の演技で院長から一般病棟への収容を指示され、どうにか院内に入ることに成功する。
院長のジアネッティは、『オーフィウム』を投与することで、凶暴なホーソーンですら飼い犬のように手なずけていた。
一般病棟の新患として、ナンシー看護士の西病棟に入ったジャックは、娯楽室でで妹のリリーの姿を探すが、ヘザーという男性恐怖症の女に騒がれてしまう。ナンシーの案内で部屋に案内される途中、突然男が「ここは、ヤバイ・・・よくも俺の頭を」と叫びナンシーに襲い掛かる。ジャックが応答器を鳴らしたため、院長のジアネッティも現れ大人しくなった男は、警備のチャールズにスタンロッドで気絶させられ運び出される。
病室で監視が解かれたジャックは、早速部屋を調べ始めるが、デイヴがクローゼットに隠れていた。男の話では、上の病室に連れて行かれた患者は、ジアネッティの操り人形になって帰ってくる、という。折しも、天井の電灯が明滅し、容量を超えた電力が使われているとジャックは知る。
その頃、実験室では高電圧の刺激と『オーフィウム』の投与実験が行われていた。ジアネッティの論理は、この治療で精神の層を剥離して、最終的には本能の部分に到達することだった。
翌日、娯楽室でリリーと再会したジャックだったが、リリーは自分の病気が兄の負担になることを拒み、ジャックはここで行われている実験の危険から救い出したいと言う。2人の思いは平行線のままだった。
デイヴは、警備のチャールズに薬剤の盗みを強要されていたが、その代わりに実験に使われないように頼んでいた。デイブは統合失調症を患っていたが、ジャックの仮病を見抜いており、病を除けば知能の高い男だった。
ある日、窓を強引に開けようとして指を切ったジャックは、その後のセラピーで男に襲われる。床に落ちた血を舐める老婆もいて、ヘンダーソン師長も男に指を噛み付かれ、セラピーはパニック状態になる。
デイヴを呼び出したジャックは、騒ぎの原因は『血』で、『オーフィウム』の実験で被験者は『白い瞳』になること、自分が妹のリリーを救いに入り込んだことを話す。
看護士のナンシーに借りを盾にジアネッティとの対談を要求したジャックは、逆に自分の正体がバレていることを知らされ、演技も逆手に取られ異常者として厳重監視病棟に監禁されてしまう。
ジャックは院長に従順な態度を取り、治療に前向きな姿勢を見せて、一般病棟に戻る事に成功する。デイヴは、院長は実験台の患者を退院させる気が無いことを知っていた。
その夜、薬を盗むために動いたデイヴに同行し、管理室から上階へ入るをードキーを盗むジャック。隔離病棟で妹のリリーを発見し、すでに実験が行われたリリーは、恐怖に怯えジャックに助けを求める。
隔離病棟の鍵を探すために院内を移動するジャックは、異様な研究室に迷い込む。そこには、檻に入れられた人間が牙を剥き、オーフィウムのカンフルがあった。そこへ現れたジアネッティと助手のヴェラは、ナノテクノロジーで造られたマイクロマシーンだったはずの『オーフィウム』が、生き続ける為の進化を起こし、感染を始めたという。研究の変化で正気を失いかけているジアネッティは、ヘンダーソンの血を啜り激しいSEXを行う。
研究室から『オーフィウム』を盗んだジャックは、デイヴに全てを打ち明け協力を求める。
中庭でリリーを救出するための相談をしていると、猫を抱いた男が近づき、いきなり猫の首を引き千切り血を啜る。血に興奮したほかの患者達も暴れ出し、中庭はパニック状態に・・・。
悪夢から意識を取り戻したジャックは、もう一刻の猶予も無いと焦り、リリーと会わせろ、と暴れる。応対するヘンダーソンの態度は冷たく、その瞳の色は白く変わっていた。ナンシーの取り成しで上階行きは免れ、深夜に訪れたデイヴは鍵束を入手してくれていた。
一方、研究室ではヴェラが、檻の中に不用意に腕を入れたため、被験体に腕を折られていた。寝台でリリーの叫び声が響く中、ヴェラは腕を引き千切られ、被験体は肉に齧りつく。
そこに現れたジアネッティは、ヴェラのミスを責め、寝台に拘束すると治療と称してモルヒネとオーフィウムを注射する。
警備室にチャールズを呼びに来たジアネッティは、カメラでジャックとデイヴが厳重監視病棟を通っているのを発見し、無線で連絡するが、すでにチャールズは感染したヘザーに殺されていた。正気を保てなくなったジアネッティは、怒りに任せて警備室の機械を破壊してしまう。制御装置の配電盤はショートし、厳重監視病棟の電磁ロックが外れ、凶暴な患者達が外へ出始めた。ヘンダーソンも治療の途中で怒りに支配され、ヴェラの血肉に喰らいつく。
デイヴの協力で研究室のリリーを救出したジャック。
だが、逃げ出すには、あの厳重監視病棟を通るしかない。電気技師の技術で、通電用の装置を造り、ゆっくりと進む3人。しかし、階段は塞がれており、天井に隠れていた感染者達が、次々と現れる。罠に嵌った3人は、ジャックが電子ロックを解除するまで、時間を稼ぐために戦うが、ホーソーンにリリーが捕まってしまう。
負傷した患者に群がり、壮絶な喰人が行われる中、ホーソーンを倒しリリーを救出する。
すでに院内の至る所で発症した患者が、お互いの血と肉を奪い合う地獄絵図と化していた。ナースセンターのナンシーを助け、脱出口を探す4人はキッチンで武器を得る。
しかし、感染者の群れは、恐ろしい勢いで追いすがってくる。幾つもの修羅場を乗り越え、共食いを止めない感染者から逃れた4人は、ヘンダーソンと遭遇する。院長を盲信するヘンダーソンは、恐ろしい勢いでナンシーに説教をしながら、近づいてくる。その腹に包丁を突き入れて「辞表の代わりよ」と吐き捨てるナンシー。
4人は、銃があるという院長のオフィスに向かい、そこで銃と何故か置いてあった牛刀を入手する。
通路で、まだ死んでいなかったヘンダーソン師長が「辞めさせるもんですか」と襲ってきたが、リリーが背後から後頭部経由で口まで貫き撃退する。
回復室でヘンダーソンに喰われた虫の息のヴェラを見つけ、洗濯口から4階のラボに行けば、ボイラー室の通路を使って屋上に出られると聞く。ヴェラは、ジアネッティを殺すことと、自分も殺して欲しいと願う。
洗濯室を探している時に、飛び掛ってきた雑役婦にナンシーが噛み殺される。
追いすがる感染者を食い止め、先に2人を行かせたジャックに、ヘザーが迫る。洗濯口を昇るジャックの足を引っ張るが、受け取った包丁で滅多刺しにして落下させる。
また、厳重監視病棟に戻ってきた3人は、まるで地獄のような惨状に「こんなことをするのは人間だけだ」と呟く。
そこへ、また生きていたホーソーンが襲い掛かってくるが、今度もリリーが首に斬りつけて撃退する。
ラボに戻った3人は、ボイラー室の隠し通路を発見するが、ジアネッティ院長にデイヴが掴まってしまう。
まるで医学生に講義でもするように『アイスピック・ロボトミー』の施術を行い、デイヴを廃人にしてしまう・・・。
ジアネッティは、「こんなはずじゃなかった、手荒い手術をしなくても良いように、次世代の治療法である『オーフィウム』を開発したのに」と嘆く。一握りの人間の痛みで、何百万人もの人を癒すには、多少の・・・、そこでジャックの怒りが爆発し、2人は揉み合いになる。
ジャックは刺されたピックを奪い、ジアネッティの胸に体当たりして押し込むと、倒れた所をリリーがスタンロッドで気絶させる。兄妹の合体攻撃で意識を失うジアネッティ・・・。
意識を取り戻すと、ジアネッティは被験者の檻に縛られていた。実験に使った人間に喰い殺されるのと縄を解くのとどっちが早いかな、と兄妹は言い残して、通路へと走り去る。
「支配者はどっちだ?君か、怒りか・・・おとなしくしろ・・・」
ジアネッティ博士の言葉の答えは、通路にまで響く悲鳴だった・・・。
屋上から非常ハシゴで逃れる兄妹、ジャックはポケットの『オーフィウム』を地上へ放り投げる。長い夜が開け、道路を歩いている所を警察に保護された2人は、これで家に帰れる、と呟く・・・。 だが、パトカーが向ったのは元の場所・・・。警官の呼びかけに応えて現れたのは・・・ジアネッティ。
そして、博士の背後から溢れ出した感染者たちは、警官たちを襲い、兄妹は絶望の叫び声を上げる。
「私を見捨てるな、戻ってきてくれ!」と、必死で呼び止める博士の声も聞かずに、外の世界へと走り去る感染者の群れ。
『君たちを救えるのは・・・私だけ』 END
『ハゲタカゾンビ』に続いて、また、マッドサイエンティストが巻き起こす騒動でした。
倫理観には激しく欠けるものの、医療に賭ける情熱だけはあるんですよね、この博士。
今回は、新ジャンル『ナノテク』による感染・喰人化映画でしたが、中盤まではサスペンスタッチで、いつになったらゴアシーンがくるんだろう・・・もしかして最後までこのノリか?と不安になりました。
終盤のカニバリズム&襲撃シーンで、溜めていたグロを一気に吐き出し、白かった病棟がゴアに染まってくれて、本当に良かった。
割と個性的な病院側スタッフや患者が多くて良いんですが、とりあえず2回は出てきて撃退される、というパターンを使いすぎ。後、結構引っ張ったのに、ホーソーンがあっさりとリリーに殺されるのが拍子抜け。レクター博士系の存在感を期待したんですが、ただの変態でした。
キャストはTVMやTVDの役者がほとんどで、海外ドラマが好きな人には、見覚えがある顔も、ちらほら居たことでしょう。ほとんど院内だけの撮影で、特殊技術も上質では無い低予算映画ですが、よく纏まっており、ラストも納得の佳作に仕上がってます。
しかし、この院長・・・医者としての使命感と人を実験動物ぐらいにしか思わない面がどちらも強すぎて、最後は患者に依存症を起こし、お前も病気だよ、と笑わせてくれました。
救いは無いですが、この手のジャンルが好きなら、最後まで観て損はしない作品だと思います。
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