B級映画って言うなw
再見して語る映画館
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個人的な感覚で申し訳ないが、第2次ゾンビブームの終着期にして、最高傑作と位置づけしている。
玉石混合で溢れかえった80年代後半から90年代前半、ゾンビ映画の隆盛は、ここで一度幕を閉じる。
この期間にハリウッド進出を果たし、現在ではメジャー路線を手がける中堅どころの監督が出揃った。
玉は磨かれ光を放ち、石は砕かれ砂利となり、ゾンビ映画を登竜門とする時代が、一旦終わりを迎えた。
ピーター・ジャクソン、彼も光の玉となった男である。
物語は・・・
1957年、スマトラ南西のスカル島。原住民の警告も聞かず、禁断の谷から悪霊の猿を捕獲して逃げる一団。逃走の途中で噛まれた教授の腕を切り離し、引っ掻かれた首も切られる。荷は空路でニュージーランドへと運ばれ、動物園に入れられることに・・・。
ニュージーランド・ウエリントン・・・恋に憧れる年頃のパキータは、祖母の占いで運命の男性が、もうすぐ現れると予言される。そこにママのお使いで来た冴えない男が、レジ横の小物を崩してしまうが、何とそれは運命の印を表していた。パキータの熱い視線に戸惑った男は、自宅へと逃げ帰るが、ママに「ライオネル」と呼びつけられゴキブリ退治を言い渡される。ママは女性福祉委員に投票で選ばれ、金曜日に会長のノーラが訪れる、と上機嫌。早速、家中の掃除と庭の芝刈りをさせられるが、そこに雑貨屋のパキータが犬のフェルナンドと共に配達に訪れ、熱烈なアプローチで明日動物園に行くことになる。それを窓から見ていたママは、愛しい息子が女と話しているのに嫉妬し、わざと壷を割り気を引く。
翌日、動物園にデートに出かけた二人。ライオネルは、子供の頃に海で溺れ、助けたパパが代わりに死んでしまった、と語る。同情したパキータは、占いの後押 しもあって、ライオネルとキスを交わし良いムード。そのとき、スマトラ・ラット・モンキーが隣の柵の猿を殴り殺しエサを奪うのを見る。猿とは思えない異様 な姿のスマトラ・ラット・モンキーは、倒した猿の肉まで喰らい、飼育員はネズミと猿の混血で黒魔術に使われる猿だという。
気分の悪くなったパキータを介抱するライオネル。だが、2人の様子を監視に来ていたママが、スマトラ・ラット・モンキーに噛まれてしまう。動物園中にママの悲鳴が響き渡り、お返しとばかりにヒールのカカトで猿を殺したママは、駆けつけたライオネルと家に帰ってしまう。
ママの治療も終わり、もう2度と会わないと誓ったライオネルだったが、その夜上着を返しに来たパキータの熱意に負けベッドを共にしてしまう。同じ頃、ママの傷は異常に化膿し、膿を噴出す。パキータの祖母は、占いで
最悪の未来を予見し、アミュレット(護符)を取り出すのだった。
翌朝、傷の悪化に驚いたライオネルは、看護婦を呼ぼうとするがママに止められる。そこに福祉委員会の会長ノーラが訪れ、ママは気合で起き上がり身支度を始めるが、顔の皮が剥けてしまう。接着剤で皮を貼り付け、ノーラとの会食に望んだママだったが、体は振るえ意識は飛び、人の皿の肉に手を出す始末。不機嫌なノーラは帰ろうとするが、お付きの委員がデザートのプディングを要求する。傷口から飛び出した膿が委員の皿に飛び込むわ、ママは落ちた自分の耳ごとプディングを啜るわで、ついに耐えられなくなったノーラは逃げ出してしまう。冷蔵庫の生肉を齧るママは、ライオネルに自分を見捨てないでくれ、と懇願する。
ママのために家の血を掃除していたライオネルの元に、パキータが慌てて飛び込んできて、暗黒の魔力の危険が近づいている、と警告する。一緒に飛び込んだ犬のフェルナンドは、ママに丸呑みされ、パキータに襲い掛かったママと共に階段を転げ落ちるライオネル。駆けつけた看護婦は入院を勧めるが、すでにママは死んでいた。落胆するライオネルを励ます看護婦、だが死んだはずのママは起き上がり、看護婦の首を捻じ切るとライオネルにも襲い掛かってきた。看護婦も甦り、首をブランブランさせながら、ママと一緒にライオネルに迫る。どうにか地下室に2人を放り込み、パキータを誤魔化して帰宅させたライオネルだったが、地下からは唸り声が聞こえ眠る事もできない。
翌日、怪しい医者ハインリッヒを訪れたライオネルは、大金で鎮静剤と注射器を買い、防具を着けて地下へ向かう。奮闘の末、2人に鎮静剤を射ち込んだが、パキータの祖母の予見を聞くため、雑貨屋を尋ねる。祖母は、「死に取り囲まれている・・・前途にあるのは苦痛と苦しみだ・・・狙われている」と予見し、月と星のアミュレット(護符)を渡す。地下室から脱出したママは、ライオネルの元へと向かい、路面電車に撥ねられて雑貨屋へ飛び込んでくる。
この機会に葬儀をする事にしたライオネルだが、鎮静剤を打つタイミングが狂い、ママと一緒に葬儀の場へ飛び込むハメに。夜になって、ママの墓を掘り返しにきたライオネルだったが、墓場でたむろしていた不良集団に見つかりリンチに遭う。ママの墓に小便を掛ける不良のリーダー・・・だが、突然復活したママに股間を掴まれ、はらわたを喰いちぎられる。次々と不良を餌食にしたママは、復活した不良ゾンビと共にライオネルを狙う。そこへ颯爽と登場した神父は、神の怒りをカンフーに変えて、不良ゾンビを圧倒するが、生首に噛まれ目測を誤まった飛び蹴りで十字架に刺さり負ける。
翌朝、一気に増えたゾンビたちに朝食を世話するライオネル。そこに傲慢な伯父レスが、遺産の分け前を主張して乗り込んでくる。どうにかバレずに済んだものの、状況は最悪のまま、パキータも避けるはめになりライオネルは消耗しきっていた。
地下室のゾンビ部屋では、神父と看護婦の子供が生まれ、育児に散歩にと忙しいライオネル。公園で見かけたパキータは、別の男とデートしており、消耗は深まるばかり。帰宅したライオネルを待っていたのは、ゾンビ部屋の秘密を知ったレス。金と自宅を与えることで、レスの脅迫を収めたものの、ゾンビ部屋は大賑わい。しかも、レスの友達が大挙して押し寄せ、家では盛大なパーティーが催される。
パーティーで小間使い扱いのライオネルが眼を放した隙に、酔客の一人がゾンビ部屋の扉を開けてしまう。その頃、やっぱりライオネルが忘れられないパキータも家へ向かっていた。
どうにか不良ゾンビを酒で押さえ込んだライオネル。しかし、家に入ったパキータはレスに眼を付けられ、拒絶した拍子にヅラが取れて、レスを怒らせてしまう。レスから逃れたパキータは、地下のゾンビ部屋に踏み込んでしまい、ついに秘密を知ってしまう。不良ゾンビを戻しに来てパキータと再会したライオネルは、彼女の勧めで殺すしかない、と覚悟を決める。棚の毒薬を涙ながらにゾンビたちに注射し、全員を土に埋める。
上階に戻った二人を待ち構えていたレスは、パキータとライオネルに暴力を振るい、彼を地下室へ叩き落し鍵を掛ける。朦朧としながらライオネルが目にしたのは、先ほどの毒薬の瓶、だが転がった裏のラベルは『動物用興奮剤』
ものすごい勢いで土の中から復活したゾンビの面々は、地下室の扉を突き破り、パーティー会場を地獄絵図に変えていく。殺された客もゾンビ化し、加速度的に増加するゾンビに追われ、ライオネルは天井裏へ。そこでアミュレットが指し示した木箱を開け、ママの秘密を知ってしまう。ほぼミイラ化していた内臓に襲われ、天井から宙吊りになりながらも、パキータと奮闘するライオネット。
だが、その頃、地価に逃げ込んだレスは、最大最強のゾンビと化したママに襲われていた。
一度は窓から放り出されたライオネルだったが、芝刈り機を手に颯爽と登場。
家中を埋め尽くしたゾンビの群れに突撃を繰り返し、血肉の山を築き上げる。
パキータもゾンビが復活しないように細切れにしながら、ライオネルに協力する。こうして、ゾンビ集団を解体した2人は、パキータにアミュレットを掛けてもらい、一時の勝利を喜び合うが、「まだ、ママがいる」と厳しい表情のライオネル。
その言葉通り、地下から復活したママは、10m近い巨躯と圧倒的なパワーで2人に襲い掛かる。屋根に逃れた2人に迫るママは、もはや人間の姿を超えた醜悪な化け物と化していた。ママと対峙したライオネルは、「ママは、ずっと嘘を吐いて来た!ママがパパと金髪の女性を殺したんだ!」と叫ぶ。ママは、パパと浮気相手の女性を浴槽で水死させ、それを見たライオネルはショックの余り記憶をすり替えられていたのだった。
真実を知りママとの対決に挑むライオネルだったが、ママの力は強く、開いた腹の中に引き込まれてしまう。「あの子は私のものさ」と笑いながらパキータに迫るママ。しかし、腹から内臓と共に脱出したライオネルによって、ママは燃え盛る屋敷の中へ落ちていくのだった。
こうして2人は生還し、ママの呪縛から脱したライオネルと共に歩み去るのであった・・・・・・END
久しぶりに全編を通して鑑賞したが、やはりすごい作品だった。
「バッド・テイスト」は、ただ汚らしいだけの映画だったが、今作では圧倒的な迫力と独創的なアイデアで修羅場を構築しており、ラスト30分はゾンビ映画史上に残るゴアシーンの連続である。(使用された偽血:チオシアン酸カリウムと硝酸第二鉄の反応で作る:は、実に300リットル)
低予算ながら、とことんやり尽くした本作で、アヴォリアッツ映画祭グランプリを獲得し、妻と盟友で設立したプロダクション制作の映画「乙女の祈り」で権威あるヴェネツイア国際映画祭で銀獅子賞他多数の栄誉に輝き、ハリウッド進出後は「ロード・オブ・ザ・リング」3部作で、巨匠の仲間入りを果たした。
実に、監督の卵たちが夢見る出世街道を現実のものにした男である。
B級好きな私としては、A級の予算で制作された映画は上手に出来ていて当然という考えなのだが、彼はその中でも見応えのある映画が作れる稀有な人材だと思う。
もうすぐ50歳を迎える彼は、脂の乗った年齢ならではの映画を撮り続けてくれるだろう。
*具体的に誰とは言わないが、A級の予算でも駄作を連発する輩も多いが、そういう害のある映画人はB級か自主制作から出直すべきである。
*元南の流刑地オーストラリア&ニュージーランドには、やはり魔物が住んでいる、という私説を証明してくれた人でもあるw
玉石混合で溢れかえった80年代後半から90年代前半、ゾンビ映画の隆盛は、ここで一度幕を閉じる。
この期間にハリウッド進出を果たし、現在ではメジャー路線を手がける中堅どころの監督が出揃った。
玉は磨かれ光を放ち、石は砕かれ砂利となり、ゾンビ映画を登竜門とする時代が、一旦終わりを迎えた。
ピーター・ジャクソン、彼も光の玉となった男である。
物語は・・・
1957年、スマトラ南西のスカル島。原住民の警告も聞かず、禁断の谷から悪霊の猿を捕獲して逃げる一団。逃走の途中で噛まれた教授の腕を切り離し、引っ掻かれた首も切られる。荷は空路でニュージーランドへと運ばれ、動物園に入れられることに・・・。
ニュージーランド・ウエリントン・・・恋に憧れる年頃のパキータは、祖母の占いで運命の男性が、もうすぐ現れると予言される。そこにママのお使いで来た冴えない男が、レジ横の小物を崩してしまうが、何とそれは運命の印を表していた。パキータの熱い視線に戸惑った男は、自宅へと逃げ帰るが、ママに「ライオネル」と呼びつけられゴキブリ退治を言い渡される。ママは女性福祉委員に投票で選ばれ、金曜日に会長のノーラが訪れる、と上機嫌。早速、家中の掃除と庭の芝刈りをさせられるが、そこに雑貨屋のパキータが犬のフェルナンドと共に配達に訪れ、熱烈なアプローチで明日動物園に行くことになる。それを窓から見ていたママは、愛しい息子が女と話しているのに嫉妬し、わざと壷を割り気を引く。
翌日、動物園にデートに出かけた二人。ライオネルは、子供の頃に海で溺れ、助けたパパが代わりに死んでしまった、と語る。同情したパキータは、占いの後押 しもあって、ライオネルとキスを交わし良いムード。そのとき、スマトラ・ラット・モンキーが隣の柵の猿を殴り殺しエサを奪うのを見る。猿とは思えない異様 な姿のスマトラ・ラット・モンキーは、倒した猿の肉まで喰らい、飼育員はネズミと猿の混血で黒魔術に使われる猿だという。
気分の悪くなったパキータを介抱するライオネル。だが、2人の様子を監視に来ていたママが、スマトラ・ラット・モンキーに噛まれてしまう。動物園中にママの悲鳴が響き渡り、お返しとばかりにヒールのカカトで猿を殺したママは、駆けつけたライオネルと家に帰ってしまう。
ママの治療も終わり、もう2度と会わないと誓ったライオネルだったが、その夜上着を返しに来たパキータの熱意に負けベッドを共にしてしまう。同じ頃、ママの傷は異常に化膿し、膿を噴出す。パキータの祖母は、占いで
最悪の未来を予見し、アミュレット(護符)を取り出すのだった。
翌朝、傷の悪化に驚いたライオネルは、看護婦を呼ぼうとするがママに止められる。そこに福祉委員会の会長ノーラが訪れ、ママは気合で起き上がり身支度を始めるが、顔の皮が剥けてしまう。接着剤で皮を貼り付け、ノーラとの会食に望んだママだったが、体は振るえ意識は飛び、人の皿の肉に手を出す始末。不機嫌なノーラは帰ろうとするが、お付きの委員がデザートのプディングを要求する。傷口から飛び出した膿が委員の皿に飛び込むわ、ママは落ちた自分の耳ごとプディングを啜るわで、ついに耐えられなくなったノーラは逃げ出してしまう。冷蔵庫の生肉を齧るママは、ライオネルに自分を見捨てないでくれ、と懇願する。
ママのために家の血を掃除していたライオネルの元に、パキータが慌てて飛び込んできて、暗黒の魔力の危険が近づいている、と警告する。一緒に飛び込んだ犬のフェルナンドは、ママに丸呑みされ、パキータに襲い掛かったママと共に階段を転げ落ちるライオネル。駆けつけた看護婦は入院を勧めるが、すでにママは死んでいた。落胆するライオネルを励ます看護婦、だが死んだはずのママは起き上がり、看護婦の首を捻じ切るとライオネルにも襲い掛かってきた。看護婦も甦り、首をブランブランさせながら、ママと一緒にライオネルに迫る。どうにか地下室に2人を放り込み、パキータを誤魔化して帰宅させたライオネルだったが、地下からは唸り声が聞こえ眠る事もできない。
翌日、怪しい医者ハインリッヒを訪れたライオネルは、大金で鎮静剤と注射器を買い、防具を着けて地下へ向かう。奮闘の末、2人に鎮静剤を射ち込んだが、パキータの祖母の予見を聞くため、雑貨屋を尋ねる。祖母は、「死に取り囲まれている・・・前途にあるのは苦痛と苦しみだ・・・狙われている」と予見し、月と星のアミュレット(護符)を渡す。地下室から脱出したママは、ライオネルの元へと向かい、路面電車に撥ねられて雑貨屋へ飛び込んでくる。
この機会に葬儀をする事にしたライオネルだが、鎮静剤を打つタイミングが狂い、ママと一緒に葬儀の場へ飛び込むハメに。夜になって、ママの墓を掘り返しにきたライオネルだったが、墓場でたむろしていた不良集団に見つかりリンチに遭う。ママの墓に小便を掛ける不良のリーダー・・・だが、突然復活したママに股間を掴まれ、はらわたを喰いちぎられる。次々と不良を餌食にしたママは、復活した不良ゾンビと共にライオネルを狙う。そこへ颯爽と登場した神父は、神の怒りをカンフーに変えて、不良ゾンビを圧倒するが、生首に噛まれ目測を誤まった飛び蹴りで十字架に刺さり負ける。
翌朝、一気に増えたゾンビたちに朝食を世話するライオネル。そこに傲慢な伯父レスが、遺産の分け前を主張して乗り込んでくる。どうにかバレずに済んだものの、状況は最悪のまま、パキータも避けるはめになりライオネルは消耗しきっていた。
地下室のゾンビ部屋では、神父と看護婦の子供が生まれ、育児に散歩にと忙しいライオネル。公園で見かけたパキータは、別の男とデートしており、消耗は深まるばかり。帰宅したライオネルを待っていたのは、ゾンビ部屋の秘密を知ったレス。金と自宅を与えることで、レスの脅迫を収めたものの、ゾンビ部屋は大賑わい。しかも、レスの友達が大挙して押し寄せ、家では盛大なパーティーが催される。
パーティーで小間使い扱いのライオネルが眼を放した隙に、酔客の一人がゾンビ部屋の扉を開けてしまう。その頃、やっぱりライオネルが忘れられないパキータも家へ向かっていた。
どうにか不良ゾンビを酒で押さえ込んだライオネル。しかし、家に入ったパキータはレスに眼を付けられ、拒絶した拍子にヅラが取れて、レスを怒らせてしまう。レスから逃れたパキータは、地下のゾンビ部屋に踏み込んでしまい、ついに秘密を知ってしまう。不良ゾンビを戻しに来てパキータと再会したライオネルは、彼女の勧めで殺すしかない、と覚悟を決める。棚の毒薬を涙ながらにゾンビたちに注射し、全員を土に埋める。
上階に戻った二人を待ち構えていたレスは、パキータとライオネルに暴力を振るい、彼を地下室へ叩き落し鍵を掛ける。朦朧としながらライオネルが目にしたのは、先ほどの毒薬の瓶、だが転がった裏のラベルは『動物用興奮剤』
ものすごい勢いで土の中から復活したゾンビの面々は、地下室の扉を突き破り、パーティー会場を地獄絵図に変えていく。殺された客もゾンビ化し、加速度的に増加するゾンビに追われ、ライオネルは天井裏へ。そこでアミュレットが指し示した木箱を開け、ママの秘密を知ってしまう。ほぼミイラ化していた内臓に襲われ、天井から宙吊りになりながらも、パキータと奮闘するライオネット。
だが、その頃、地価に逃げ込んだレスは、最大最強のゾンビと化したママに襲われていた。
一度は窓から放り出されたライオネルだったが、芝刈り機を手に颯爽と登場。
家中を埋め尽くしたゾンビの群れに突撃を繰り返し、血肉の山を築き上げる。
パキータもゾンビが復活しないように細切れにしながら、ライオネルに協力する。こうして、ゾンビ集団を解体した2人は、パキータにアミュレットを掛けてもらい、一時の勝利を喜び合うが、「まだ、ママがいる」と厳しい表情のライオネル。
その言葉通り、地下から復活したママは、10m近い巨躯と圧倒的なパワーで2人に襲い掛かる。屋根に逃れた2人に迫るママは、もはや人間の姿を超えた醜悪な化け物と化していた。ママと対峙したライオネルは、「ママは、ずっと嘘を吐いて来た!ママがパパと金髪の女性を殺したんだ!」と叫ぶ。ママは、パパと浮気相手の女性を浴槽で水死させ、それを見たライオネルはショックの余り記憶をすり替えられていたのだった。
真実を知りママとの対決に挑むライオネルだったが、ママの力は強く、開いた腹の中に引き込まれてしまう。「あの子は私のものさ」と笑いながらパキータに迫るママ。しかし、腹から内臓と共に脱出したライオネルによって、ママは燃え盛る屋敷の中へ落ちていくのだった。
こうして2人は生還し、ママの呪縛から脱したライオネルと共に歩み去るのであった・・・・・・END
久しぶりに全編を通して鑑賞したが、やはりすごい作品だった。
「バッド・テイスト」は、ただ汚らしいだけの映画だったが、今作では圧倒的な迫力と独創的なアイデアで修羅場を構築しており、ラスト30分はゾンビ映画史上に残るゴアシーンの連続である。(使用された偽血:チオシアン酸カリウムと硝酸第二鉄の反応で作る:は、実に300リットル)
低予算ながら、とことんやり尽くした本作で、アヴォリアッツ映画祭グランプリを獲得し、妻と盟友で設立したプロダクション制作の映画「乙女の祈り」で権威あるヴェネツイア国際映画祭で銀獅子賞他多数の栄誉に輝き、ハリウッド進出後は「ロード・オブ・ザ・リング」3部作で、巨匠の仲間入りを果たした。
実に、監督の卵たちが夢見る出世街道を現実のものにした男である。
B級好きな私としては、A級の予算で制作された映画は上手に出来ていて当然という考えなのだが、彼はその中でも見応えのある映画が作れる稀有な人材だと思う。
もうすぐ50歳を迎える彼は、脂の乗った年齢ならではの映画を撮り続けてくれるだろう。
*具体的に誰とは言わないが、A級の予算でも駄作を連発する輩も多いが、そういう害のある映画人はB級か自主制作から出直すべきである。
*元南の流刑地オーストラリア&ニュージーランドには、やはり魔物が住んでいる、という私説を証明してくれた人でもあるw
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