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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:PUSHPUSH.jpg
監督:ポール・マクギガン







味のあるアクション映画に定評がある、マクギガン監督の超能力アクション映画。
主演に『ファンタスティック・フォーのファイアーボーイ』、クリス・エヴァンス、敵役に名優ジャイモン・フンスーを迎え、魔都・香港を舞台に三つ巴の戦いが繰り広げられる。

尚、いつもならダラダラと筋書きを述べるスタイルだが、今回は駆け引きや伏線が面白い作品なので、そこら辺は抑えて紹介することにしました。

能力者は・・・1.mp4_000222889.jpg1.mp4_000244369.jpg
1945年からナチスが行ったサイキック兵士計画
その後も各国政府が世界的組織ディビジョンを結成し、研究は続けられていた。
超能力者を世界中から狩り集め、パワーを高める危険な薬を使い、実験を秘密裏に推し進めていたのだ・・・。

ムーバー(MOVER)1.mp4_000102977.jpg1.mp4_001113112.jpg
念動力で物質を移動させる。
主人公ニックの能力だが、10年前にエージェント・カーバーに殺された強力なムーバーだった父親と違い、潜在能力は高いものの使いこなすには至っていない。
目で見た物にしか効力が無いが、打撃に付加するなど汎用性は高く、主に近距離での戦いに威力を発揮する。
1.mp4_000881755.jpg
ウォッチャー(WATCHER)
未来を見通す能力。
予言などと違い、現在の事象から起こり得る未来を確実に見ることが可能。
ニックと行動を共にする少女キャシーの能力。
キャシーの母は、最高のウォッチャーとして20年前にディビジョンに囚われたが、第二世代と仲間の未来のために様々な布石を打っている。
現在の因子が変化すると見えない状態になり、又見た未来を表現するのは難しいため、主に絵として表現する場合が多い。
3.mp4_000605146.jpg
プッシャー(PUSHER)
他人の脳に異なる記憶を押し込む
ニックの恋人で、ディビジョンからドラッグを持ち出し逃走したキラの能力。
このドラッグを入れたトランクの争奪戦がメインだが、船上で目覚めたキラはトランクに関する記憶を全て消されており、自分自身の記憶に対する曖昧さにも悩むことになる。
相手の目を見なければPUSH(押し込む)ことが出来ないが、能力を発動された場合、その記憶を否定する事は不可能に近い。
2.mp4_001077826.jpg
シフター(SHIFTER)
物質の外観を変化させ、他者に誤認させる。
ニックの友人フックの能力。
ディビジョンに10年間在籍していたが、退職させられた後で能力を禁じられ、妻を殺されている。
今は能力を有効利用して遊び人を気取っているが、ディビジョンへの恨みは忘れていない。
能力で変化させた物質には、制限時間があり、それを過ぎれば能力も解除される。
3.mp4_000020437.jpg
スニファー(SNIFFER)
使用者の物品から臭いを嗅ぎ取ることで、対象者の行動を読み取る。
フックの紹介で協力することになったエミリー・フーの能力。
無所属の能力者で、キャシーの母を知っていた。
サイコメトリーに近いが、過去だけでなく現在の行動も読み取れる点が違う。
尚、方法は個々により多少の違いがある。

スティッチ(STITCH)2.mp4_000205455.jpg
触れることで対象者の肉体を操り傷を治す。
キャシーの母への恩返しという名目で現れたテレサの能力。
母が捕らえられる1週間前に頼まれ、中国側の能力者に負傷させられたニックの肉体を治療する。
キャシーの母の状態を告げ、結果としてニックとキャシーが同行する切欠を作ることになる。
恩は返す義理堅い主義のようだが、自己中心的でドライな性格の美女。
治療するのと同じ原理で、肉体を破壊することも出来る危険な能力。
3.mp4_000454245.jpg
シャドウ(SHADOW)
対象者を能力者から隠す。
ニックの友人ピンキーの能力。
効果範囲はピンキーを中心に半径6mであり、スニファーからは完全に対象を隠せるが、ウォッチャーの能力には意味が無い。
一日1万ドルでキラのシャドウを引き受けるが、性格は温厚で付き合いも良いらしく、なんだかんだで協力してくれる気の利い男。

中国側の能力者
ディヴィジョンには属さず、家族体系の組織を編成した能力者一家で、ドラッグ争奪戦に加わる。
1.mp4_001110359.jpg
一家ので最高レベルのウォッチャー
同じ能力者であるキャシーに対抗心があり、未来の読み合いにおいて、常に自分がリードしていると信じている。
いつもキャンディーを咥えており、手帳に未来を書き取っている。
能力の関係上、兄たちの指揮を執る立場だが、そのことに兄弟は余りよい感情を持っていない。
パパに認められることを至上の喜びと感じており、ニックの策で未来を撹乱され叱責された時は、怒りの感情を顕わにしていた。
1.mp4_001176341.jpg5.mp4_001140931.jpg
一家の兄弟(右)。
ブリーダーの能力者。
声から発する超音波と超振動で、対象の物質を粉砕する。
一人より二人の方が威力は増し、近・中距離では圧倒的な威力を発揮する。

一家のパパ(左)。
兄弟と同じブリーダーだが、威力は桁違い。
息子たちを殺されたことで怒りが爆発し、凄まじい威力を発揮するが、周囲の状況をを考えずに発動したことで自滅する。

ディビジョン
能力者を管理するために発足し、世界中の国家が能力者の兵器化のために協力している。

エージェント・カーバー6.mp4_000073073.jpg5.mp4_000253253.jpg
10年前にニックの父親を殺し、能力者への人体実験を繰り返す非情な男。
能力はプッシャーであり、発動時には眼球が黒く変貌する。
トランク奪還の指揮を執り、アメリカの能力者兵器化のために暗躍する。

3.mp4_001159032.jpg5.mp4_000907489.jpgエージェント・ヴィクター
カーバーの腹心でボディガード。
能力はムーバーで、デビジョンでも最高レベル。
その威力は、中国側に包囲された時でも、全く問題にしないほど強力。
念動力で弾丸を防ぎ、格闘術に能力付加をして戦うため、攻防一体の優れた働きを見せる。

エージェント・マック2.mp4_000570361.jpg
エージェント・ホールデン
デビジョンの猟犬で、スニファーの能力を持つ。
臭いを嗅ぐ物に触れる、ことで対象者の行動を読むことが出来る。
キラのプッシュにより記憶を操作され、仲間を射殺することになり、カーバーによって役立たずと看做され自殺させられる。

その他
ウー・チャン4.mp4_000879837.jpg4.mp4_001081622.jpg(右)
ボートハウスに住むワイプ(WIPE)能力者。
12年前にキャシーの母親に依頼を受けていた。
対象者の特定の記憶を消し去る能力。
結果として、ウォッチャーの未来予測を狂わせる効果もある。

ビルの老人(左)
かなり高度なシャドウ能力者で、ビルを丸ごと一つ隠していた

キャシーの母親1.mp4_000370620.jpg
ディビジョンにおいても、最高のウォッチャーとされる女性。
その能力を恐れた組織により、無数の薬剤を投与され、自由を奪われている。
作中でも、20年前から様々な布石を幾つも仕掛けている。
その計画のスタートとなったのが、彼女の手から転げ落ちたビー玉
彼女が見る世界の果てに、何があるかは誰にも分らない。


物語は、上記の3グループが、超能力を駆使して、トランクを探すという内容。
特殊能力者特有の駆け引き無数の伏線が絡み合うアクション作品となっている。
決して派手さは無いが、能力やキャラの個性が発揮されているため、不思議なリアリティを感じさせる。
超能力というと荒唐無稽なヒーローアクションを連想しがちだが、今作は実に手堅い。

俳優の演技も力が入っており、主演のニック役クリス・エヴァンスは、決して強い能力者では無いが、安易なパワーアップなどはせず、工夫と頑張りで立ち向かう姿を好演している。
キャシー役のダコタ・ファニングは、13歳で組織に戦いを挑むウォッチャーとして、母を救い出したい少女として、生意気な言動をしながらも現実に揺れる少女を熱演。
個人的に『家なき子』の頃の安達裕美に顔も演技も非常に似ている気がして、思わず応援してしまった。
恋愛こそ発生しないが、間違いなくヒロインはキャシーである。

日本でも劇場公開されているが、今ひとつ知名度が低いので、興味のある方はレンタルでも良いので観て上げて欲しい。
派手では無いので子供には物足りないかもしれないが、大人の鑑賞には充分に足り得る良作になっている。

続編も可能な作りになっているが、もし制作するのならば、できれば同じスタッフ、俳優でやってもらいたい。
べ、別にもう一度キャシーを観たいわけじゃ・・・観たいです。

*ナチスの超能力兵士・・・ヒットラーは第二次大戦末期の演説において、「究極足り得る兵器とは、細菌ウイルスだと思っていたが、心理兵器もしくは意思兵器とも言うべき物で、すでにアーネンエルベにおいて着手している・・・」といった主旨の話を残している。
アーネンエルベとはドイツ古代遺産教会:通称オカルト省と呼ばれる部局で、ここではAHS(超エリート教育機関)と連携して、究極の兵士を作る実験が本気で研究されていたという。
最も、終戦間際のヒットラーには妄言も多く、極度の鬱症状もあったことから、どこまで本当かは不明だが、そこで超能力によるマインドコントロールや未来予知を研究させていたことは事実なようだ。
MKについては、監禁実験作品で書いたので省略するが、それで成功を収めたヒットラーの次の構想は、これをテレパスや超人兵士に実行させ、世界中の何処でも洗脳が一瞬で広範囲に出来る兵器に昇華すること。
虐殺など問題も多い人物だが、その先見の明は明らかに常人を超えており、彼が妄想した千年王国プロジェクトの一部は、今も形を変えて各国で研究されているのである。

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