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B級映画って言うなw 再見して語る映画館
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原題:S9568ad16.jpgPLINTER
監督:トビー・ウィルキンス







特殊効果・エフェクトマンのトビー・ウィルキンスの初監督作品。
当然、これまでの経歴の関係上、どのように観せてくれるのか?に期待が高まる。
ちなみに、彼がこれまでに関わった作品を、私は一本も観ていない。
~オブ・ザ・デッドの洗礼を与えられた不本意な作品なのか、順当にダメなのか、初見開始。

物語は・・・1.mp4_000051484.jpg
ド田舎のガソリンスタンド。
客も滅多に来ないのか、店員はスナック菓子を片手に、折りたたみイスで寛ぎ始める。
その時、背後の茂みから何やら物音が・・・。
てっきり野生動物でも来たか、と「何もないぞ」と言いながら、草むらに脚を踏み入れて行く。
すると、店員は驚きの声を上げて、何かに襲われる。
1.mp4_000152118.jpg1.mp4_000150250.jpg獰猛に噛み付いてくる何かに脚を取られ、転倒する店員。
助けを求める声も虚しく、店員の足は鋭い牙に喰い千切られていく・・・。

立ち入り禁止区域の看板をスルーして、脇道に入っていく車。
どう間違えたのか、ここをキャンプ場と思った2人は、早速テントの準備を始める。
しかし、テント一つ張れずに、結局モーテルに移動する事になる。1.mp4_000267867.jpg
セスは、ここら辺の森には伐採場が無かったので、手付かずの状態で、400年以上も残っていると話す。
キャンプがパーになったポリーは、そんな話より台無しになった休日をどう楽しむかの方が重要な様子。

その頃、メキシコに向かっていたデニスレイシーの二人は車が故障したので、体一つで歩き始める。

自然オタクのセスの話を聞いていると、道端の茂みから1.mp4_000658190.jpg女が手を振っている。
思わず車を止めたポリーが躊躇している間に、運転席に銃を持った男が現れる。
デニスの乱暴なやり方に文句を言うレイシーだったが、適当にキスで丸め込まれて、仕方なくデニスに従うことに。
カージャックされたセスポリーは、有り金を巻き上げられ、生物学者と医者の違いも分らない二人の指示で車を走らせる・・・。

夜道で何かを轢いた車のタイヤがパンクし、修理も出来ないセスは、「ジンジャー、ジンジャー」と繰り返すレイシーに銃で脅されて、轢いた物を見に行く。1.mp4_000982114.jpg1.mp4_001046545.jpg
タイヤの交換に掛かったポリーは、デニスに隙が無いかと窺うが、今は無理だと諦める。
手が遅いので、デニスがパンクしたタイヤを外すが、その時にが指に刺さってしまう。

明らかに精神障害のレイシーは、轢き潰れた物が何に見えているのか、セスに治療をしろ、と銃で脅す。
恐々と死体に手を伸ばしたセスは、死骸の下から見たことも無い生物が出てきたので、驚いて尻餅をつく。
同じく驚いたレイシーは、死骸に発砲し、デニスに助けを求める。
パニック状態のレイシーは、急いで車を出させ、「ジンジャー」と言いながらデニスにも銃を向ける。
レイシーを宥めながら、最後に安定剤を飲んだのは何時だ?と聞くデニス。
ジンジャー・・・じゃない、あれは化け物よ」と繰り返すレイシー。

皆は気が付かなかったが、轢いた時にホースに穴が開いていた。
まもなく車は白煙を出すが、丁度行く先にガソリンスタンドが・・・。1.mp4_001432030.jpg
レイシーはトイレに行き、セスは給油、ポリーとデニスは店内に入るが、人の気配が無い。
小心者のセスは窓拭きまでし、レイシーは開かないトイレのドアをやっとこじ開けたが、中には黒く変色し変わり果てた男の姿が・・・。
「・・・殺してくれ」と呻く男を置き去りにして、デニスの元に逃げるレイシー。

レイシーが「化け物がいるの!」と叫ぶが、また頭が変になったか、と相手にしないデニス。1.mp4_001466431.jpg1.mp4_001536401.jpg
しかし、そこに化け物が降ってきて、襲われパニックになったレイシーは感電して倒れる。
人間とは思えない動きで迫る化け物に、デニスは発砲しながら、とりあえずセスと店内に逃げ込む。
手早く施錠したポリーだったが、電話で助けを呼ぼうとして、デニスに殴られる。

手癖の悪いデニスは、レジの金を盗み、監視カメラを見つけて、テープを処分しようとするが、まだレイシーが動いていることに気づく。2.mp4_000123123.jpg
化け物は銃弾を受けて動かないので、デニスは銃を片手にレイシーを助けに行く。
このまま施錠しましょう、というポリーに、どうにも煮え切らないセスは、銃があるから無理だ、と言う。
レイシーの目は見開かれたままだが、右腕が動くので、生きていると信じたデニスは彼女を引き摺りながら店に戻り始める。
ドアの前に来たとき、ポリーが鍵を閉め、激昂して銃を構えるデニスと睨み合いになるが、セスは急いで鍵を開けようとする。2.mp4_000259225.jpg2.mp4_000284217.jpg
「3、2、1」とカウントしたデニスの足元で、レイシーの右腕だけが跳ね上がり襲ってきた。
急いでデニスを店に入れ、ドアを閉めたため、右手首の一部が引き千切れて中に落ちた。
縦に半分に裂けた手は、器用に三本指で直立し、傷口から伸びた黒い棘を動かしている。
デニスが商品袋で叩き潰すが、袋をどけると、まだ動いている。
セスは、コレが自分の意思で動いていると知り、メタボライズ(新陳代謝させる)症候だと説明する。
血液を吸収消化し、黒い液体で排泄するという行為を細胞単位で行う新種だというのだ。
2.mp4_000420653.jpg2.mp4_000454587.jpg
三本指は力尽きたのか、黒い液体を流して止まった。
だが、窓の外にレイシーだったモノが現れ、耳障りな歯車の軋むような音を立てて、ガラスに顔をぶつけてくる。
人間の動きではないが、大事な女が繰り返し顔をぶつけてくるのは、さすがのデニスにも辛い光景だった。
2.mp4_000577677.jpg
半ショック状態のデニスをセスが説得して、店内のバックルームに移動する3人。
裏口はあったが、鍵が掛かっているので、超ビビリながら鍵を探すセス。
どこにも無いので困っていると、ドライバーがあれば開けられるかも、とデニスが呟く。
ドライバーは売り物にあったので、それを手にポリーが奮戦する。
元レイシーが顔をぶつける音が響く中、デニスは放心状態で思い出を呟く。
裏口のドアは外れたが、そこには更に鉄格子が固定されていた・・・。

表の嫌な音が消え、何やら天井の方から音がするので、3人は店内に戻る。
すると、そこには銃を構えた婦警の姿が・・・。2.mp4_000646846.jpg
デニスらを追って、追跡してきたオクラホマ警察だった。
セスとポリーは別の意味で危険だと叫ぶが、犯人のデニスを見つけた婦警は引き下がらない。
デニスは、人質を取られて危険な状態だからSWATと州軍に応援を頼め、と自分から言う。
しかし、仕事熱心な婦警さんはデニスから目を離さずに、無線で連絡を取ろうとする。
2.mp4_000727693.jpg2.mp4_000816081.jpgだが、時すでに遅し・・・3人が見つめる前で、婦警は上から下りて来た両足に挟まれ、無数の棘に刺されて宙吊りになる。
最後には胴体が千切れて、上へとお持ち帰りされてしまう。
さすがにデニスも嘔吐し、ポリーはパニック状態に・・・セスは妙に冷静。
屋根では、怪物から伸びた棘が、まだ息のある婦警の上半身を刺して引き付け、奇妙な姿になろうとしていた・・・。

とりあえず落ち着いた3人は、この状況をどうするか怒鳴りあっていた。2.mp4_000836702.jpg
ポリーは銃とバットで強行突破して車に行く、と主張するが、デニスとセスは無理だと諦め顔。
特に肉体労働に完璧に向かないセスもいるし、デニスの棘が刺さった指は黒く変色し始めていた。
あれは何だ?というデニスの疑問に、セスは推測する。
「・・・感染して、菌やカビのように寄生し、宿主の肉体を喰い尽くす・・・寄生生物だ」
だが、肝心な正体は分らない、というか分るわけが無い。
警察の応援も当てに成りそうもない、とタバコに火を点けていたデニスが、ふと思いつく。
裏口から林までオイルを流して、街路樹を燃やそうというのだ。2.mp4_001094493.jpg
セスは建物に引火したら大変だ、と止めるが、ポリーとデニスはやる気満々でオイルを流していく。
その時、セスは婦警の残った下半身に無線があるのを見つける。
臆病者の知恵で、危険を冒さずに無線機を取るために、ハンガーの針金を加工し、窓の隙間から吊り上げようとする。
デニスは、二人に気づかれないように変色した指をへし折る。
だが、あと少しという所で、上から怪物が落下、無線機のコードは千切れてしまう・・・。
2.mp4_001466665.jpg2.mp4_001560725.jpg
窓の隙間から差し込まれた腕から、手首が千切れて動き回る。
今度は重心が安定しているせいか、うざいぐらい速く迫ってくるので、セスがカゴを被せるが、パワーもあるので動けない。
そこに、デニスからこっちだ!の声が掛かり、二人は間一髪でジュースコーナーのガラスドアから中に逃げ込むことに成功する。
3.mp4_000103937.jpg
セスは、あれが直感だけで動いていると推測し、木の根が水を求めるように、細胞単位で血を狙っている、と言う。
そのとき、デニスが手首を抑えて苦しみ始め、黒い棘が生えた左腕は、セスとポリーを狙って動く。
デニスは二人に逃げるように言うが、獲物を狙う左腕は、デニスの意思に関係なく有り得ない角度で曲がり、絶叫が響く。
「ナイフを!」とデニスが寄生生物を切り離すために叫ぶが、一人ではどうにもならない。
ポリーが厚手の布で腕を抑え、セスが止血して腕を切り取りに掛かる。3.mp4_000225058.jpg
だが、肉は切れたが、中途半端な箇所を切開したので、骨を切ることが出来ない・・・。
何か使える物はないか、と視線を巡らせたセスの目に留まったのは、コンクリートブロック
腕を固定し、大きく振りかぶって振り下ろしたブロックは、見事に骨ごと腕を断ち切り、デニスの絶叫が夜のガソリンスタンドに響き渡った・・・。

死線を一緒に越えたせいか、3人には奇妙な友情が芽生え始めていた。
「君には感心するよ、パンクも治せるし、腕を切断するぐらいだからな・・・度胸がある」と、デニスはポリーを褒める。
薬を酒で流し込んでいるせいか、痛みは無いと言いながら、デニスは自分がレイシーのために犯罪を犯したと語り、2人でメキシコに行って彼女を自由にしてやることが願いだったと語る。
かつての相棒の妻だったルーシーに、何故そこまでするの?と聞かれたデニスは、「2度目があるなら、また同じ事をする・・・愚かだと思うかい?」と自嘲する。
その時、何かを思いついたセスは、それを実証するために店内に戻った。

監視ビデオに辿り付いた3人は、怪物がセスを飛び越えて車を襲ったのを確認し、寄生生物がより高温の物に襲い掛かるだけの単純な生物だと知る。3.mp4_000591591.jpg
セスは、外の7月の気温より体温を下げれば、熱を感知できない幽霊のように移動できると説明する。
全身に氷を巻いて、ギリギリまで体温を下げようとするセス。
計算上は可能だが、低温症による弊害もある。
そんな姿に胸を痛めたポリーは、セスの頑張りにキスで応援する・・・。

体温を上げないために見送りの抱擁もできないが、ポリーとセスは言葉で愛を交わす。
体温計を咥え、氷を抱いてパトカーに向かうセスだったが、低体温症のために真っ直ぐ歩く事も辛い。
3.mp4_000975107.jpg3.mp4_001009408.jpg反対側で花火を投げていたので、どうにか車までたどり着いたが、今度はキーが無い。
しかも花火が不完全燃焼で消えてしまうので、怪物はセスの車の方に来てしまった。
その時、外に出たデニスが花火を見せ、怪物の注意を引いて遠くに放る。
だが、これも消えてしまい、ついに怪物は店内に踊り込むと暴れまくる。
冷蔵庫に逃げ込んだデニスとポリーは、必死で持ちこたえようとする。
3.mp4_001128694.jpg3.mp4_001188020.jpg
そこに、車を諦めたセスが、ショットガンを持って駆けつけ、怪物を撃つ。
射撃の途中で、手首が炎の中に消えたのを見たセスは、火に誘うんだ、と叫ぶ。
飛び出したデニスは、セスからショットガンを受け取ると、二人に行け、と叫ぶ。
片手でショットガンを操りながら怪物と戦い、多くの傷を受けたデニスは、店から出てくる怪物3.mp4_001227593.jpg3.mp4_001265063.jpgを給油器を破壊して炎に包む・・・。

満身創痍のデニスの元に駆け寄った二人に、銀行の口座番号が掘られた記票を渡し、
全部やるよ・・・二人で・・・今を大切にしな
と言うと、この場から立ち去らせる。
二人を倒れたまま見送ったデニスは、悪態を吐きながら、最後の力でガソリンスタンドを爆破し、炎の中に散った・・・。
3.mp4_001376608.jpg3.mp4_001398597.jpg
まだ明けきらぬ道を支えあいながら歩く二人。
悪夢のような一夜は、これで終ったかに見えた・・・。

だが、森の奥で、開いた口から無数の棘を出す生き物が・・・・・・

END


特殊技術上がりの監督と言うことで、怪物の造形照明の使い分けなどに個性がある。
初監督ということもあって、かなり力も入ったことだろう、と思う。
一軒のガソリンスタンドとキャストが婦警と店員を入れても6人という低予算映画だが、その枠内で面白いものを撮ろうという意気込みが伝わってくる作品だ。

ただ、惜しむらくは、その肝心の怪物(寄生生物)が、気持ち悪い動き死体を繋ぎ合わせて大きくなっているのに、クライマックスになっても全体がはっきりと写されていないこと。
細かすぎるカットのせいで、怪物の動きもコマ送りのように誤魔化されるので、今ひとつモンスター映画としての醍醐味が感じられない。
この辺り、映像に懲りすぎたのか、造形の荒さを誤魔化したかったのか分らないが、残念である。
メインの展開が全て夜なので、これはやはり誤魔化したかったのだろうと思う。

俳優の演技は、B級作品にしては頑張っていて、体力は無いが知力はある主人公、男勝りな行動力を見せるヒロイン、逃亡中のアウトローだが過去に涙話を背負ってる男、とキャラづけは出来ている。
心に残る絵としては元レイシーガラスに顔をぶつけてくる流血シーンが何とも言えず味がある。

寄生生物が熱を探知する(蛇のピット器官のような物か)という点で、恐らくがそれに当ると思われるが、攻撃にも使えるわけで、この辺の設定をもう少し使って、恐怖を煽っても良かったのではないか。
怪物がいまいちなので、どうしても脚本に無理を感じる点もあり、モンスター篭城モノとしては、少し物足りない。
何か熱だけを頼りに襲ってくる、と分ってから元々余り怖くないのに、完全に怖くなくなったから。

ラストはB級らしく爆発オチで、しかもまだ終ってないよ、というお約束も完備している。
せっかくのなので、万が一次回作があるのなら、もう少し工夫してもらいたい。


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